アーケード版『バース』は、1992年にカプコンが開発・発売した縦スクロールシューティングゲームです。CPシステムを使用し、プレイヤーは1~2人協力プレイが可能です。機械制御に反旗を翻す人類の物語を描いたSF的ストーリーと、多彩なショットやボンバー、ポッドと呼ばれるシールド兼サブウェポンシステムが特徴です。
開発背景や技術的な挑戦
1992年当時は対戦格闘ゲームが隆盛だった中、カプコンはあえて新作シューティングを投入しました。CPシステム向けのオリジナルIPとして開発され、従来シリーズとは異なる新たなゲーム性を提示する狙いがありました。全30ステージと非常に多い構成を実現しつつ、1面あたり短めの設計にすることでテンポの良さと難易度調整を両立しています。
プレイ体験
プレイヤーは開始時にマシンガン、ワイドショット、レーザーのいずれかを選び、それに応じてボンバー効果が変わります。ポッドの挙動も「ファジィ」と「フロント」の二種から選択でき、状況に応じた戦術が求められます。後半ステージになると前半ステージのアレンジ再構成が多く登場し、集中力を維持しながら挑み続けねばなりません。特に一度のミスがステージ80%以上クリア時のコンティニュー扱いに大きく影響する設計は、緊張感を増します。
初期の評価と現在の再評価
稼働開始直後には、日本国内外で売上や人気ランキングにランクインした実績がありました。初期の評価では当時の標準的シューティングの1つとして受け入れられていましたが、あまり大きな話題にはならなかった印象です。近年ではレトロゲーム愛好家の間で再評価が進み、その戦略性ある装備選択やステージ構造、洗練された演出が称賛されています。
隠し要素や裏技
特定ステージ内の当たり判定のある背景や構造物を連続攻撃すると、隠れキャラクターが出現し、プレイヤーに様々なボーナスや効果をもたらすとされています。また、パワーアップ段階で最大まで上げた状態やストック最大の状態でアイテム取得すると、短時間の無敵状態になる挙動が知られています。
リメイクでの進化
もし現代にリメイクされるなら、レトロ感を保ちつつグラフィックをHD化し、オンライン協力プレイへの対応やスコアリーグ機能などを追加すれば、大きな魅力となるでしょう。またポッドや武装選択のさらなるカスタマイズ、多様な難度設定やチャレンジモードの充実も見込まれます。
まとめ
『バース』は、シューティングの黄金期に登場したカプコンの独創的なオリジナルタイトルです。ステージ構成の豊富さ、装備選択の戦術性、そして秘められた隠し要素、どれをとっても単なる定番作に留まらず、改めて触れてみる価値があります。今なお再評価され続けているのは、そのバランス設計と遊び応えが色褪せないからにほかなりません。
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