1999年にSNKから登場した『武力~BURIKI ONE~ WORLD GRAPPLE TOURNAMENT’99 in TOKYO』は、空手、柔道、ボクシング、プロレスなどの格闘技が最強の座を争う3D対戦格闘ゲームです。ハイパーネオジオ64の最終作品に当たり、東京ドームで開かれる異種格闘技大会を題材にしています。派手な飛び道具を抑え、打撃、投げ、関節技、重心移動を中心に競技らしい攻防を描きます。
最大の特徴は、一般的な格闘ゲームと逆の操作方法です。筐体の左側にある2つのボタンで前進と後退を行い、右側のレバーで攻撃や回避を入力します。レバーを前へ倒せば打撃や組みつきが出て、別方向へ動かすとしゃがむ、上体を反らす、構えるなど人物固有の動作を行います。ボタンを押す長さによって歩きと素早い移動が変わり、間合いを調整しながら技を選びます。
登場する12人は、競技と出身国が異なります。我流格闘術の天童凱を中心に、柔道、テコンドー、太極拳、ムエタイ、合気道、相撲など幅広い戦法が集まります。『龍虎の拳』のリョウ・サカザキも、年齢を重ねた空手家として参加します。打撃が得意な人物は距離を保ち、投げを得意とする人物は相手へ密着するなど、競技の特徴がそのまま攻略方針になります。
試合はKOや関節技によるギブアップで即座に決着します。時間切れの場合は、攻撃の有効性や試合内容を審判が判定します。リングの外へ出ても即敗北ではありませんが、判定で不利になるため、端へ追い込まれたら中央へ戻る必要があります。体力は単純な数字ではなく、バイタルゲージの色や波によって状態を読み取ります。技を続ける入力時機を画面で知らせるセコンド機能もあり、独自操作を学ぶ手助けになります。決勝では助言が表示されないため、それまでに攻防の入力を身につけなければなりません。実在競技の距離、姿勢、組み合いを独自の操作で表現した意欲作です。
