アーケード版『バラデューク』は、1985年7月にナムコから稼働されたアクションシューティングゲームです。本作は、当時のナムコのラインナップの中でも「ブキミが気持ちいい!」というキャッチフレーズが象徴するように、異質な世界観とハードなゲーム性が特徴でした。開発は小澤さとる氏(当時はマスク・オザワ名義)が手掛けたことで知られています。プレイヤーは宇宙辺境警備隊員の腕利き「ファイター」となり、邪悪なオクティ族が支配する地下要塞「バラデューク」に潜入し、平和種族であるパケット族を救出し、要塞を破壊することが目的とされます。迷路のようなステージを探索しながら敵を殲滅していくという、独創的なゲームシステムを持つ作品です。
ゲーム概要
舞台は2XXX年のパケット星です。平和に暮らしていたパケット族はオクティ族の侵略を受け、地下要塞「BARADUKE」に捕らえられました。SOSを受信した辺境警備隊のファイターは、パケット族の救出と要塞の壊滅を目指します。
地下要塞は全48フロアで構成され、6フロアごとにボスが出現します。通常フロアでは、固定配置されたオクティやエフィラを倒すと出口ハッチが開きます。出口へ入ると、残ったシールドに応じたボーナスが加算され、次のフロアへ進みます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総フロア数 | 48フロア |
| ステージ数 | 全8ステージ |
| 1ステージ | 6フロア |
| 通常面の目的 | クリア対象を倒して出口へ入る |
| 最終目的 | オクティ・キングを倒す |
フロアは迷路状に広がり、画面を上下左右へスクロールしながら探索します。入口や出口が複数ある面では、選んだ出口によって次の開始位置が変わります。
画面の見方
ファイターは8方向へ移動し、左右へ波動銃を撃ちます。上下へ直接攻撃できないため、敵と同じ高さへ移動するか、相手が射線へ入る位置で待って狙います。
フロア内には、出口を開く条件となる固定配置の敵と、一定間隔で現れるモンスターがいます。画面外から現れるモンスターの多くは、倒さなくても先へ進めます。
カプセルの上を通過すると、パケット、ジュエル、パワー波動銃、バガンのいずれかが現れます。パケットは救出対象であると同時に、シールド強化やボス戦を助ける存在です。
壁に見えても通り抜けられる場所があります。狭い入口へ通常移動だけで入りにくいときは、波動銃の反動を使うと抜けやすくなります。
操作方法
操作は8方向レバーと1ボタンです。ボタンを押すと、ファイターが向いている左右方向へ波動銃を発射します。
| 操作 | 内容 | 攻略での使い方 |
|---|---|---|
| 8方向レバー | 上下左右と斜めへ移動 | 敵の射線を外し、地形に沿って進む |
| レバー中立 | 重力で少しずつ下降 | 下へ移るときに自然落下を利用する |
| ボタン | 左右へ波動銃を発射 | 攻撃と同時に反動で位置を変える |
右へ撃てば左へ、左へ撃てば右へ押されます。前へ進みながら連射すると速度が落ちますが、後退しながら撃てば反動が退避を助けます。
波動銃は攻撃だけでなく、敵弾回避、狭路への進入、壁際からの離脱にも使います。反動を使えるようになると、狭い通路への進入や敵弾からの離脱が楽になります。
フロア進行
通常フロアでは、出口までの経路を探しながら固定配置の敵を倒します。クリア対象がいなくなると出口ハッチが開きます。最後の1体を倒す前に出口までの帰路を確かめておくと、脱出中の被弾を減らせます。
広いフロアでは、入口を基準に探索する方向を決めておくと、同じ場所を何度も通りにくくなります。迷ったときは片側の壁を目印に進むと、探索済みの区画を見分けやすくなります。
同じフロアに長く留まると、ブルー・スパークが現れます。倒しても得点は入らず、ファイターを追い続けるため、出現後は探索が急に苦しくなります。姿を見せたら、カプセル回収や得点稼ぎを切り上げ、残ったクリア対象と出口を優先します。
| ステージ | フロア | ボス |
|---|---|---|
| 1 | 1~6 | ブルー・ウォーム |
| 2 | 7~12 | ターニング・アイ |
| 3 | 13~18 | ブルー・ウォーム |
| 4 | 19~24 | ターニング・アイ |
| 5 | 25~30 | ブルー・ウォーム |
| 6 | 31~36 | ターニング・アイ |
| 7 | 37~42 | ターニング・アイ |
| 8 | 43~48 | オクティ・キング |
敵への対処
通常オクティは、種類によって攻撃方法や防御方向が異なります。正面から連射するだけでは倒せない相手もいるため、姿と動きを見て、攻撃が通るタイミングを狙います。
| 敵 | 得点 | 対処 |
|---|---|---|
| ギリィ・オクティ | 100点 | 非射撃型。素早く倒す |
| フィニー・オクティ | 100点 | 単発弾をかわしてから撃つ |
| ドロッピング・オクティ | 100点 | 縮小中は無敵。伸びた瞬間を狙う |
| チューイング・オクティ | 100点 | 3方向弾を撃つ前に倒す |
| ウィンキー・オクティ | 100点 | 目が向いていない側から近づく |
| シェル・オクティ | 100点 | 甲羅側を避け、反対側から撃つ |
| エフィラ | 50点 | 高さをずらして弾の射線を外す |
| マッスル・ブレイン | 50点 | 高耐久。進路を塞がなければ無視する |
| キョーター | 50点 | 弾を弾き壁も抜ける。進路を塞がなければ離れる |
| ケルカリア | 50点 | 頭側を避け、尾の側へ回り込む |
| テレポ | 50点 | 背後へ現れたら上下へ動いて射線を外す |
| ブルー・スナイパー | 50点 | 正面を避け、上下へ移動して通り抜ける |
後半のブルー・スナイパーは射撃頻度が高く、姿を見せてすぐに攻撃する個体もいます。狭い場所で正面から撃ち合わず、上下へ位置をずらして射線を外します。
硬い敵や追跡型の敵を倒すことへこだわると、フロア内の滞在時間が延びます。出口を開く固定敵を優先し、進路を塞がないモンスターは無理に追いません。
カプセル
カプセルを開けると、通常はいずれかのアイテムや敵が現れます。周囲に敵が多い場所では、先に敵弾を避けられる空間を作ってから開けます。
| 内容 | 得点 | 出現率 |
|---|---|---|
| パワー波動銃 | 100点 | 約3.1% |
| パケット | 100点 | 約24.2% |
| バガン | 50点 | 約24.2% |
| ジュエル | 100点 | 約48.4% |
バガンは2発当てないと倒せず、重力で落下しながら近づいてきます。狭い場所では、カプセルを開けた直後に横へ離れると接触を避けやすくなります。
カプセルを開けても中身が現れない場合があります。画面内に敵や弾が多い場面で起こりやすいため、補給面では周囲を片づけてから開ける方が無難です。
フロア5、11、17、23、29、35、41、47はカプセルが多い補給面です。後半ほど配置数が増え、フロア47には14個あります。すべてを回収しようとして長居するより、パケットかパワー波動銃を確保した時点で出口へ向かいます。
パケット
パケットを救出すると100点が入り、救出数がストックされます。ストックしたパケットは、フロアクリア後のシールド強化と、ボス戦での援護に使われます。
ボス戦では、ストックしたパケットが順番に突進し、ボスの動きを一時的に止めます。直接ダメージは与えませんが、弱点へ撃ち込む時間を作ってくれます。停止中は位置調整に時間をかけず、弱点への連射を優先します。
救出前のパケットには自分の波動銃も当たります。倒してしまうと、それまでに救出したパケットのストックがすべて失われます。カプセルを開けた直後は連射を止め、中身を確認してから動きます。
パケットを8匹ストックすると、次のシールド強化は8枠すべてがGETになります。また、パケットを8匹ストックした状態では、カプセルからパワー波動銃が出る特殊状態になります。後半の補給面まで8匹を維持できれば、最大シールドと波動銃をまとめて強化できます。
シールド
ゲーム開始時の最大シールドと現在シールドは、ともに2です。被弾すると現在シールドが1減り、波動銃レベルも1段階下がります。
現在シールドが0になるとファイターを1人失い、最大シールドも1段階下がります。新しいファイターでは現在シールドが最大値まで戻りますが、波動銃は初期状態へ戻ります。最大シールドの下限は2、上限は8です。
フロアクリア時にパケットを1匹以上ストックしているか、シールドが3つ以上あると、シールド・アップ・モードへ入ります。8枠のルーレットをボタンで止め、停止した図柄によって最大シールドが増減します。
| 表示 | 効果 |
|---|---|
| GET 1 SHIELD | 最大シールドが1増える |
| NOTHING | 変化なし |
| LOSE 1 SHIELD | 最大シールドが1減る |
救出したパケットが多いほどGET枠が増えます。GETに止まるとパケットのストックは0になりますが、NOTHINGやLOSEでは保持されます。ルーレット終了後は、現在シールドが最大値まで回復します。
シールド・アップ・モードへの突入は任意ではありません。フロア内で何匹のパケットを救出し、ストックしたままクリアできるかがGET枠の数を左右します。最大シールドが高いほどLOSE枠も増えるため、少数のパケットでは結果が不安定になります。
スコア仕様
通常オクティは1体100点、多くのモンスターは50点です。画面外から現れる敵を追い続けるより、現在シールドを残してフロアを抜けた方が得点を伸ばしやすい場面もあります。
| 対象 | 得点 |
|---|---|
| 通常オクティ | 100点 |
| プラズラ、スキプラ | 10点 |
| エフィラ、多くのモンスター | 50点 |
| パケット、ジュエル、パワー波動銃 | 100点 |
| フロア別隠れキャラクター | 1,000点 |
| ブルー・ウォーム | 1,000点 |
| ターニング・アイ | 1,000点 |
| オクティ・キング | 10,000点 |
| エンディング時の残機 | 1人につき10,000点 |
フロアクリア時には、残っている現在シールド1つにつき100点が加算されます。最大8シールドなら800点です。50点の敵を追って1回被弾すると、フロアクリア時のシールドボーナスが100点減り、波動銃レベルも1段階下がります。通常攻略では、追加モンスターを深追いするより、現在シールドを残して先へ進む方が得点を維持しやすくなります。
隠れキャラクターを狙う場合は、対象敵の数とフロア開始時のスコアを確認してから戦闘時間を延ばします。条件を狙わないフロアでは、長居によるブルー・スパークの出現を避ける方が得策です。
エクステンド条件は筐体設定によって変わり、10,000点ごと、最初の10,000点以降は20,000点ごと、20,000点ごと、追加なしの4種類があります。どの設定でも、追加ファイターが無制限に増え続けるわけではありません。
隠れ要素
特定フロアでは、指定された敵を必要数だけ倒すと、1,000点の隠れキャラクターが画面上部から落ちてきます。必要数は、フロア開始時のスコアの10点桁で決まります。
| 10点桁 | 必要数 |
|---|---|
| 0、4、8 | 1体 |
| 1、5、9 | 2体 |
| 2、6 | 3体 |
| 3、7 | 4体 |
| フロア | 対象 | 出現物 |
|---|---|---|
| 4 | リープ・バガン | モラモラJr. |
| 7 | テレポ | バガンJr. |
| 16 | ブルー・スナイパー | リープバガンJr. |
| 20 | キョーター | パケット |
| 25 | ポリケーター | リンゴ |
| 33 | ケルカリア | バナナ |
| 41 | バガンスポアー | ナス |
| 44 | ブルー・スナイパー | レモン |
たとえば開始時のスコアが12,340点なら、10点桁は4なので対象を1体倒せば条件を満たします。条件が成立したら画面上部を確認し、落下する隠れキャラクターを回収します。
ここからは通常クリアとは異なるスコア狙いの要素です。パケットを累計10匹倒すと10,000点、20匹倒すと20,000点の隠れキャラクターが現れます。ただし、パケットを倒すたびに救出ストックを失うため、通常攻略では狙いません。
分岐ハッチ
一部のフロアには出口が2か所あり、選んだ出口によって次のフロアの開始位置が変わります。出口までの近さだけでなく、次の面の開始位置も考えて選びます。
フロア13は右出口、フロア27は左側開始につながる出口を選ぶと、次のフロアで動きやすくなります。
フロア43から45にかけては、出口選択が続けて次の入口へ引き継がれます。終盤は開始直後から敵弾が飛んでくるため、一度使いやすい経路を覚えたら、同じ出口を選んで進行を組み立てます。
攻略の流れ
序盤の狙いは、重力と射撃反動に慣れることです。フロア1ではレバーを離したときの落下量を確かめ、撃ちながら高さを調整する感覚をつかみます。画面外から現れる敵をすべて倒そうとせず、出口を開く固定敵を優先します。フロア5のカプセル面では、パケットかパワー波動銃を確保してブルー・ウォーム戦へ備えます。
中盤の狙いは、通過できる壁と分岐ハッチを使い、移動時間を減らすことです。フロア13では右側の出口、フロア27では左側開始につながる出口を選びます。フロア19以降は壁に見える場所も通過できないか確かめます。追跡型の敵とは正面で撃ち合わず、上下へずらしてすれ違います。狭い場所では射撃反動も使い、接触する前に進路を外します。
後半の狙いは、袋小路や迷路で長居せず、パケットと武器を最終面まで残すことです。カプセル面でも全回収にはこだわらず、必要な補給が済んだら出口へ向かいます。フロア46では進行方向を途中で変えず、らせん状の通路をたどります。フロア47でパケットと強化波動銃を確保したら、被弾を避けてオクティ・キング戦へ進みます。
ボス攻略
ブルー・ウォームはフロア6、18、30に出現します。弱点は4つの目玉で、それぞれに通常波動銃を8発当てると破壊できます。胴体を撃っても倒せないため、上下移動に合わせて目玉の高さへ移ります。
初戦では、1つの目玉へ数発撃ったら上下へ離れ、弾をかわしてから射線を合わせ直します。再戦時も狙い方は同じですが、フロア30では時間とともに左へ迫り、行動できる空間が狭くなります。パケット援護で止まった瞬間は、残っている目玉への連射を優先します。
ターニング・アイはフロア12、24、36、42に出現します。弱点は中央の目玉です。周囲を撃っても決着しないため、中央へ波動銃が通る高さで待ちます。
初戦のフロア12では、中央の目玉へ高さを合わせる感覚をつかみます。フロア24以降は横移動が加わるため、無理に追わず、ボスが射線へ入った瞬間だけ撃ちます。フロア36では上下と左右の動きが重なり、フロア42ではさらに軌道が複雑になります。後半戦ほど攻撃より回避を先に考えます。
被弾すると波動銃レベルも下がります。連射を欲張るより、数発ずつ当てて回避へ戻る方が、その後の攻撃力を保ちやすくなります。
フロア48のオクティ・キングは、目玉を撃っても本体へダメージが入りません。目玉への攻撃は、動きを一時停止させるために使います。
目玉を撃って動きを止めたら、すぐに口の正面へ移動します。口が開いた瞬間に体内へ入り、内部で波動銃を連射します。侵入に失敗した場合は、もう一度目玉を撃って停止させます。
パケットが残っていれば順番に突進し、停止時間を作ってくれます。援護中は侵入口へ移動し、口が開くタイミングに備えます。フロア47から高い武器レベルを保ったまま到達できれば、体内での攻撃を早く進められます。
楽曲
コイン投入時
ゲームを始めるためにコインを投入した瞬間に鳴る短い合図です。複数の高い音がわずかに時間をずらして重なり、最後は上向きの明るい響きを残します。ほんの一瞬で終わりますが、単純な電子音を1回鳴らすだけではなく、いくつもの音を組み合わせているのが特徴です。プレイヤーにコインが正しく受け付けられたことを伝えると同時に、暗く不気味な『バラデューク』の世界へ入る準備が整ったことも知らせています。ゲームセンターでは周囲の筐体から多くの音が聞こえるため、短くても耳に届くことが重要です。その役割を果たすため、高い音を中心にした、輪郭のはっきりした音に仕上げられています。画面を見ていなくても投入の成功がわかるため、次の操作へ迷わず進めます。小さな効果音ですが、料金の投入という大切な操作への返事であり、プレイヤーとゲームを最初につなぐ音です。
ラウンド開始時
ラウンドが始まり、プレイヤーが行動できる状態へ切り替わるときの音です。最初に高い音が一定の間隔で鳴り、その下から別の音が勢いよくせり上がります。途中で響きがいったん控えめになったあと、再び広がっていくため、発進前の装置が動き出すような印象を与えます。一定の音を細かく繰り返す部分は緊張を保ち、上昇する音は「これから進め」という合図として機能します。長い曲を聴かせるのではなく、短い時間の中で待機状態から戦闘状態への変化を表した音です。突然戦場へ放り出すのではなく、この合図が気持ちを切り替えるわずかな助走になります。『バラデューク』では移動や攻撃に伴う音がゲーム中の空気を作るため、開始の合図にも景気のよいファンファーレは使われません。無機質で鋭い響きによって、未知の要塞へ踏み込む不安と、行動を開始する勢いを同時に伝えています。
ゲームプレイ中
通常のプレイ中には、はっきりしたメロディーの長い曲を流し続けるのではなく、移動や戦闘に反応する多彩な音が空間を満たします。歩くと足音が鳴り、空中を進めばジェット音、降下すれば下降音が加わります。攻撃時にはショット音が響き、ダメージ、ゲートの開閉、敵の出現や消滅にもそれぞれ違う音が用意されています。さらに3種類の心臓音が、不安をあおるように短く鳴ります。どの音も操作や出来事と結び付いているため、画面の状況を耳から理解できます。音が少ない場面では要塞の静けさが際立ち、複数の音が重なる場面では危険の接近を感じられます。一方、ルーレットやパケット族の声は、張りつめた空気にわずかな変化と親しみを加えます。いつも同じ曲を聞かせるのではなく、プレイヤーの行動によって聞こえ方が変わるのが特徴です。断片的な音の積み重ねそのものが、『バラデューク』の不気味な世界を形作る、目に見えない背景音楽になっています。
ゲームオーバー時
プレイヤーの挑戦が終わったときに流れる音です。少し間を置いてから、複数の高さの音がほぼ同時に重なり、同じまとまりを繰り返しながら響きを強めていきます。なめらかなメロディーで悲しさを表すのではなく、重い音の塊を突きつけるような作りです。このため、失敗を静かに慰めるというより、要塞内で力尽きた事実をはっきり告げる印象があります。低い音から高い音まで幅広く使われているため、短い曲でありながら厚みがあり、ゲームの終了を聞き逃しにくくしています。重なる音が段階的に強まることで、危険な場所に閉じ込められたような圧迫感も生まれます。最後まで同じような響きが続くことで、逃げ場のない閉塞感も残ります。一方で、音が鳴り終わるとネーム入力へ移るため、ここは冒険の結末であると同時に、記録を残す場面への区切りでもあります。『バラデューク』らしい不穏さを崩さず、プレイを明確に締めくくる音です。
ネーム入力時
ゲーム終了後、成績がランキングに入ったプレイヤーが名前を入力する場面で流れる曲です。冒頭では低い音が一定の動きを繰り返し、しばらくしてから、その上にゆったりしたメロディーが加わります。最初からすべての音を鳴らさず、少しずつ音を重ねることで、静かな画面にも自然な変化を与えています。後半になると高い音の動きが細かくなり、入力時間が進んでいることを感じさせます。名前を考えながら操作する場面でも邪魔にならず、沈黙による寂しさも防いでいます。明るい勝利の曲ではなく、どこか不安を残す響きになっているため、戦いが終わっても『バラデューク』の異様な世界から完全には抜け出せません。それでもゲーム中の効果音中心の空間と比べると、まとまったメロディーをゆっくり聴ける貴重な場面です。緊張から解放された余韻と、得点を記録できた満足感を包みながら、再挑戦へ気持ちをつなぐ役割を担っています。
エクステンド時
得点が条件に達し、プレイヤーの残り数が増えたときに鳴る短い曲です。高い音と低い音が同じ速さで駆け上がり、最後に明るい響きを残して素早く終わります。ネーム入力の曲よりも動きが速く、聞いた瞬間に良い出来事が起きたと理解できる作りです。プレイ中は移動音や攻撃音、敵の音などが続くため、重要な知らせがそれらに埋もれない工夫が必要です。この曲は高い音を目立たせ、複数の音を同時に鳴らすことで、短くても存在感を発揮します。画面上の表示を確認する余裕がなくても、耳だけで状況の変化を把握できるのが大きな役目です。長く鳴り続けて操作の集中を妨げることもありません。不気味で緊張感の強いゲームの中に、わずかな達成感を差し込む音でもあります。残り数が増えたという情報、得点を積み重ねた喜び、さらに先へ進める安心感を、ほんの短い時間にまとめて伝える、実用性の高いごほうびの曲です。
エンディング時
最終局面を乗り越え、物語が結末を迎える場面で流れる「大団円ミュージック」です。曲の中では特に長く、いくつもの展開を持っています。冒頭から明るい音が軽快に弾み、その下でも別の音が活発に動くため、短い合図とは異なる華やかさがあります。同じ調子を単純に繰り返すのではなく、音の高さや重なり方を次々に変えながら進み、中盤では響きをいったん広げてから再び勢いを取り戻します。終わりに近づくと動きが少し落ち着き、複数の音をそろえて締めくくります。場面の変化に合わせて曲も表情を変えるため、結末を眺める時間を飽きさせません。ゲーム中に支配していた不安や孤独から離れ、困難を突破した喜びをしっかり味わわせる曲です。一方で、電子音らしい素朴さと独特の音の動きは残されており、『バラデューク』の世界観から外れた印象にはなりません。恐ろしい要塞を進み続けたプレイヤーに贈られる、最後の大きなごほうびです。
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