アーケード版『トマホーク777』は、1980年にデータイーストが開発・発売したシューティングゲームです。プラットフォームはアーケードに限定されており、プレイヤーは潜水艦を操作して水中と水上の敵を撃ち落とします。単一画面で展開する縦スクロール型のシューティングであり、UFOの編隊や水中の機雷などが特徴です。
開発背景や技術的な挑戦
当時のデータイーストは、1979年の『アストロファイター』に続くオリジナル作品の開発に注力していました。『トマホーク777』は、同社のアーケード専用筐体による安定稼働を目的に制作されたもので、縦型スクリーンとスティック操作に対応したゲームデザインが特徴です。
プレイ体験
本作では、プレイヤーが操る潜水艦が水中を自由に移動でき、上空のUFOや水中の敵を撃破していきます。UFOは画面上部から出現し、撃つと急降下してくるため、瞬時の判断が求められます。また、水中には機雷が浮遊しており、避けつつ敵を撃つという緊張感あるゲーム展開が印象的です。
初期の評価と現在の再評価
リリース当初は、出荷数が限られていたこともあり、知名度の高いタイトルとはなりませんでした。しかし現在では、当時の希少な筐体やゲーム内容がレトロゲームファンの関心を集めており、動画共有サイトなどでも紹介される機会が増えています。
他ジャンル・文化への影響
水中と水上の2層構造を活かした本作のゲーム性は、その後の潜水艦系シューティングに少なからず影響を与えました。特に狭い画面内での回避と攻撃のバランスという概念は、後のアーケード作品に受け継がれています。
リメイクでの進化
現代にリメイクされるとすれば、グラフィックの高解像度化はもちろん、サウンドの立体化や振動演出などによって臨場感が格段に向上するでしょう。また、オンライン対応によるスコア競争や協力プレイなども加われば、新旧プレイヤー問わず楽しめる作品に生まれ変わる可能性があります。
特別な存在である理由
『トマホーク777』は、データイーストの初期の挑戦的なタイトルでありながら、その後のアーケードゲームにも通じる要素を多く持っています。特に当時としては珍しい水中主体の戦術が求められるゲーム性は、他の作品にはない独自性を放っています。
まとめ
アーケード版『トマホーク777』は、1980年に登場した水中戦をテーマにした縦スクロール型シューティングです。シンプルながらも戦略性に富んだゲームデザインと、限定出荷による希少性が合わさり、今なお一部のファンから熱い支持を受けています。レトロゲームとしての価値はもちろん、当時の技術と発想が詰まった一作として記憶に残るゲームです。
© 1980 Data East Corporation