アーケード版『エグゼドエグゼス』協力プレイと昆虫世界の魅力

『エグゼドエグゼス』

アーケード版『エグゼドエグゼス』は、1985年2月にカプコンが開発および発売した縦スクロールシューティングゲームです。プレイヤーは昆虫型の敵を相手に、ショットやクラッシュという2種類の攻撃手段を駆使し、最後には超浮遊要塞エグゼドエグゼスの撃破を目指します。ジャンルはシューティングゲームで、協力プレイや独特のゲーム性が魅力です。メーカーおよび開発は共にカプコンが担当しています。

開発背景や技術的な挑戦

本作はカプコン初期の縦スクロールシューティング作品として、当時まだ珍しかった協力型の2人同時プレイを実現しました。ディレクターは岡本吉起氏が務めたとされており、協力プレイによる遊びの拡張や売り上げ向上への戦略的狙いが伺えます。ハードウェアはZ80ベースのアーケード基板が採用され、当時の代表作『1942』と同様のシステム構成です。

プレイ体験

プレイヤーは1P側のカーネル号、2P側のサージェント号を操作し、8方向レバーと2ボタン(ショット/クラッシュ)で戦います。ショットはパワーアップにより射程が伸び、クラッシュは画面上の敵弾を消去できる戦略的なサポート技です。POWアイテムを取ることで敵をフルーツに変えて高得点アイテムにするなど、スコア稼ぎにおける戦術性も備えています。

初期の評価と現在の再評価

リリース当時、本作は協力プレイやパワーアップ要素が好評で人気を博し、アーケードランキングにも登場しました。一方、近年の再評価では高難度や単調さが指摘されることもあり、好意的な意見と厳しい評価が混在しています。

他ジャンル・文化への影響

2人協力プレイという仕組みは、後のシューティングだけでなく他ジャンルのゲームデザインにも影響を与えました。協力による戦略性や協調体験の重要性を示した先駆的な作品と言えます。

リメイクでの進化

本作はセガサターンやプレイステーション用の『Capcom Generations Vol.3』、PS2やXbox用の『Capcom Classics Collection Vol.1』、PSP用『Capcom Classics Collection: Reloaded』など複数のコンピレーションタイトルに収録される形で家庭用機に移植されています。これにより、オリジナルの魅力を現代でも手軽に体験できる形となっています。

特別な存在である理由

『エグゼドエグゼス』が特別な存在とされる理由は、当時としては斬新だった協力型2人同時プレイの採用、ユニークなパワーアップやスコアリングシステム、そして虫型メカと浮遊要塞という独特の世界観にあります。これらの要素がシューティングゲームの発展に貢献した点も重要です。

まとめ

アーケード版『エグゼドエグゼス』は、カプコンの初期シューティングとして協力プレイやユニークなゲームシステムを備えた作品です。現在では高難度などの課題も指摘されますが、革新的な試みと独特の世界観は今なお魅力的です。現代のプラットフォームでもプレイできる機会が増えているため、未体験の方にもぜひ触れてほしい作品です。

©1985 Capcom