AC版『ラビオ・レプス』ウサギ型ロボットが活躍する独特な操作性が魅力の名作STG

アーケードゲーム『ラビオ・レプス』は、1987年にビデオシステムが開発・販売した横スクロールシューティングゲームです。メーカーはビデオシステム(海外ではバリー/ミッドウェイが流通)、開発には中村晋介氏(後の『ソニックウィングス』開発者)が関与しています。ジャンルはシューティングで、プレイヤーはウサギ型ロボットを操作して敵を倒していきます。シューティングゲームながらパンチ攻撃やハイジャンプなどアクション要素が豊富で、2人同時プレイも可能なことが特徴です。

開発背景や技術的な挑戦

開発は中村晋介氏が中心となり、美麗な背景グラフィックや鮮やかな色彩表現に力が入れられました。当時の主流であるMC68000およびZ80を用いた基板を採用し、独特な世界観を演出するため、ファンタジーとSFが融合した斬新なデザインが取り入れられています。

プレイ体験

プレイヤーはウサギ型ロボット「USAGI」を操作し、敵をショットやパンチで倒します。パンチによる近接攻撃や地形を利用したハイジャンプなど、多彩な操作が特徴です。序盤は比較的簡単ですが、後半になると敵の密度が増し、迷路のような複雑な地形が現れます。特に終盤のボスラッシュは印象的な難所としてプレイヤーの記憶に残っています。

初期の評価と現在の再評価

稼働当初、日本のアーケードゲームランキングで上位に入り、シューティング部門で高く評価されました。美しいグラフィックや斬新な操作性が称賛された一方で、ステージの難易度については賛否が分かれました。近年では、後に名作『ソニックウィングス』を手掛けた中村氏の原点として再評価され、アーケードアーカイブスで復刻されるなど、新たなプレイヤーにも注目されています。

他ジャンル・文化への影響

本作の特徴的な「ウサギ型ロボット×SF」のデザインは、後のゲーム作品や企画にインスピレーションを与えました。そのユニークな世界観はゲーム雑誌『ゲーメスト』などでも紹介され、後に展開される作品群の方向性を示す存在にもなりました。

リメイクでの進化

現代にリメイクされる場合、美麗なグラフィックを維持しつつ、3Dアクションを取り入れたステージ構成やオンライン協力プレイの実装が考えられます。さらに、複数のルートや隠しギミックを充実させることで、多様な遊び方が提供できるでしょう。また、オリジナルの難易度に加えて、初心者向けモードも実装すると新たなファンを獲得できる可能性があります。

まとめ

『ラビオ・レプス』はシューティングゲームに独自のアクション性を取り入れ、ユニークなデザインで注目されました。中村晋介氏の初期作品として現在でもファンから愛され、復刻によって再び評価される機会を得ています。今後リメイクの機会があれば、新旧のプレイヤーが一緒に楽しめる作品としてさらなる魅力が期待されます。

©1987 Video System