『キング・オブ・ファイターズR-1』は、SNKの対戦格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』を携帯機向けに再構成した作品です。1998年10月28日に本体と同時発売され、ネオジオポケットの方向性を示す代表的なローンチタイトルになりました。内容は『ザ・キング・オブ・ファイターズ’97』を下敷きとしており、草薙京や八神庵をはじめとする人気キャラクターが、頭身を縮めた親しみやすい姿で戦います。画面はモノクロですが、構えや必殺技には原作の個性が反映され、限られた表示能力でも誰が戦っているのかを見分けやすく作られています。
基本となるのは、3人のキャラクターでチームを組み、相手チームを順番に倒していく勝ち抜き戦です。攻撃ボタンは2つに整理され、短く押すか長く押すかによって弱攻撃と強攻撃を使い分けます。必殺技は方向入力とボタンの組み合わせで繰り出せるため、ネオジオポケットの小型スティックを生かした格闘ゲームらしい操作を味わえます。原作よりボタン数は少ないものの、通常技から必殺技へつなぐ駆け引きや、パワーゲージを使った大技は残されています。携帯機向けに簡略化しながら、KOFらしい攻防を成立させている点が特徴です。
1人用では、対戦を勝ち進みながら物語を追う楽しみがあります。短時間で1試合を終えられるため、繰り返し遊びながら複数のチームやキャラクターを試しやすい構成です。通信ケーブルを用意すれば、2台の本体をつないだ対人戦にも対応します。後発のカラー作品と比べると、キャラクター数や演出、操作の滑らかさには初期作品らしい制約があります。それでも、アーケードで人気を集めたチーム対戦を携帯機へ持ち込み、ネオジオポケットが格闘ゲームに適したハードであることを示した1本です。シリーズの携帯化がどのように始まったのかを知りたい人にも向いています。
