アーケード『Dodgem』は、1979年にイタリアのメーカーZaccariaが開発・発売した対戦型ドライブゲームです。プレイヤーは迷路の中を車で移動し、相手の車を避けながらドットを回収するというルールで、当時としては珍しい直接対戦型のドライブゲームでした。
開発背景や技術的な挑戦
Zaccariaはもともとピンボール市場を中心に活動していたメーカーで、『Dodgem』は同社がアーケードビデオゲームに進出する際の初期作品でした。ゲーム自体はセガの『Head On』をベースに開発されたと考えられており、限られたハードウェア性能でスムーズな操作感覚や2人対戦プレイの実現に挑戦しました。
プレイ体験
『Dodgem』は、プレイヤーが単純な上下左右の操作で車を動かし、迷路内に点在するドットを収集します。一方で相手プレイヤーの車も同様に移動しているため、常に衝突を避けるための瞬間的な判断が求められました。迷路中央で相手車との駆け引きが発生しやすく、その緊迫したプレイ感覚が印象的です。
初期評価と現在の再評価
登場当初は非常にシンプルなルールゆえに、派手さに欠けるとの評価もありましたが、現在ではその対戦要素の緻密さが再評価されています。特にレトロゲームとしての価値が見直され、シンプルなルールでありながら対人駆け引きを楽しめる点が改めて評価されています。
他ジャンル・文化への影響
シンプルなルールと明快な対戦性は、後に登場する対戦型パーティゲームやミニゲーム設計に影響を与えました。インディーゲーム界隈でも『Dodgem』のようなミニマル対戦設計をリスペクトした作品が登場することがあります。
リメイクでの進化
現代にリメイクするなら、オンラインでの2人対戦やプレイヤーが自由に迷路を作れる機能を追加することで、ゲーム性をより広げることができます。また、グラフィックを現代風にアレンジし、車種ごとの特性やカスタマイズ性を取り入れることも考えられます。
特別な存在である理由
『Dodgem』は派手な演出や複雑なシステムではなく、純粋な対戦要素に特化したゲームとして特別な存在です。相手との駆け引きや回避行動が生み出す緊張感は、シンプルさゆえに際立っており、レトロゲームの中でも独特の魅力を持っています。
まとめ
『Dodgem』は、対戦型のドライブゲームとしてシンプルな設計ながらも奥深いゲーム性を実現した作品です。当時の技術的制約を感じさせないスムーズな操作性とプレイヤー間の駆け引きにより、今でもレトロゲームファンの心をつかんでいます。現代のリメイクがあれば、新たな可能性を広げることができるでしょう。
© 1979 Zaccaria

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