PlayStation版『ザ・キング・オブ・ファイターズ’96』走りと緊急回避で進化したチーム戦

PlayStation版『ザ・キング・オブ・ファイターズ’96』は、SNKの対戦格闘ゲーム『KOF』シリーズ第3作を家庭用へ移植した作品です。1997年7月4日に発売されました。3人1組による勝ち抜き戦と自由なチーム編成を継承しながら、移動、回避、ジャンプの仕組みを大きく変更しています。前作より接近戦の機会が増え、素早く攻守が切り替わる対戦を楽しめます。

登場する中心キャラクターは総勢27人です。レオナ、藤堂香澄、マチュア、バイスが初登場し、既存チームの顔ぶれも変化しました。八神庵はマチュア、バイスと八神チームを結成します。ギース・ハワード、ヴォルフガング・クラウザー、Mr.ビッグによるボスチームも参戦し、SNKの別作品で強敵だった3人を同じチームで操作できます。

物語では、前大会でルガールを倒した草薙京たちに新たな招待状が届きます。大会を開いた神楽ちづるは、草薙家と八神家に関係する八咫一族の末裔です。ちづるは大蛇の封印を守るため、京と庵の力を確かめようとします。その背後では、オロチ四天王のゲーニッツが風を操り、三種の神器を受け継ぐ者たちを狙っています。

前作の回避動作は前転と後転を使う緊急回避へ変わりました。飛び道具を避けながら接近する、相手との位置を入れ替える、画面端から脱出するといった使い方ができます。前方移動は短いステップから走る動作になり、離れた相手との距離を一気に縮められます。通常のジャンプに加えて小・中ジャンプも加わり、異なる軌道から攻められるようになりました。

パワーゲージを最大までためると、超必殺技を使用できます。体力が少ない状態ではゲージの条件が緩和され、逆転を狙えます。防御中にゲージを消費すれば、緊急回避やふっ飛ばし攻撃で相手の攻めから抜けることも可能です。ゲージを大技へ使うか、防御からの切り返しへ残すかという判断が生まれます。

PlayStation版は追加のカートリッジを必要とせず、本体とCD-ROMだけで動作します。データの読み込みやキャラクターアニメーションには移植版独自の調整があります。特定の操作を行うと、通常は敵として登場する神楽ちづるとゲーニッツも対戦で使用可能です。オロチ編の展開と、後のKOFへ受け継がれる機動的なシステムをPlayStationで体験できます。

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