PlayStation版『ザ・キング・オブ・ファイターズ京』は、草薙京を主人公にしたアドベンチャーゲームです。1998年8月27日に発売されました。開発は夢工房が担当しています。通常のKOFシリーズのように対戦だけを繰り返すのではなく、京の日常、仲間との交流、八神庵との因縁を物語と選択肢で描いています。
本作は、夏元雅人が手掛けた同名漫画の人物表現やイラストを基にしています。物語の時期は『KOF’97』の大会前です。京は次の大会へ出場する仲間を集めながら、世界各地で起きている異変とオロチの気配を追います。学生として過ごす普段の姿や、恋人のユキとの関係も描かれ、格闘大会の外にある生活を知ることができます。
プレイヤーは京の行動先を選択します。日本、アメリカ、アジアなどを移動し、二階堂紅丸、大門五郎、テリー・ボガード、リョウ・サカザキをはじめとする格闘家と会います。誰に会い、どの会話を選ぶかによって人物との関係や発生する出来事が変化します。限られた期間をどのように使うかが進行の要点です。
大会へ参加するには、京とともに戦う仲間を決める必要があります。交流を重ねた人物へ声をかけ、チームへの加入を目指します。原作では同じチームにならない人物を誘うこともでき、選んだ仲間によって物語や大会での対戦相手が変化します。自由なチーム編成を物語上の行動として体験できる仕組みです。
会話の途中では戦闘が発生します。戦闘画面には対戦格闘版のキャラクター画像が使われますが、複雑な方向入力を連続して行う方式ではありません。使用する技や行動を選び、相手の状態を見ながら攻撃と防御を決定します。格闘ゲームの操作が苦手でも、KOFの必殺技や対決を物語の一部として楽しめます。
八神庵、神楽ちづる、ニューフェイスチームなど、オロチ編に関係する人物も登場します。京の行動によっては、原作とは異なる人物同士の会話や対決も発生します。選択した経路や仲間に応じて複数の結末へ進むため、繰り返し遊ぶことで新しい場面を見つけられます。
草薙京の人物像、他の格闘家との関係、KOF大会までの過程を中心に据えた異色作です。対戦格闘シリーズの物語や登場人物を詳しく知りたい人に向いており、オロチ編を別の視点から補う作品として楽しめます。
