X68000ゲーム一覧の中で、最も大きなまとまりを作るのがディスクマガジン「電脳倶楽部」です。1988年から1999年まで136件が収録され、全737件の18.5%を占めます。
電脳倶楽部は個別の市販ゲームと同じ1件として数えられています。そのため、X68000後期の年間収録本数を支える一方、通常ゲーム市場の規模を見えにくくします。本記事では集計上の影響と、長期刊行が持つ意味を両面から見ます。
12年間の刊行ペース
| 刊行年 | 収録数 | 年間全件に占める比率 |
|---|---|---|
| 1988年 | 8件 | 12.9% |
| 1989年 | 12件 | 12.9% |
| 1990年 | 12件 | 9.3% |
| 1991年 | 12件 | 8.8% |
| 1992年 | 12件 | 12.0% |
| 1993年 | 12件 | 14.6% |
| 1994年 | 12件 | 21.1% |
| 1995年 | 12件 | 57.1% |
| 1996年 | 12件 | 92.3% |
| 1997年 | 12件 | 92.3% |
| 1998年 | 12件 | 92.3% |
| 1999年 | 8件 | 100.0% |
1989年から1998年まで毎年12件が並び、月刊に相当する安定したペースを10年間維持しています。通常ゲームが最多だった1991年には全体の8.8%ですが、通常ゲームが1件になった1996年から1998年には92.3%を占めます。
後期の総数を変える存在
1995年から1999年の全68件のうち、電脳倶楽部は56件で82.4%です。これを除く通常ゲームは12件しかありません。全件の折れ線では緩やかな減少に見えても、通常ゲームの線は1995年以降ほぼ底に達します。
したがって、ゲーム市場の推移を示すグラフでは全件と通常ゲームを併記する必要があります。一方だけでは、商用市場の急減または継続文化の存在のどちらかを取りこぼします。
満開製作所による一貫運営
136件はすべて開発元・発売元が満開製作所、区分は一般向け、対応機種はX68000、ジャンルはディスクマガジンです。一定の編集方針と供給体制によって、長期間にわたるシリーズが作られました。
発売元ランキングへそのまま含めると、満開製作所136件が2位以下を大きく引き離します。これは活動の大きさを示す正しい数字ですが、個別ゲームの発売本数と刊行物の号数を同じ意味で比較することはできません。
1枚から2枚への拡張
| 媒体 | 収録数 |
|---|---|
| 5.25インチFD 1枚 | 72件 |
| 5.25インチFD 2枚 | 64件 |
初期は1枚組が中心で、1988年の8件はすべて1枚です。1994年に2枚組が増え、1995年以降はすべて2枚組となりました。刊行ペースを保ちながら、1号当たりの媒体量が増えています。
ゲームとは異なる価値
ディスクマガジンは、一つの完成ゲームだけを収録する商品とは性格が異なります。複数の内容を定期的に届ける形式により、利用者がX68000へ継続的に触れる接点を作りました。
件数比較では別枠にする必要がありますが、X68000文化を考える際には中心的な存在です。通常ゲームの発売が減った後も、定期的に新しい内容へ触れられる場が残ったこと自体に意味があります。

