アーケード版『ダイナマイト刑事』派手な武器とコミカル演出が魅力の豪快アクションゲーム

アーケード『ダイナマイト刑事』は、1996年にセガ(SEGA AM1とSTI)の共同開発によりアーケードで稼働した3Dベルトスクロールアクションゲームです。テロリストに占拠された高層ビルを舞台に、主人公のブルーノ・デリンジャー警部補(西側ではジョン・マクレーン)とシンディ・ホリデイ警部が立ち向かいます。多彩な武器、多人数同時プレイ、QTEに近いビジュアルシーンなどを特徴とし、コミカルかつ豪快なアクション性が魅力です。

開発背景や技術的な挑戦

本作はセガAM1研とアメリカのセガ・テクニカル・インスティテュート(STI)の共同制作で、アーケード基板ST‑Vを活用し、多彩な3D表現を実現しました。当時の技術であるテクスチャマッピングを活用した3Dベルトアクションとして開発され、初期のQTE的演出を取り入れるなど、先進的な挑戦が行われました。

プレイ体験

ゲーム中にはさまざまなオブジェクトが武器として登場し、ロケットランチャーやモップ、火炎放射器など環境を活用した自由度の高い戦闘が楽しめます。画面表示に合わせたボタン入力を行うQTE要素もあり、これに成功すると豪快な演出が展開します。

また、パンツ一丁の敵やロボット相撲など、コミカルな要素も多彩で、見た目の愉快さとは裏腹に、後半の難易度は高めで攻略には苦労する場面もあります。

当初の評価と現在の再評価

発売当初は3D表現の斬新さや武器使用の自由さが評価されましたが、一部では後半の難易度やキャラクターの動きに対する意見もありました。しかし現在ではコミカルな表現や豪快なアクション、バカゲー的な魅力が見直され、レトロゲーム愛好者から高い評価を得ています。

他ジャンル・文化への影響

本作の自由な武器活用やQTE演出は、後のアクションゲームに影響を与えました。主人公ブルーノはセガの他作品にも登場し、『PROJECT X ZONE』などクロスオーバー作品にも参戦しています。コミカルなアクションは、ゲーム文化の中でバカゲーとして独自の立ち位置を確立しました。

リメイクでの進化

現代にリメイクされる場合、4K解像度やオンライン協力プレイ、追加要素の導入などが考えられます。オリジナルの魅力を保ちつつ、現代の技術でより遊びやすく進化する可能性があります。

特別な存在である理由

『ダイナマイト刑事』は、3Dベルトアクションというジャンルの中でコミカルな演出と武器の自由さを高次元で融合した作品です。テロリスト退治という設定をユーモラスに楽しめるゲーム性は、他に類を見ない特別な魅力を放っています。

まとめ

『ダイナマイト刑事』は1996年に登場し、多彩な武器と自由度の高いアクション、コミカルな要素が融合した独自の魅力を持つアーケードゲームです。現在もレトロゲームとして評価が高まり、リメイクへの期待もあります。

©SEGA 1996