『武蔵巌流記』は、1999年にビスコから発売されたネオジオMVS用の横スクロールアクションゲームです。海外では『Ganryu』の名称で流通し、当時の業務用版は日本国内で正式発売されませんでした。宮本武蔵と佐々木小次郎による巌流島の決闘を題材にしながら、忍者や妖怪、機械仕掛けの怪物が登場する伝奇的な物語へ作り替えています。史実を再現する作品ではなく、歴史上の人物を取り入れた独自の剣術アクションです。
物語は巌流島の決闘から約1か月後、京都で相次ぐ人さらいを武蔵が追うところから始まります。武蔵が思いを寄せるお通も謎の忍者集団に連れ去られ、事件の背後には死からよみがえった佐々木小次郎が待ち受けています。プレイヤーは剣豪の武蔵か、伊賀のくノ一であるすずめを選び、全5ステージを進みます。武蔵は攻撃力に優れ、すずめは移動とジャンプの軽快さを持つため、選択した人物によって戦い方が変わります。
基本操作は刀による攻撃とジャンプで、走りながらの斬撃やしゃがみ攻撃、空中からの攻撃を使用できます。攻撃ボタンを押し続けると力をため、通常より強い一撃を放てます。ただし、ためている間は動きが制限されるため、敵の攻撃が届かない場面で準備する必要があります。道中では手裏剣や爆弾などの武器を入手でき、離れた敵や集団を処理する手段として役立ちます。
鉤縄を前方へ伸ばすアクションも用意されています。敵を離れた位置から攻撃できるほか、地形へ引っ掛けて振り子のように移動し、通常のジャンプでは届かない場所へ進めます。壁を蹴って上へ登る動きや足場につかまる動作もあり、敵を倒すだけでなく地形を越える操作が求められます。ステージには分岐や隠し通路が設けられ、人質を救出すると体力回復や得点につながるアイテムを獲得できます。
各ステージの最後には、妖術や機械を操る大型のボスが登場します。攻撃範囲が広いため、正面から斬り続けるだけではなく、動きの順番を覚えて反撃の機会を探すことが重要です。2人同時プレイには対応せず、2人用では交互に操作します。刀による近接戦、鉤縄を使った移動、隠し通路の探索を組み合わせ、武蔵と小次郎の対決を幻想的な世界へ発展させた作品です。
©1999 VISCO
