『クレイジー・クライマー』は、1980年に日本物産が発売したアーケード用の縦スクロールアクションゲームです。プレイヤーはビルの外壁にしがみつくクライマーを操り、200階の屋上で待つヘリコプターを目指します。左右の腕を別々のレバーで動かすため、登るという単純な行為にも、手を伸ばして窓枠をつかみ、体を引き上げる手応えがあります。
行く手を阻むのは、開閉する窓、住人が落とす植木鉢、空を飛ぶコンドル、腕を振るうゴリラたちです。速く登ろうとして手を離せば転落しやすくなり、長く足を止めればクリア時のボーナスが減っていきます。まず覚えたいのは、次の窓をつかんでから動くことと、落下物が迫った場面で両手の支えを保つこと。この二つを軸に、操作方法、4種類のビルに現れる障害物、得点と残機の仕組み、屋上までの進み方を紹介します。
ゲーム概要

窓枠を足掛かりに上へ進み、屋上のヘリコプターにつかまると面クリアです。ビルは4種類あり、第4面を終えると第1面へ戻ります。4面で完結する構成ではなく、残り人数が続く限り登頂を重ねるゲームです。
ビルの形によって、使える窓の列や横へ移動できる幅が変わります。広い壁面は落下物を避ける進路を選びやすく、窓列が狭まる場所は進むタイミングを計る難所です。1人プレイのほか、2人が交互に遊ぶ形式にも対応しています。
画面の見方
画面中央には、クライマーと登っているビルの壁面が表示されます。上昇に合わせて壁面が縦にスクロールするため、手元の窓だけでなく、上から現れる落下物にも目を配ります。
| 表示 | 役割 |
|---|---|
| SCORE1/SCORE2 | 各プレイヤーの現在の得点 |
| HIGH SCORE | ランキング1位の得点 |
| STEP POINT | 登ることで得られる、その面の上昇点 |
| BONUS RATE | 登頂時に獲得する残りボーナス |
| 小さなクライマー | 現在操作している1人を除いた残り人数 |
| 左端のビルの模式図 | ビル全体に対する現在の進行位置 |
| 右下の鉢のマーク | 面の進行を示す目印 |
BONUS RATEは残り時間を秒で示す表示ではありません。得点を狙うときはボーナスの残量を見つつ、登頂までの距離は左端の模式図で把握すると、画面の役割を分けて読めます。
操作方法
使用するのは8方向レバー2本で、アクションボタンはありません。左レバーが左腕、右レバーが右腕に対応します。腕を動かす順番と、手が窓枠をつかんでいるかによって、体の動きが変わります。
| 操作 | 内容 | 攻略での使い方 |
|---|---|---|
| 左レバーを上下 | 左腕を上げ下げする | 左手を次の窓枠へ掛ける |
| 右レバーを上下 | 右腕を上げ下げする | 右手を次の窓枠へ掛ける |
| 左右を交互に上下 | 左右の腕を使って登る | 窓をつかむ動作に合わせて登り続ける |
| 両レバーを同じ左右方向へ | 横へ移動する | 落下物の進路から外れる |
| 左を左、右を右へ | 両腕を左右に開く | 隣り合う窓列へ手を広げる |
登り始めは、片手を上へ伸ばし、窓枠をつかんでから体を引き上げ、反対側の手を次へ送ります。次の窓をつかむ前にレバーを切り替えると、腕だけが動いて登れません。入力を急ぐより、手が窓枠に掛かるまで動かす方が、上昇を途切れさせずに済みます。
横移動にも、両手のつかまり方や腕の位置による制約があります。動かないときは、移動先に使える窓があるか、現在の手が窓枠に掛かっているかを見直します。腕を左右に開く操作も、窓のない場所へ自由に移動できる動作ではありません。
窓と両手の支え
閉じた窓や、住人が顔を出している窓はつかめません。手を伸ばした姿に見えても、窓枠を保持できていなければ体を支えられず、両手とも支えを失うと転落します。
窓はそれぞれ開閉し、すべてが同時に動くわけではありません。先ほど開いていた窓も、次の動作まで開いているとは限りません。手を送る直前にも、移動先の窓の状態を見ておきます。
両手で窓枠をつかんでいれば、植木鉢などの軽い落下物に当たっても耐えられる場合があります。ただし、衝撃で片手が外れ、つかみ直す前に次の物が当たると危険です。両手で支える姿勢は立て直すために使い、落下物を受け続ける前提で止まらないようにします。
敵と落下物
敵を攻撃して排除する操作はありません。相手の出現位置や落下物の進路を見ながら、登る場所とタイミングを選びます。
| 登場物 | 動きと危険 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| おじゃまMAN | 窓から現れ、植木鉢や容器などを落とす | 住人のいる窓を避け、投下物の通り道から外れる |
| しらけコンドル | 上空を移動し、卵やフンを落とす | 鳥の真下だけでなく、斜めに流れる落下物にも注意する |
| キングゴリラ | 窓列が狭い場所で腕を伸ばす | 伸ばした腕を避け、進路に使える窓を選ぶ |
| 鉄骨・鉄アレイ | 回転しながら落ち、横移動や方向転換もする | 現在位置だけでなく、移動方向を見て避ける |
おじゃまMANの投下物は落ちながら加速します。クライマーの近くまで来てからでは、避ける余裕が小さくなるため、上方に住人が現れた段階が逃げ先を探す目安です。住人が退いた窓は再び使えるようになります。
キングゴリラのパンチは、両手でつかまっていても耐え切れるとは限りません。窓列が狭い場所では逃げ先も限られるため、腕が届く範囲へ入る前に、進路となる窓を見ておきます。
2種類の看板
シビレ看板は、電線を伝う火花に触れると感電する障害物です。感電中はクライマーの色が変わり、窓のつかまり方によっては転落につながります。看板本体だけを避けるのではなく、電線上を動く火花の位置を見て進路を選びます。
ハズレ看板は、大きな看板が落下してくる障害物です。途中で引っ掛かったり、戻ったり、止まったりするため、一度止まった姿を見て直下へ入ると危険です。画面下へ消えた後も再び落ちてくる場合があり、最初の一枚を避けた後も上方への注意を続けます。
4つのビルと面進行
各面では、おおむね次の順番で主な登場物が現れます。表中の「住人」はおじゃまMAN、「風船」はラッキーバルーンです。
| 面 | 主な登場順 |
|---|---|
| 第1面 | 住人→コンドル→住人→ゴリラ→住人→ヘリ |
| 第2面 | 住人→鉄骨・鉄アレイ→コンドル→シビレ看板→風船→ヘリ |
| 第3面 | 住人→鉄骨・鉄アレイ→ハズレ看板→ゴリラ→風船→ヘリ |
| 第4面 | シビレ看板→コンドル→住人→鉄骨・鉄アレイ→ハズレ看板→ヘリ |
上へ進んで次の登場物が現れても、先に落ちてきた物がその場で消えるわけではありません。また、鉄骨や鉄アレイは、表の順番とは別に追加で現れることがあります。第1面でも鉄材が出ないと決めつけず、画面上に残る危険を見て進みます。
長くとどまると、住人や落下物が増えて登りにくくなる場面があります。通れる窓が見つかったら先へ進み、待つのは閉じた窓や迫る障害物をやり過ごす間に絞ります。
風船と屋上のヘリ
第2面と第3面に登場するラッキーバルーンにつかまると、通常はつかまった位置から8階分上へ運ばれます。上昇を終えた後は、少なくとも片手が窓枠に掛かると通常の操作へ戻ります。両手ともつかめていない間は、その場で待つ形です。
風船で運ばれている間は、通常の鉄骨や鉄アレイの動きが止まります。風船は一定の時間や進行状況で去るため、利用したいときは、その場にいるうちにつかまります。
各面の屋上では、ヘリコプターが左右や上下に動きながらクライマーを待ちます。いつまでも待ってくれるわけではありません。つかまると残りボーナスを得点に加えて次の面へ進みます。
ヘリを逃した場合も次の面へ進みますが、獲得ボーナスは3,000点です。逃したこと自体では残り人数は減りません。登頂までに残したボーナスを得るには、最後につかまるところまで成功させます。
スコア仕様
得点の中心は、登るたびに加わるSTEP POINTと、ヘリにつかまったときに得られるBONUS RATEです。通常の登りでは、窓1階分の進行ごとに、その面の上昇点が加わります。
| 面 | 上昇点 | 開始ボーナス | 1回の減少量 |
|---|---|---|---|
| 第1面 | 100点 | 10,000点 | 100点 |
| 第2面 | 150点 | 20,000点 | 100点 |
| 第3面 | 200点 | 30,000点 | 200点 |
| 第4面 | 250点 | 40,000点 | 200点 |
ボーナスは時間の経過に加え、落下物などに耐えた際にも減少します。差し引かれるのは、クリア時に受け取る予定のボーナスです。すでに獲得した得点が、被弾のたびに減るわけではありません。
登っている間のボーナス下限は、全4面とも3,000点です。下限に達しただけで時間切れになったり、残り人数が減ったりすることはありません。クリア後は残りボーナスが得点へ順に加わり、BONUS RATEの表示が0まで減っていきます。
残り人数が1人増えるエクステンドは、店舗の設定に応じて30,000点または50,000点で発生します。各プレイヤーにつき1回限りなので、その後も同じ点数を稼ぐたびに人数が増えるわけではありません。
高得点を狙うなら、被弾を抑えて上昇を続け、最後のヘリを逃さずボーナスを受け取ります。とくに後半の面は開始ボーナスが大きく、転落しなくても被弾が続けば獲得点が減る仕組みです。受け止める回数を減らせる進路を選ぶと、登頂後の得点を伸ばせます。
得点表示は6桁です。100万点の桁は表示されず、100万点に達すると6桁の表示が一巡します。
残機とミス
ゲーム開始時の人数は、店舗の設定によって3・4・5・6人のいずれかです。たとえば3人設定では、操作中の1人とは別に、小さなクライマーが2人表示されます。
窓の支えを失ったり、障害物に当たって転落したりすると1人を失います。残り人数があれば途中から再開でき、必ずビルの最下部へ戻るわけではありません。全員を失うとゲームオーバーです。
ミス後は、再開する位置や窓の状態に合わせて登り直します。転落前と鉄材の出方が変わる場合もあるため、直前の操作をそのまま繰り返さず、再開画面でつかめる窓と落下物の位置を見直します。
場面を彩る音楽
コンドルやゴリラ、風船の登場に合わせて音楽も変わります。風船につかまった後は移送中の曲へ切り替わり、4面のクリア曲もそれぞれ別の曲です。登場物の動きに音楽の変化が重なり、登り続ける展開を彩ります。
ネーム入力の仕掛け
ゲームオーバー後、上位5件のランキングに入ると名前を登録できます。入力できるのは英字とピリオドで、名前の長さは10文字までです。左レバーの左右で文字を選び、右レバーをいずれかの方向へ倒すと決定します。文字選択には削除と終了も含まれます。
日本版には、名前を「JORDAN.LTD」と入力すると2クレジットが加わる仕掛けがあります。増えるのは次のゲームを始めるためのクレジットで、残り人数ではありません。ランキングには「JORDAN」と表示されます。
攻略の流れ
開始直後は、左右の腕を交互に動かしながら、登れる窓列をたどります。上方の落下物を早く見つけるには、手元ばかりを見続けないことも大切です。開いた窓が続く間に登り、上に住人が現れたら横へ動ける窓列を探します。
住人や落下物が増えてからは、現在いる窓列の上方と、横へ逃げた先の窓を交互に見ます。落下物だけを避けても、閉じた窓へ手を送れば支えを失うので危険です。逃げ先が使えるなら早めに移動し、すぐに動けない場面では両手の支えを保ちます。
窓列が狭まる場所では、広い壁面と同じ横移動を繰り返さず、前方の障害物が通り過ぎる動きに合わせます。ゴリラが腕を伸ばしている間や、ハズレ看板が頭上にある間は、危険な範囲へ登り込まない判断が有効です。待っている窓も閉じるため、障害物だけを見続けず、手元の支えを保ちます。
風船が現れたら、つかまるまでの窓を確保してから近づきます。左右へ移動する途中に閉じた窓があれば、風船が近くてもその経路は危険です。移送を終えた後も、手が窓に掛かるところまで見届けてから登りを再開します。
終盤では、左端の模式図で屋上が近いことを把握し、ヘリが現れたら動く位置に合わせて手を伸ばします。ボーナスを多く残しているほど、最後につかまる価値が高い場面です。周回後は窓の形だけを頼りにせず、その時点の開閉と落下物を見ながら次の登頂を目指します。
攻略まとめ
進路を選ぶときは、「次につかむ窓が使えるか」と「そこへ落下物が来ないか」を一緒に見ます。避ける場所があっても支えがなければ移れず、開いた窓でも頭上に危険があれば急いで登る場面ではありません。
慣れるまでは登頂を優先し、安定してきたら被弾と足止めを減らしてボーナスを伸ばします。残り人数の追加は一度きりなので、得点を急ぐために転落を重ねると長く遊べません。登れない理由が窓なのか落下物なのかを見分け、手を掛け直すか、進路を変えるかを選んでください。
©1980 日本物産(Nichibutsu)

