アーケード『バブルボブル』は、1986年にタイトーが開発・発売したアクションプラットフォーマーです。開発はタイトー内部製で、デザイナーは光吉幹隆(MTJ)。ジャンルは画面クリア型のプラットフォームゲームで、特徴は2人協力プレイとバブルによる敵捕獲という新鮮で可愛らしいゲーム性です。全100面をクリアして、バブとボブが“魔物の洞窟”から姫を救出します。
開発背景や技術的な挑戦
当時、タイトーは『ゼビウス』などナムコの人気作に対抗するため、光吉幹隆氏はタイトーのゲームが「凡庸」と感じていたことから、女性やカップル層にも楽しめる新機軸を目指しました。バブルという視覚的にも楽しいギミックを中心に据えた理由もそこにあり、シングルとデュアルエンディング(友達とプレイで「真のエンディング」)という設計にも反映されています。
プレイ体験
基本はバブルを吹いて敵を閉じ込め、割って倒す単純明快なものですが、バブルに乗って高所へ行ける点や、レベルが進むごとに登場する火・水・雷バブルで画面全体攻撃を仕掛ける爽快感があります。特に、レベル20・30・40・50でノーミスを達成すると現れる隠しルームは、ボーナス大量&選択して先に進むワープという醍醐味をプレイヤーに与えます。
初期の評価と現在の再評価
発売当時からヒット作で、日本では1986年11月に売上2位、1987年通年でも5位にランクされるなど成功を収めています。また欧州では3ヶ月連続でトップ稼働を記録しました。当時の批評でも、キャラクター性・BGM・協力プレイが高評価を受け、いまなお「史上最高のアーケードゲーム」のひとつとされています。
他ジャンル・文化への影響
画面クリア型アクションにおけるパイオニアとして後続の多くの作品に影響を与えたほか、『パズルボブル(Bust‑a‑Move)』という大ヒットパズルスピンオフも生まれました。また、『スノーブロス』『Tumblepop』など、多人数協力バブル系ゲームにも繋がっています。
リメイクでの進化
現代においてアーケード版をリメイクするなら、グラフィックのHD化に加え、オンライン対応の協力プレイ、DLCによる追加ステージ、新バブル属性の導入(重力変化や時空バブルなど)といった進化が期待できます。さらに、レベルエディターやコミュニティ共有機能を備えれば、ファンの創作意欲を刺激し、新たな魅力を生むでしょう。
筆者から見た特別な存在理由
単純なゲーム仕掛けながら「協力」「戦略」「発見」の三位一体をプレイヤーに提供し、アーケードという文化を越えて今も色褪せない普遍性を持っています。見た目の可愛さと奥深い仕掛けの調和が、誰にとっても「手軽に始められる本格体験」として刺さる名作です。
まとめ
アーケード『バブルボブル』は1986年の当時から技術的にもデザイン的にも革新的な作品で、ノーミス隠しルームや複数エンディング、バブルギミックといった要素がプレイに奥行きを与えています。評価も発売当初から高く、現代においてもリメイク次第でさらに輝きを増す可能性があります。シンプルながら深く、愛され続ける理由が詰まったタイトルです。
© TAITO CORPORATION 1986

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