アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』の魅力を徹底解説

ザ・キング・オブ・ファイターズ98

アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、1998年にSNKから発売された対戦格闘ゲームです。前作で完結したストーリーライン「オロチ編」から一旦離れ、歴代シリーズのキャラクターが集結する「ドリームマッチ」として制作されました。開発はSNKが行い、シリーズ最多となるキャラクター数と、絶妙に調整されたゲームバランスが特徴です。ストーリー性を排除したことで、純粋な対戦格闘としての面白さを追求し、多くのプレイヤーから高い評価を得ました。

開発背景や技術的な挑戦

『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、前作『ザ・キング・オブ・ファイターズ97』で「オロチ編」という壮大な物語が完結したことを受け、新たなストーリー展開ではなく、過去作の集大成となる作品として企画されました。当時の開発チームは、それまでのシリーズで蓄積されたノウハウを活かし、ゲームバランスの徹底的な調整に注力しました。キャラクター間の強弱を均等にし、どのキャラクターを選んでも高いレベルで戦えるようにすることが大きな目標でした。このため、キャラクターの技の性能やダメージ値、入力受付時間など、細かい部分まで見直しが行われました。また、多くのキャラクターが登場するため、膨大な量のドット絵やモーションを作成する必要があり、これも大きな技術的挑戦でした。

プレイ体験

本作のプレイ体験は、非常に洗練された対戦格闘ゲームとして確立されています。プレイヤーは、シリーズの基本システムである「アドバンスドモード」と、よりシンプルな操作が可能な「エキストラモード」の2種類からプレイスタイルを選択できます。特に評価が高いのが、キャラクターごとの個性と、それを活かすための駆け引きです。攻防のバランスが良く、単調な強技の連発では勝ちにくいため、プレイヤーは相手の動きを読み、適切な技やコンボを選択する戦略性が求められました。キャラクターの立ちモーションや勝利ポーズ、セリフなども細かく作り込まれており、シリーズファンにとっては懐かしさと新鮮さが同居する、特別な体験となりました。

初期の評価と現在の再評価

発売当時の『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、その完成度の高さから「KOFシリーズの最高傑作」と評されました。物語がないことを惜しむ声も一部にはありましたが、多くのプレイヤーはゲームバランスの良さを高く評価しました。特に、競技性の高さから、アーケードゲームコミュニティや大会シーンでは定番タイトルとして定着しました。現在でも、本作は対戦格闘ゲームの歴史を語る上で欠かせない作品として再評価されています。そのゲーム性は、最新の格闘ゲームにも劣らない奥深さを持つとされ、オンライン対戦機能が追加された移植版も登場しています。時代を超えて色褪せないゲームデザインは、多くのゲーム開発者にも影響を与え続けています。

他ジャンル・文化への影響

『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、対戦格闘ゲームという枠を超え、様々な文化に影響を与えました。その独特な世界観と魅力的なキャラクターデザインは、アニメーションや漫画、トレーディングカードゲームなど、多くのメディアで展開されました。特に、草薙京や八神庵といった主要キャラクターは、ゲームキャラクターの枠を超えたアイコンとなり、多くのファンアートやコスプレの題材となりました。また、ゲーム内のBGMは、その高いクオリティから人気を博し、ゲーム音楽コンサートで演奏されることもあります。本作が確立した「ドリームマッチ」というコンセプトは、他社の格闘ゲームやクロスオーバー作品にも影響を与え、キャラクターたちが作品の垣根を越えて共演するスタイルを定着させました。

リメイクでの進化

『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、その高い人気から何度も移植やリメイクが行われてきました。中でも特筆すべきは『ザ・キング・オブ・ファイターズ98 アルティメットマッチ ファイナルエディション』です。このリメイク版では、オリジナルのキャラクターに加えて、当時参戦していなかった多くのキャラクターが追加され、総勢64体という圧倒的なボリュームを実現しました。また、オンライン対戦においては、遅延を軽減する「ロールバック方式」が採用され、より快適なプレイが可能となりました。さらに、オリジナルのシステムをベースに新システム「アルティメットモード」が追加されるなど、単なる移植に留まらない、現代の対戦格闘ゲームとして進化を遂げています。

特別な存在である理由

『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』が今なお特別な存在である理由は、その完成度の高さにあります。本作は、物語の制約から解放されたことで、純粋な対戦ツールとしての面白さを極限まで追求しました。多種多様なキャラクターはそれぞれが明確な役割を持ち、プレイヤーの技術や戦略が勝敗を分けるという、格闘ゲームの原点に立ち返ったような設計がなされています。また、格闘ゲームが最も盛り上がっていた時代の空気感を色濃く残しており、当時の熱狂を知る世代にとっては懐かしい思い出を呼び覚ます存在です。さらに、現在もなお、世界中のプレイヤーがその奥深さを研究し続けており、時代を超えて愛される普遍的な魅力を持ち合わせているのです。

まとめ

『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、SNKが1998年に発売した、伝説的な対戦格闘ゲームです。物語よりもゲームバランスを優先するという、大胆な開発方針が功を奏し、シリーズの最高傑作として多くのプレイヤーから支持されました。膨大なキャラクター数、2種類のシステム、そして徹底的に調整されたゲーム性は、対戦格闘ゲームの理想形の一つとして語り継がれています。多くの隠し要素や裏技、そして他文化への影響も含め、本作は単なるゲームソフトではなく、一つの時代を象徴する特別な作品です。時代を超えて愛され、今もなお多くの人々にプレイされ続けている事実は、そのゲームデザインがいかに優れているかを証明しています。

攻略

プレイヤーは、チームを編成して対戦相手に勝利することを目指します。自分の好きなキャラクター3人で1つのチームを組み、相手チームのキャラクターを全員倒すことが目的となります。基本的なルールとして、1対1の対戦形式で先に相手の体力ゲージをゼロにした方がそのラウンドの勝者です。これを繰り返し、相手チームの3人全員を倒すと勝利となります。試合時間内に決着がつかない場合は、残っている体力が多い方が勝者です。自分のチームのキャラクターがすべて倒されてしまうと、ゲームオーバーとなります。

ストーリー設定

『ザ・キング・オブ・ファイターズ98』は、基本的にストーリーが存在しない作品です。本作は、それまでのシリーズで展開されてきた「オロチ編」が前作で完結したことを受け、歴代のキャラクターたちが時空を超えて集結する「ドリームマッチ」として位置づけられています。

そのため、物語の進行やキャラクター間の因縁を深く描くことはありません。その代わり、シリーズのファンサービスとして、すでに物語上では退場していたキャラクターたちが再登場し、誰もが自由にチームを組んで対戦できるという、お祭り的な世界観が設定されています。

最終ボスとして、過去のシリーズで倒されたはずのルガール・バーンシュタインが再び登場しますが、これもあくまでファンタジー的な設定であり、物語の連続性とは切り離された存在です。このストーリー性のない「ドリームマッチ」というコンセプトが、純粋な対戦格闘ゲームとしての面白さを際立たせる大きな要因となっています。

ゲームシステム

ADVANCEDモード

ADVANCEDモードは、『KOF97』をベースとしたスピーディーな戦いを実現するシステムです。攻撃を当てたりガードさせたりすることで、パワーゲージが自動的に蓄積されます。また、キャラクターが倒されると次のキャラクターでゲージのストック上限が増加し、最大で5本まで保持できるようになります。ABC同時押しで発動できるパワーMAX状態では、攻撃力が上昇し、特定の条件を満たせば超必殺技も使用可能になります。この状態は、時間経過や攻撃による解除などで終了します。

ADVANCEDモードでは、緊急回避動作である前転や後転が使用でき、立ち回りの自由度が非常に高くなります。ガード中にAB同時押しで緊急回避が可能で、攻守の切り替えをスムーズに行うことができます。さらに、CD同時押しによるふっ飛ばし攻撃はガード中にも使えるため、相手の攻撃を防ぎながら反撃する手段として有効です。移動はステップではなくダッシュが採用されており、全体的にテンポが速く、積極的な攻めを得意とするプレイヤーに向いています。

EXTRAモード

EXTRAモードは、『KOF94』から『KOF96』の仕様を受け継いだ、ゲージを自力で溜めるタイプのシステムです。ABCボタンを長押しすることで、その場に立ち止まりながらパワーゲージを蓄積できます。ゲージが満タンになると自動的にMAX状態に入り、攻撃力が上昇し、超必殺技も使用可能になります。

EXTRAモード最大の特徴は、体力が一定以下になるとパワーゲージが赤く点滅し、常時超必殺技を使用できる状態になる点です。さらに、ゲージが満タンの状態で体力が赤点滅していると、MAX超必殺技を発動することが可能になります。これにより、逆転のチャンスを生み出すことができます。

また、EXTRAモードでは挑発が独自の効果を持っています。EXTRAモード同士の対戦に限り、挑発を行うことで相手のパワーゲージをわずかに減少させることができます。この効果はADVANCEDモード相手には発動しないため、モードの選択によって戦略が変化します。

移動はステップが基本で、ダッシュは使用できません。そのため、機動力の面ではADVANCEDモードに劣りますが、その分タイミングを見極めた一撃必殺の駆け引きを楽しむことができます。防御面でも、ガードキャンセルを使ったステップやふっ飛ばし攻撃が可能で、守りの強さも特徴です。

ULTIMATEモード

ULTIMATEモードは、リメイク版『KOF98 ULTIMATE MATCH』で追加された新しいシステムで、ADVANCEDとEXTRAの特徴を自由に組み合わせられるカスタマイズ型のモードです。プレイヤーはゲーム開始時にこのモードを選択することで、任意の要素を選び、自分好みの戦い方を構築できます。

たとえば、ダッシュを選択しつつ、ゲージは手動で溜める方式にすることも可能です。このように、キャラクターの特性やプレイヤーのスタイルに合わせて柔軟に設定できる点が、このモード最大の魅力です。上級者ほど、自分に最適な構成を見つけて活かすことで、勝率を大きく上げることができます。

共通システムとテクニック

『KOF98』では、モードに関係なく共通して使えるシステムやテクニックがいくつか存在します。その中でも代表的なのがカウンターヒットです。これは、相手の攻撃中にこちらの攻撃がヒットした際に発生し、相手の硬直が長くなったり、追撃が確定するなどの効果があります。タイミングを見計らった反撃や連携技において、非常に重要な要素です。

さらに、一部のキャラクターにはクリティカルヒットが設定されています。これは、攻撃時にランダムで威力が上昇する特殊効果で、真吾やラルフなどのキャラクターで発生することがあります。この効果により、思わぬ大ダメージが発生し、戦況が一変することもあります。

また、本作では3人1組のチームバトル制が採用されており、ラウンド勝利時には次のキャラクターに体力が回復されるほか、倒されたキャラクターの数によってパワーゲージのストック上限が増加します。チーム編成や出場順にも戦略性が求められる仕様です。

キャラクター

草薙 京

草薙京は「主人公チーム」のリーダーであり、シリーズを代表するキャラクターです。デザインは黒の学ランをアレンジした衣装に指ぬきグローブを合わせ、現代的な不良学生の雰囲気と古代の炎を受け継ぐ伝承者としての威厳を併せ持っています。彼の最大の特徴は草薙家に伝わる炎を自在に操る能力であり、炎を拳に纏わせて放つ「百八式・闇払い」や、斬り上げるように炎を纏う「百二式・鬼焼き」など、遠近両方に対応可能な必殺技を持ちます。特に「百拾四式・荒咬み」からの派生連携は攻撃のバリエーションが豊富で、相手に的確な対応を迫ります。超必殺技「裏百八式・大蛇薙」は炎を巨大に解き放つ必殺の一撃で、彼の象徴的な技として知られています。ゲームバランス的にも扱いやすさと攻撃力の高さを兼ね備えており、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。炎を継承する伝説の血筋という設定と、現代的で親しみやすいキャラクター性が融合し、KOFシリーズを代表する存在として確立しています。

二階堂 紅丸

二階堂紅丸は「主人公チーム」のメンバーで、京の旧友であり良きライバルでもあります。デザインは金髪の立ち上げた髪型と、黒いタイトなシャツに白いパンツというスタイリッシュな出で立ちで、都会的でファッショナブルなキャラクターとして表現されています。彼の戦闘スタイルは独自の体術と電撃を融合させたものであり、宙を舞いながら蹴りを繰り出す「空裂蹴」や、回転しながら相手を蹴り飛ばす「スピニングキック」などアクロバティックな必殺技が特徴です。また、雷を拳や体に纏わせて放つ「雷光拳」や「雷靭拳」は彼の代名詞とも言える技で、ビジュアル的なインパクトと性能を兼ね備えています。超必殺技「雷鳴轟鉄球」は巨大な雷球を叩き込む迫力ある技で、試合の流れを一気に変える力を持ちます。華やかな性格と行動力の高さから、チーム内ではムードメーカー的存在でもあり、京との掛け合いが物語に軽快さを与えています。派手さとスピード感を兼ね備えたキャラクター性は、プレイヤーに爽快感を提供する存在となっています。

大門 五郎

大門五郎は「主人公チーム」の三人目であり、柔道をベースとした豪快な投げ技を得意とする重量級キャラクターです。デザインは白い柔道着に下駄履きというシンプルでありながらも強靭さを際立たせる姿で、無骨で実直な格闘家としての存在感を放っています。必殺技はすべて投げを中心に構成されており、「地雷震」では地面を叩きつけるように衝撃を伝え、遠距離の相手にも影響を与える独自の技です。また「天地返し」や「裏投げ」など、相手を掴んで地面に叩きつける投げ技は破壊力抜群で、接近戦での圧倒的な強さを誇ります。超必殺技「地獄極楽落とし」は掴んだ相手を大きく投げ飛ばす豪快な技で、彼のパワーファイターとしての象徴です。見た目は豪胆ながら冷静沈着な性格で、チーム内では京と紅丸を支える頼れる存在となっています。投げキャラらしく扱いに慣れるまでは難しいですが、一度ペースを掴めば相手に強烈なプレッシャーを与えることができる、重量感と安定感に優れたキャラクターです。

テリー・ボガード

テリー・ボガードは「餓狼伝説チーム」のリーダーであり、シリーズを象徴する人気キャラクターです。赤いキャップとベスト、ジーンズというアメリカンカジュアルなデザインは、ストリート育ちの格闘家としての自由さと力強さを象徴しています。戦闘スタイルはストリート格闘術に独自の工夫を加えたもので、豪快さとスピード感を兼ね備えています。代表的な必殺技「パワーウェーブ」は地を走る衝撃波を飛ばす飛び道具で牽制力が高く、「バーンナックル」は突進パンチで相手を圧倒します。さらに「クラックシュート」は宙返り蹴りで相手のガードを崩すのに有効です。超必殺技「パワーゲイザー」は地面を爆発的に叩き割る大技で、テリーの代名詞としてシリーズファンから愛されています。明るく陽気で兄貴分的な性格はチームを引っ張る原動力であり、同時に多くのプレイヤーに親しまれる理由となっています。豪快な必殺技と分かりやすい操作性を兼ね備えたテリーは、初心者から熟練者まで扱いやすい万能キャラクターです。

アンディ・ボガード

アンディ・ボガードはテリーの弟であり、「餓狼伝説チーム」の一員として参戦しています。デザインは長い金髪を後ろに流し、白い道着に赤い炎の装飾を施した衣装で、兄テリーのカジュアルさとは対照的に武道家としての真面目さと洗練さを表現しています。戦闘スタイルは空手と忍術を融合させた独自の格闘術で、素早い動きとテクニカルな技が持ち味です。代表的な必殺技「斬影拳」は飛び込むように突進する技でコンボの起点として優秀であり、「昇龍弾」は強力な対空技としてジャンプ攻撃を封じる力があります。さらに「飛翔拳」は気を飛ばす飛び道具で、中距離での制圧に役立ちます。超必殺技「超裂破弾」は気を圧縮して放つ大技で、彼の高い技量を体現しています。性格は兄と異なり真面目で冷静沈着、鍛錬を怠らない努力家であり、女性格闘家舞との関係性も彼の人間味を深めています。スピードとテクニックを活かした立ち回りが求められるため、プレイヤーには精密な操作が要求されますが、その分奥深い魅力を持つキャラクターです。

ジョー・東

ジョー・東は「餓狼伝説チーム」の三人目であり、タイ出身のムエタイ戦士です。デザインは赤いハーフパンツにバンテージを巻いた格闘スタイルで、豪快な笑顔と陽気な雰囲気が特徴的です。彼の戦闘スタイルはムエタイをベースにしており、蹴り技を主体とした攻撃が中心となります。代表的な必殺技「ハリケーンアッパー」は竜巻状の気を纏った拳を飛ばす飛び道具で、遠距離戦でも存在感を発揮します。「スラッシュキック」は突進蹴りで一気に距離を詰め、攻めの起点として有効です。また「タイガーキック」や「タイガードロップ」といった技は対空や奇襲に役立ち、相手に的確な対応を迫ります。超必殺技「スクリューアッパー」は巨大な竜巻を生み出し、画面を制圧する迫力ある大技です。性格は明るく陽気でムードメーカー的存在であり、仲間を盛り上げる役割を果たしています。ジョーはスピードと攻撃力を兼ね備えたキャラクターで、攻め続けることで真価を発揮するタイプです。初心者でも扱いやすく、格闘ゲームの爽快感を体験できる存在です。

リョウ・サカザキ

リョウ・サカザキは「龍虎の拳チーム」のリーダーであり、極限流空手の正統な使い手です。デザインは橙色の道着を身にまとい、逞しい体格を誇示する姿で、格闘家としてのストイックさと信念を体現しています。戦闘スタイルは極限流空手で、伝統的な空手に必殺技を組み込んだ堅実かつ豪快な戦い方が特徴です。代表的な技「虎煌拳」は気弾を飛ばす遠距離攻撃で、リョウを象徴する技のひとつです。「飛燕疾風脚」は素早い突進蹴りで相手の隙を突き、「龍虎乱舞」は相手を連続攻撃で叩き込む迫力ある超必殺技として知られています。リョウは真面目で努力家、そして妹のユリを守る優しい兄としての一面も持ち合わせており、その人間味がプレイヤーに強く支持されています。操作性は安定感があり、初心者にも扱いやすい反面、技の使い分けによって奥深い戦略を展開できるキャラクターです。正統派主人公としての立ち位置を確立し、シリーズを通じて「極限流の看板」としての存在感を放ち続けています。

ロバート・ガルシア

ロバート・ガルシアは「龍虎の拳チーム」のメンバーであり、リョウの親友にしてライバルでもあります。デザインは青いシャツと白いパンツという都会的で洗練された衣装で、裕福な名家の御曹司でありながらも格闘家として鍛錬を欠かさないスタイルを表現しています。彼も極限流空手を学んでいますが、リョウと異なり華麗さとスピードを重視した戦闘スタイルが特徴です。必殺技「龍撃拳」は彼の代名詞であり、素早く放たれる気弾で牽制やコンボの起点として活躍します。また「幻影脚」は独自の連続回し蹴りで、スタイリッシュな見た目と実用性を兼ね備えています。超必殺技「龍虎乱舞」はリョウと同様に存在し、共通の流派の象徴的な必殺技として迫力を放ちます。性格は明るく社交的で、豪快なプレイボーイとしての一面も描かれていますが、友情や誇りを重んじる精神も兼ね備えています。使いやすい技の数々とスピード感のある立ち回りで、多くのプレイヤーに好まれるキャラクターです。

ユリ・サカザキ

ユリ・サカザキはリョウの妹であり、「龍虎の拳チーム」の紅一点として参戦しています。デザインは白い胴着に紫のスパッツを合わせ、赤いスニーカーで軽快さを演出しており、若さと活発さが際立つ姿となっています。彼女も極限流空手の使い手ですが、兄やロバートに比べて柔軟で軽やかな動きを活かした独自の戦闘スタイルを持っています。必殺技「虎煌拳」はリョウに比べて小ぶりながら素早く、近距離戦で役立ちます。「百烈びんた」は相手を連打するユニークな技で、彼女らしい明るさと豪快さを感じさせます。さらに「飛燕烈孔」は飛び蹴りで相手を連続攻撃する技として有効です。超必殺技「覇王翔吼拳」や「超必殺技・龍虎乱舞」は兄譲りの迫力を見せつつも、彼女自身の明るいキャラクター性と組み合わさり、独自の魅力を放っています。性格は天真爛漫で前向き、時には兄をからかうような一面もあり、物語に軽快さを与えています。初心者でも扱いやすく、愛嬌ある必殺技演出からシリーズを通して高い人気を誇っています。

レオナ

レオナは「怒チーム」に所属する紅一点で、冷静沈着な女性兵士です。デザインはカーキ色のミリタリー調の衣装に身を包み、青い長髪をポニーテールにまとめた姿で、戦場に生きる兵士としての緊張感と女性らしい凛とした美しさを兼ね備えています。戦闘スタイルは暗殺術や軍事格闘術をベースにしており、鋭い動きと爆発的な技で戦うのが特徴です。代表的な必殺技「ムーンスラッシャー」は逆立つ髪と共に繰り出す対空技で、彼女の象徴ともいえる存在です。「ボルテックランチャー」や「グランドセイバー」など突進技も持ち、スピードを活かした戦法が可能です。また、特殊技として自らの血を爆発させる「ブラッドヒート」や超必殺技「レオナブレード」などは、オロチの血を引く宿命を背負った彼女の暗い一面を表現しています。普段は感情を抑制し寡黙で任務に忠実ですが、チームの仲間からは信頼されており、静かな中に秘めた強さが光るキャラクターです。

ラルフ

ラルフ・ジョーンズは「怒チーム」のリーダー格であり、豪快さと人情味を兼ね備えた歴戦の兵士です。デザインは赤いバンダナと無骨なミリタリーベスト、ジーンズというラフな軍装で、精悍さと力強さを感じさせます。戦闘スタイルは肉弾戦を主体とした荒々しいもので、豪快なパンチや投げを中心に敵を圧倒します。必殺技の「ガトリングアタック」は連続パンチで相手を打ちのめす彼らしい技であり、また「バリバリバーナックル」や「マッハパンチ」は爆発的なラッシュ性能を誇ります。さらに「バルカンパンチ」は長時間連打を叩き込む派手な技として知られています。超必殺技「ギャラクティックファントム」は一撃必殺級のパンチを繰り出す大技で、ラルフの代名詞ともいえます。性格は陽気で豪放磊落、部下や仲間思いの兄貴分的存在で、チーム内では精神的支柱としても機能します。扱いやすさとパワフルさを兼ね備えているため、初心者から上級者まで幅広く愛されるキャラクターです。

クラーク

クラーク・スティルは「怒チーム」のもう一人のベテラン兵士であり、冷静沈着かつ寡黙な性格で知られています。デザインはキャップにサングラス、茶色のミリタリーベストとジーンズというシンプルかつ実用的な服装で、現場に適応したプロフェッショナルらしい雰囲気を放っています。戦闘スタイルはレスリングや軍事格闘術をベースとした投げ主体のパワーファイターであり、特に相手を捕らえて豪快に叩きつける必殺技が充実しています。「ナパームストレッチ」や「フランケンシュタイナー」といった投げ技は高威力で、相手に常にプレッシャーを与えます。また「スーパーアルゼンチンバックブリーカー」は彼の代名詞的技であり、観客に強烈なインパクトを残します。超必殺技「ウルトラスーパースラム」は掴んだ相手を何度も叩きつける圧倒的破壊力を誇る技で、投げキャラとしての存在感を際立たせています。クラークは常に冷静に戦況を判断し、無駄のない動きで相手を制圧するスタイルを持ち、ラルフとのコンビネーションも抜群です。堅実で安定感があり、投げキャラ好きなプレイヤーから高い支持を得ています。

麻宮アテナ

麻宮アテナは「サイコソルジャーチーム」のリーダー格であり、超能力を駆使するアイドル戦士です。デザインは鮮やかな赤い衣装に白のアクセントを加えたステージ衣装風のコスチュームで、アイドルとしての華やかさと格闘家としての機能性を両立させています。戦闘スタイルは中国武術を基盤に、サイコパワーと呼ばれる超能力を組み合わせた独自のものです。代表的な必殺技「サイコボール」は飛び道具としての性能が高く、牽制やコンボの起点として重宝されます。「サイコソード」は対空性能に優れた必殺技で、ジャンプ攻撃を狙う相手を封じる強力な選択肢です。さらに「フェニックスアロー」などの空中技を組み合わせることで、スピーディーな立ち回りが可能です。超必殺技「シャイニングクリスタルビット」ではサイコパワーの結晶を自分の周囲に展開し、攻防一体の性能を発揮します。性格は明るく前向きで、ファンに対するアイドル活動と格闘家としての使命を両立させる姿が描かれています。親しみやすく華やかなキャラクター性と、豊富な技性能からシリーズでも高い人気を誇る存在です。

椎拳崇

椎拳崇は「サイコソルジャーチーム」の若き格闘家で、アテナのチームメイトとして登場します。デザインは青を基調としたカジュアルな衣装で、若さとエネルギッシュさを感じさせるスタイルです。戦闘スタイルは中国拳法をベースにしており、軽快な動きとトリッキーな技で相手を翻弄するのが得意です。必殺技「龍顎砲」は飛び道具で、遠距離からのけん制や試合の流れを作るために有効です。「龍連打」や「龍牙」は拳崇の俊敏さを活かした連続攻撃で、テンポの速い攻めを展開できます。さらに「龍虎鳳凰脚」は空中を蹴りで舞うように攻撃する独特の技で、視覚的なインパクトも強いものです。超必殺技「天地覇煌拳」は溜めた気を一気に解き放つ大技で、試合の決め手にふさわしい迫力を誇ります。拳崇は明るく元気で、チームのムードメーカー的存在として描かれており、アテナとのコンビネーションも魅力のひとつです。プレイ面ではトリッキーな動きと多彩な技で相手を混乱させ、スピードと遊び心にあふれたキャラクターです。

鎮元斎

鎮元斎は「サイコソルジャーチーム」の長老格であり、アテナと拳崇の師匠的存在です。デザインは白い道着に緑の頭巾、さらに酒瓶を携えた独特な風貌で、達人でありながら酔拳を思わせる飄々とした雰囲気を持っています。戦闘スタイルは中国拳法をベースにしたトリッキーなもので、特に酔拳を思わせる不規則な動きが特徴です。必殺技「酔歩打」はフラフラとした動きから繰り出す不意打ちで、相手の予測を外します。「回転仙人掌」や「酔千鳥」など、独特のモーションで展開する技は見た目もユニークです。さらに飛び道具「酒しぶき」を用いて相手をけん制することもできます。超必殺技「超酔拳」は酔った勢いをそのまま爆発させた豪快な攻撃で、鎮のコミカルさと実力を兼ね備えた代表的な技です。性格は飄々として気ままですが、弟子たちを見守る師匠としての責任感もあり、チームの安定感を支える存在となっています。ユニークな操作感と独特なリズムの技構成により、熟練者が扱うと強力な個性を発揮できるキャラクターです。

不知火舞

不知火舞は「女性格闘家チーム」の代表格であり、くノ一としての妖艶さと華麗さを兼ね備えた人気キャラクターです。デザインは赤を基調とした露出度の高い衣装で、団扇を手にした姿が印象的です。彼女の戦闘スタイルは不知火流忍術をベースにしたもので、素早い身のこなしと炎を使った多彩な技が特徴です。代表的な必殺技「花蝶扇」は団扇を投げつける飛び道具で、牽制や攻めの起点として重宝されます。「龍炎舞」は炎を纏いながら回転する蹴りで、コンボや奇襲に役立つ技です。さらに空中から突進する「必殺忍蜂」や、三角跳びを利用したトリッキーな動きも彼女の大きな持ち味です。超必殺技「超必殺忍蜂」や「超必殺不知火流・大炎舞」は圧倒的な火力を持ち、試合の流れを大きく変える決定力を誇ります。性格は明るく陽気で恋愛にも積極的、アンディ・ボガードに想いを寄せる姿もシリーズを象徴する要素です。舞はその美貌と豪快な技演出でプレイヤーを魅了し続け、KOFシリーズを代表するヒロイン的存在となっています。

キング

キングは「女性格闘家チーム」の一員で、洗練されたムエタイスタイルを駆使する女性格闘家です。デザインは白いシャツにベスト、スラックスという端正なスーツ風の衣装で、他の女性キャラとは異なる中性的な魅力と凛々しさを備えています。戦闘スタイルはムエタイをベースにしており、蹴り技を主体とした長いリーチと堅実な攻撃が特徴です。代表的な必殺技「ベノムストライク」は飛び道具として扱いやすく、中距離戦を得意とさせています。「トラップショット」は対空性能に優れた必殺技で、飛び込みを狙う相手への強力な迎撃手段です。さらに「ダブルストライク」や「サプライズローズ」など連携技も持ち、守備から攻撃への切り替えがスムーズに行えます。超必殺技「イリュージョンダンス」では一気に相手へ突進し連続攻撃を浴びせ、試合を決定づける力を発揮します。キングは冷静沈着で頼れる姉御肌として描かれており、チーム内では精神的な支柱の役割も担っています。美しさと強さを両立させたキャラクター性は多くのプレイヤーを惹きつけ続けています。

神楽ちづる

神楽ちづるは「女性格闘家チーム」の一員であり、三種の神器の守護者の一人として重要な役割を持つキャラクターです。デザインは白を基調とした巫女装束風の衣装に黒髪を長く垂らした姿で、神秘的で厳かな雰囲気を醸し出しています。戦闘スタイルは神楽流古武術を基盤にしつつ、幻影のような分身を駆使したトリッキーな技が最大の特徴です。必殺技「八咫の鏡」は分身を出現させて攻撃する技で、牽制や連携に活用されます。「神速の舞」は高速で相手に突進し斬撃を浴びせる技で、奇襲として非常に有効です。さらに「神楽の盾」など防御寄りの技も持ち、攻守に渡って安定感のある戦い方が可能です。超必殺技「八稚女」では複数の分身を呼び出し一斉攻撃を仕掛ける迫力ある技で、神器の継承者としての力を表しています。性格は落ち着きがあり冷静で、使命感に満ちた巫女として振る舞う一方、仲間との絆を重視する人間味も持ち合わせています。神秘性と実力を併せ持つ彼女は、KOFシリーズのストーリーにおいても重要な役割を果たし続けています。

キム・カッファン

キム・カッファンは「韓国チーム」のリーダーであり、正義感と規律を重んじる熱血漢です。デザインは白の道着に青の帯を締めた端正な姿で、真面目な性格と武道家としての誇りを表現しています。彼の戦闘スタイルはテコンドーを基盤とし、華麗でスピード感のある蹴り技が主体です。代表的な必殺技「飛燕斬」は跳び蹴りを繰り出す技で、素早く相手に接近する手段として有効です。また「半月斬」や「鳳凰脚」などは連続で繰り出す蹴り技で、ラッシュ性能の高さを誇ります。超必殺技「超鳳凰脚」は強烈な連続蹴りを浴びせる迫力ある大技で、キムの象徴的存在です。性格は正義を愛し、悪を決して許さない厳格な武人で、チームメイトであるチャンとチョイを更生させるために監視しながら共に戦っています。爽快感のある蹴り主体の戦いは操作のしやすさもあり、初心者にも扱いやすいキャラクターでありながら、その奥深さから熟練者にも人気の高いファイターです。

チャン・コーハン

チャン・コーハンは「韓国チーム」に所属する巨漢の格闘家であり、元囚人という経歴を持つ異色のキャラクターです。デザインは白の道着に加え、体には重厚な鎖を巻きつけ、圧倒的な体格とパワーを強調した姿です。戦闘スタイルは豪腕を活かした打撃と投げを主体としたもので、特に鉄球を使った攻撃が特徴です。代表的な必殺技「鉄球飛ばし」は巨大な鉄球を振り回して相手を吹き飛ばす強力な技で、リーチと威力に優れています。また「鉄球スイング」や「鉄球落とし」など、鉄球を用いた多彩な技は相手に大きなプレッシャーを与えます。超必殺技「超鉄球大圧殺」はその巨体と鉄球の重さを組み合わせた圧倒的破壊力を誇る技で、画面全体に迫力を与えます。性格は粗暴で大雑把ですが、キムの監督のもとではある程度規律を守るよう努力しており、時にはユーモラスな一面も見せます。動きは遅いものの一撃の威力は絶大で、重量感と迫力を楽しめるキャラクターです。

チョイ・ボンゲ

チョイ・ボンゲは「韓国チーム」の三人目であり、凶悪な過去を持つ小柄な戦闘狂です。デザインは茶色のズボンに青い道着上衣を合わせ、さらに鋭利な鉤爪を両手にはめた姿で、猟奇的かつ不気味な雰囲気を漂わせています。戦闘スタイルは鉤爪を用いた斬撃と高速移動を駆使するもので、相手に隙を与えず翻弄する戦い方が特徴です。必殺技「百烈爪」は高速で連続斬撃を浴びせる攻撃で、スピードと威力を兼ね備えています。「旋風斬」は高速回転しながら突進する技で、攻防一体の性能を発揮します。さらに「飛燕爪」は空中から奇襲する技として有効です。超必殺技「狂乱爪舞」は無数の斬撃を繰り出す大技で、画面全体に恐怖感を与える迫力を持っています。性格は残忍で好戦的ですが、キムによって更生を試みられているためチームに所属しており、その関係性が物語上のユニークなポイントです。小柄で素早い動きとトリッキーな攻撃を持ち、熟練者が使うと相手を翻弄する強力なキャラクターとなっています。

七枷社

七枷社は「オロチチーム」のリーダー格であり、圧倒的なパワーと存在感を誇るキャラクターです。デザインは赤いジャケットに白のパンツを合わせ、上半身を大きく露出させた姿が特徴で、その逞しい肉体と無骨さが彼のファイターとしての圧力を強調しています。戦闘スタイルは豪腕を活かした打撃と組み技を中心に、重量感あふれる攻撃で相手を制圧するものです。代表的な必殺技「地獄極楽落とし」は相手を掴んで叩きつける投げ技で、パワーファイターらしい迫力を見せます。また「百八拾式・夢弾」などの突進攻撃は破壊力が高く、相手に常にプレッシャーを与えます。超必殺技「ミリオンバッシュストリーム」は圧倒的な連続打撃で敵を粉砕する豪快な技で、彼の代名詞となっています。性格は粗暴で自信家ですが、仲間であるシェルミーやクリスと行動を共にし、オロチの意志を体現する存在でもあります。単純なパワーだけでなく豪快な技構成が魅力で、力強いキャラクターを好むプレイヤーから支持されるファイターです。

シェルミー

シェルミーは「オロチチーム」の紅一点であり、挑発的かつ妖艶な雰囲気を漂わせるキャラクターです。デザインはピンクを基調としたミニスカートとブーツを組み合わせたセクシーな衣装で、赤い髪を前に垂らして顔を隠すようなスタイルが独特のミステリアスさを演出しています。戦闘スタイルはプロレスを基盤にした投げ技中心の格闘で、しなやかさと力強さを兼ね備えた動きを見せます。代表的な必殺技「シェルミースパイラル」は相手を掴んで投げ飛ばす技で、シンプルながら強烈なインパクトがあります。さらに「シェルミーフラッシュ」や「シェルミーキュート」などの技は、女性的な動きと強力なパワーを組み合わせたユニークなものです。超必殺技「インスタントキル・シェルミーファントム」は一気に大ダメージを与える豪快な投げ技で、試合を決定づける破壊力を持っています。性格は表面上は明るく社交的ですが、その裏にはオロチの力を宿した冷酷さを秘めています。妖艶さとパワフルさを併せ持ち、対戦でも心理的な圧力を与えるキャラクターです。

クリス

クリスは「オロチチーム」の最年少であり、少年のような外見と無邪気な性格を持ちながら、実際にはオロチの力を秘める危険な存在です。デザインは青いシャツと白いパンツ、赤いベルトというシンプルな服装で、爽やかな少年らしさを表現していますが、その無垢さが逆に不気味さを際立たせています。戦闘スタイルは小柄な体格を活かしたスピードとトリッキーな技が中心で、素早い動きで相手を翻弄するのが特徴です。必殺技「シューティングダンサー」は連続攻撃を叩き込む華麗な技で、クリスの軽快さを象徴しています。「ステップスライド」や「スピニングキック」なども含め、常に素早い立ち回りで相手を揺さぶります。超必殺技「ツインスパーク」は炎を纏った攻撃を一気に放つ強力な技で、彼の潜在能力を垣間見せます。性格は普段は無邪気で愛嬌がありますが、オロチの覚醒とともに冷酷な一面を見せる二面性が描かれています。少年らしい明るさと邪悪な力を秘めた存在感が融合し、シリーズの物語に深みを与えるキャラクターです。

山崎龍二

山崎龍二は「’97スペシャルチーム」の一員であり、裏社会で暗躍する危険な極道格闘家です。デザインは黒を基調としたスーツに近い衣装で、冷徹かつ不気味な雰囲気を強調しています。彼の戦闘スタイルは喧嘩殺法をベースにしており、相手を翻弄しながら暴力的に叩きのめすのが特徴です。代表的な必殺技「蛇使い」は伸縮自在の腕で奇襲する独特の技で、間合いを自在に操る彼の代名詞です。「バイオレンスダンス」は連続攻撃で相手を一気に削り取る技で、彼の残忍さを象徴しています。また、相手を掴んで噛みつく「毒咬み」など、不気味で恐怖感を与える技も持っています。超必殺技「ガタガタ震えろ!」では暴力的なラッシュを叩き込み、圧倒的な存在感を示します。性格は冷酷でサディスティック、オロチの力に一時的に関わる描写もあり、物語上でも不気味な存在感を放っています。プレイヤーにとってはトリッキーかつ高火力な攻撃を繰り出せる反面、独特な操作感が求められる上級者向けキャラクターです。

ブルー・マリー

ブルー・マリーは「’97スペシャルチーム」の紅一点であり、格闘家でありながら秘密捜査官としての顔を持つキャラクターです。デザインは赤いタンクトップに紫のパンツという活動的な服装で、金髪ショートヘアが強さと知性を表しています。戦闘スタイルはサンボや格闘術を組み合わせたもので、関節技や投げ技を駆使するテクニカルな立ち回りが可能です。代表的な必殺技「マリータイフーン」は相手を掴んで回転させる投げ技で、彼女の力強さを示します。「ストレートスライサー」や「バーチカルアロー」などの蹴り技も持ち、投げと打撃を織り交ぜた柔軟な攻撃が可能です。超必殺技「マリースプラッシュローズ」は連続で相手を攻撃し大ダメージを与える派手な技で、決定力のある大技として活躍します。性格はクールでプロ意識が高く、義理堅い一面を持ちながらも、仲間を気遣う温かさも併せ持っています。テクニカルなキャラクター性から上級者に人気が高く、彼女の登場はKOFにリアルな格闘スタイルを加えたと言えます。

ビリー・カーン

ビリー・カーンは「’97スペシャルチーム」の一員であり、ギース・ハワードの忠実な部下として知られる武闘家です。デザインは赤いバンダナに青いジャケット、そして特徴的な三節棍を手にした姿で、ストリートファイターらしい荒々しさと規律ある戦士としての雰囲気を併せ持っています。戦闘スタイルは三節棍術を中心に構成されており、長いリーチを活かした攻撃が強力です。代表的な必殺技「旋風棍」は棍を振り回して攻撃する技で、リーチと制圧力に優れています。「烈風棍」では飛び道具のように気を飛ばし、遠距離戦でも存在感を発揮します。さらに「三節棍連打」など近距離での連続攻撃も強力で、距離を問わない多彩な戦術を展開できます。超必殺技「大蛇薙ぎ」は巨大な棍の軌跡で相手を一掃する豪快な技で、試合を決定づける迫力を持ちます。性格は忠義に厚く、主であるギースへの忠誠心を第一にしており、その信念が彼の強さの源となっています。堅実な武器使いとしての個性と長いリーチを活かした戦い方が魅力で、戦術性を重視するプレイヤーに人気の高いキャラクターです。

八神庵

八神庵は「八神チーム」のリーダーであり、草薙京の宿命のライバルとしてシリーズを象徴する存在です。デザインは黒いジャケットに白い腰布、赤いズボンという独特の衣装で、背中の「月」のマークが彼の神秘性と孤高さを際立たせています。長い赤髪と冷酷な表情は、オロチの血を受け継ぐ者としての狂気を表しています。戦闘スタイルは古代の八神流古武術を基盤に、炎を操る力を駆使するものです。代表的な必殺技「百八式・闇払い」は紫の炎を放つ飛び道具で、京の技の対比として描かれています。「百二式・鬼焼き」や「葵花」なども高速かつ高威力で、ラッシュ性能に優れています。超必殺技「禁千弐百十一式・八稚女」は圧倒的な連撃を浴びせる凶悪な技で、彼の狂気と力を体現しています。性格は冷酷で残忍、しかし内面には孤独と血の宿命を背負った悲哀もあり、シリーズの物語を深める重要なキャラクターです。プレイヤーからは高火力かつ攻撃的な性能で人気を誇り、格闘ゲーム史に残るライバルキャラとして知られています。

マチュア

マチュアは「八神チーム」のメンバーであり、八神庵の協力者として行動する女性暗殺者です。デザインは黒を基調としたドレス調のコスチュームに茶色のタイツを合わせた衣装で、金髪をアップにした洗練された姿が冷酷さと妖艶さを併せ持っています。戦闘スタイルは鋭い爪を活かした素早い攻撃が特徴で、必殺技「ディストーション」は高速で突進する斬撃技で相手を翻弄します。「メタリックシール」は飛び道具として使える斬撃波で、中距離戦において彼女の存在感を高めています。さらに「ソニックスラッシュ」などの連続技はコンボに組み込みやすく、攻撃的な立ち回りが可能です。超必殺技「ディスペアー」は華麗な動きから一気に相手を切り裂く大技で、マチュアの冷酷な性格を表しています。性格は冷静で知的、時に皮肉を交えた言動を見せるクールなキャラクターで、八神庵との関係性も彼女の魅力を強めています。スタイリッシュな戦闘スタイルと大人の女性の魅力を兼ね備えた人気キャラクターです。

バイス

バイスは「八神チーム」に所属するもう一人の女性キャラクターであり、マチュアと共に八神庵を支える存在です。デザインは黒と赤を基調としたロングコート風の衣装で、短い赤髪と挑発的な笑みが狂気を感じさせます。戦闘スタイルは投げ技を主体とした荒々しいもので、特に相手を掴んで振り回す豪快な動きが特徴です。必殺技「ディーサイド」は相手を捕らえて投げ飛ばす技で、シンプルながら高威力を誇ります。「メイヘム」は突進からの掴みで、攻めの起点として機能します。さらに「アウトレイジ」では連続攻撃を仕掛けることができ、ラッシュの一環として活用されます。超必殺技「オーバーキル」は相手を捕らえて残虐に叩きつける迫力ある大技で、バイスの狂気と破壊力を象徴しています。性格は粗暴で残忍、戦いにおいても残虐さを楽しむ傾向があり、マチュアの冷静さと好対照を成しています。プレイヤーにとっては投げ主体のアグレッシブなスタイルを楽しめるキャラクターであり、チーム全体に独特の不気味さを与えています。

ハイデルン

ハイデルンは「おやじチーム」の一員で、国際的な傭兵部隊の指揮官を務める冷徹な軍人です。デザインは青い軍服と制帽を身に着けた姿で、長身で痩せた体格と鋭い眼差しが冷酷な軍人らしさを際立たせています。戦闘スタイルは暗殺術を基盤としたもので、徒手格闘と超人的なエネルギー技を組み合わせています。代表的な必殺技「クロスカッター」は気を放って飛ばす飛び道具で、遠距離戦の主力技です。「ストームブリンガー」は相手を掴んでエネルギーを吸収する独特の投げ技で、体力回復という特殊効果を持ちます。「ネックローラー」や「ムーンスラッシャー」など、鋭いモーションの技を持ち、奇襲にも対応可能です。超必殺技「ファイナルブリンガー」は強烈なエネルギー波を叩き込む迫力のある大技で、彼の冷徹さを象徴しています。性格は任務に忠実で冷酷に見えますが、仲間を大切に思う一面も持ち、レオナの保護者としての役割も担っています。プレイ面では独自のリーチと特殊な回復技が特徴で、個性的かつ戦術的なキャラクターです。

タクマ・サカザキ

タクマ・サカザキは「おやじチーム」の一員であり、極限流空手の創始者にしてリョウとユリの父親です。デザインは白い空手着に黒帯という正統派の武道家スタイルで、威厳と経験を感じさせる風貌です。戦闘スタイルは極限流空手を基盤にしており、力強い突きや蹴りを軸に多彩な必殺技を持ちます。代表的な必殺技「虎煌拳」はリョウと同じく気を飛ばす技ですが、タクマのものは独自の重みがあります。「飛燕疾風脚」や「龍虎乱舞」なども受け継がれており、流派の象徴的技を体現しています。さらに「覇王至高拳」はタクマ固有の超必殺技で、強烈な一撃を繰り出す迫力満点の技です。性格は厳格で頑固ながらも、家族や弟子を思いやる深い愛情を秘めています。ストーリー上ではリョウやユリを支える存在であり、流派の名誉を背負って戦う姿が描かれています。プレイヤーにとっては重量感のある技と高火力を楽しめるキャラクターで、ベテラン格闘家の貫禄を堪能できます。

草薙柴舟

草薙柴舟は「おやじチーム」の三人目で、草薙京の父親であり、古代から続く草薙家の炎の使い手です。デザインは緑と茶を基調とした和装に身を包み、長い髭と厳しい表情が歴戦の格闘家としての風格を漂わせています。戦闘スタイルは草薙流古武術で、京と同様に炎を操る技を駆使しますが、その動きはより重厚で渋さを感じさせます。代表的な必殺技「鬼焼き」や「闇払い」は京の技に通じるものがありますが、柴舟特有の重みと範囲が特徴です。さらに「轟斧陽炎」などの必殺技も持ち、炎を自在に操る戦いは父親としての京とのつながりを強く意識させます。超必殺技「裏百八式・大蛇薙」は京と同じ系譜の大技で、草薙家の炎の象徴ともいえる迫力を誇ります。性格は厳格で誇り高く、息子の京に対しても常に厳しく接しますが、その根底には草薙家の伝統を守ろうとする強い責任感と父としての愛情があります。プレイヤーにとっては渋さと重厚感を楽しめるキャラクターであり、シリーズにおける「父親世代」の象徴的存在です。

ヘヴィ・D!

ヘヴィ・D!は「アメリカンスポーツチーム」のリーダー格で、ボクシングをベースにした戦闘スタイルを持つキャラクターです。デザインは黒のジャケットに赤いインナー、そして特徴的なモヒカンヘアとサングラスというスタイルで、ストリートファイターらしい力強さと個性を際立たせています。戦闘スタイルはパワフルなボクシングを基盤としており、拳にオーラをまとわせて繰り出す必殺技が特徴です。代表的な必殺技「D・マグナム」は強烈なストレートパンチで相手を吹き飛ばし、「D・ダイナマイト」はコンビネーションを活かした連続攻撃として威力を発揮します。さらに「D・スクリューアッパー」はアッパーカットを昇竜拳のように繰り出す技で、対空や切り返しに役立ちます。超必殺技「D・エンド」は彼の力強さを最大限に活かした連続ラッシュで、試合を決定づけるほどの破壊力を誇ります。性格は豪快で自信家ですが、仲間を大切にしチームをまとめるリーダー的存在でもあります。派手で豪快なボクシングスタイルとわかりやすい技構成により、プレイヤーに爽快感を与えるキャラクターです。

ラッキー・グローバー

ラッキー・グローバーは「アメリカンスポーツチーム」のメンバーで、バスケットボールをモチーフにした独自の戦闘スタイルを持つキャラクターです。デザインは紫を基調としたスポーツウェアにキャップをかぶった姿で、現代的でストリートカルチャーを強く感じさせるファッションが特徴です。戦闘スタイルはバスケットボールを武器として扱い、飛び道具から近距離攻撃まで幅広い技を繰り出します。代表的な必殺技「デスダンク」はボールを叩きつけて衝撃を与えるユニークな攻撃で、視覚的にもインパクトがあります。「スリーポイントシュート」ではボールを飛ばして遠距離を制圧し、「ドリブルアタック」はボールを連続で突きながら突進するトリッキーな技です。超必殺技「デスマッチダンク」では大きなバスケットボールを使い豪快に相手を押し潰し、試合を決定づける力を発揮します。性格は明るく陽気で、仲間を盛り上げるムードメーカー的存在であり、プレイヤーにとっても遊び心を感じられるキャラクターです。独創的なバスケットボール格闘スタイルは、シリーズの中でも異彩を放つ魅力を持っています。

ブライアン・バトラー

ブライアン・バトラーは「アメリカンスポーツチーム」の一員で、アメリカンフットボールをベースにした戦闘スタイルを持つキャラクターです。デザインはフットボールのユニフォーム風の衣装に巨大なショルダーガードを装着し、筋肉質な体格と相まって突進力と防御力を強調した姿です。戦闘スタイルはパワー主体で、アメフトのタックルや突進動作を格闘技に応用しています。必殺技「タックルチャージ」はその名の通り突進して相手を吹き飛ばす豪快な技であり、「クラッシュヘッド」は頭突きを利用した荒々しい攻撃です。「パワーダンク」や「ショルダーバッシュ」などの技も持ち、重量級らしい迫力ある攻めを展開します。超必殺技「フルパワータックル」は全力で突進し相手を粉砕する圧倒的破壊力を誇る技で、試合の流れを大きく変える決定力があります。性格は豪放磊落で力自慢の典型的なパワーファイターですが、チームメイトと共に戦う姿勢から仲間意識も強い人物として描かれています。操作はシンプルでわかりやすく、重量級の爽快感を味わいたいプレイヤーに適したキャラクターです。

矢吹真吾

矢吹真吾は『KOF98』に登場するエディット専用キャラクターで、草薙京に憧れて弟子入りを志願した熱血高校生です。デザインは青い学生服をアレンジした衣装に白いインナーを合わせ、さらに額には白いハチマキを巻いた姿で、純粋で真っ直ぐな青年らしさを強調しています。戦闘スタイルは「草薙流古武術」を京から学んでいるものの、未熟なために本来の技を完全には再現できていません。そのため「百八式・闇払い」など本家の炎を出す技は炎が不完全で火花程度しか出ず、力不足を象徴する演出が施されています。しかしその不完全さこそが彼のユニークさであり、京に憧れる一途な姿勢を強調しています。必殺技には「真吾烈火」や「百弐拾七式・独楽蹴り」などがあり、動き自体は京に似ているものの威力が控えめに調整されています。超必殺技「真吾烈火・改」では勢いだけは本家に負けない連撃を繰り出しますが、最後に転んでしまうなどコミカルな演出が特徴です。性格は明るく前向きで、ひたむきな努力家として描かれており、未熟ながらも成長の可能性を秘めた存在です。プレイ面ではギャグ的な要素を持ちながらも、愛嬌と個性でシリーズの人気者となっています。

ルガール・バーンシュタイン

ルガール・バーンシュタインは『KOF98』に登場するエディット専用キャラクターであり、シリーズを代表する悪のカリスマです。デザインは黒のノースリーブシャツに赤いスラックスを合わせ、金髪とサングラスが特徴的な威圧感ある風貌を持っています。豪奢なスーツ姿で登場することが多い彼ですが、このスタイルは格闘家としての実戦的な一面を強調しており、鍛え抜かれた肉体美が際立っています。戦闘スタイルは彼独自の格闘術に加え、過去に倒した強者の技を取り入れた模倣を組み合わせたものです。必殺技「カイザーウェーブ」は大きな気弾を放つ飛び道具で、遠距離戦を支配する力を持っています。「ダークバリヤー」は防御と攻撃を兼ね備えた技で、近距離での切り返しに有効です。さらに「ジェノサイドカッター」は鋭い上昇蹴りで対空性能に優れ、彼の代名詞的存在として知られています。超必殺技「ギガンティックプレッシャー」や「デスペレートレイ」は圧倒的な破壊力を誇り、ボスキャラクターとしての風格を強烈に示しています。性格は冷酷かつ傲慢で、格闘を「力の証明」として捉える一方で、その裏には世界征服を狙う野心が潜んでいます。プレイ面では高い攻撃力と多彩な技を誇る反面、動作が大きく扱いが難しい部分もあり、上級者向けの性能を持つキャラクターです。

裏技

最も有名な裏技は、特定のキャラクターにカーソルを合わせてから、スタートボタンを押しながら決定ボタンを押すことで、技の構成が異なる「裏キャラクター」を使用するコマンドです。これによって、通常のキャラクターとは全く異なる性能のキャラクターを操作することができます。

具体的には、草薙京は『ザ・キング・オブ・ファイターズ95』版の技構成を持つ裏バージョンになります。テリー・ボガードやアンディ・ボガード、ジョー・ヒガシといった餓狼伝説チームのキャラクターは『リアルバウト餓狼伝説2』版の性能を持つ裏バージョンが登場します。また、龍虎の拳チームのメンバーであるリョウ・サカザキやロバート・ガルシア、ユリ・サカザキも『アート・オブ・ファイティング』シリーズの性能に近い裏バージョンを選ぶことが可能です。

さらに、新世代チームのキャラクターである七枷社、シェルミー、クリスも同様のコマンドで『ザ・キング・オブ・ファイターズ97』のボスキャラクターとして登場したオロチの力に目覚めた裏バージョンを選択できます。これらの裏キャラクターは、通常版とは異なる超必殺技や特殊技を持っており、新しい戦術を生み出すことができました。

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