X68000向け通常ゲーム601件には、多数の発売元と開発元が関わっています。ゲーム市場の比較では、満開製作所による電脳倶楽部136件を除外しました。定期刊行物を含めると満開製作所が突出し、個別ゲームを積極的に発売した企業が見えにくくなるためです。
発売元は商品を市場へ送り出した企業、開発元は制作を担った企業です。同じ企業が両方を担う場合もあれば、移植や受託開発によって異なる場合もあります。二つの項目を分けると、X68000市場を支えた役割の違いが見えてきます。
通常ゲームの発売元上位
| 順位 | 発売元 | 収録本数 |
|---|---|---|
| 1 | ブラザー工業 タケル | 39件 |
| 2 | 電波新聞社 | 28件 |
| 3 | アリスソフト | 22件 |
| 4 | 光栄 | 21件 |
| 5 | フェアリーテール | 20件 |
| 6 | エルフ | 18件 |
| 7 | シャープ | 17件 |
| 8 | ディーオー | 15件 |
| 9 | データウエスト | 13件 |
| 9 | エス・ピー・エス | 13件 |
| 9 | ビクター音楽産業 | 13件 |
ブラザー工業 タケルは39件で最多です。1991年から1992年に16件、1993年から1994年に18件が集中し、後半ほど存在感が大きくなりました。電波新聞社は28件で、初期から後期まで継続して作品を発売しています。
開発元から見える技術役
| 開発元 | 収録本数 |
|---|---|
| エス・ピー・エス | 31件 |
| アリスソフト | 22件 |
| 光栄 | 21件 |
| フェアリーテール | 19件 |
| エルフ | 18件 |
| 電波新聞社 | 17件 |
| ディーオー | 15件 |
| データウエスト | 13件 |
| ゲームのるつぼ | 12件 |
| サイレンス | 12件 |
開発元ではエス・ピー・エス31件が最多です。発売元としては13件のため、他社作品の開発を担った項目が多いことが分かります。ゲームのるつぼも開発元では12件ですが、発売元上位には入りません。移植や制作を担う企業の力は、発売元だけを見ても捉えられません。
初期を支えた企業群
1987年から1990年は、シャープ14件、データウエスト12件、電波新聞社10件が発売元上位です。アートディンク、システムサコム、光栄が各9件で続き、ハードメーカー、パソコンゲーム会社、移植に強い企業が並びました。
この時期は一社への集中が弱く、多数の企業が市場の立ち上がりに参加しています。シューティング、シミュレーション、アドベンチャーが均衡していたジャンル構成とも対応します。
最盛期に変わった主役
1991年から1992年はブラザー工業 タケル16件が首位となり、フェアリーテール10件、バーディーソフト、アリスソフト、光栄が各9件で続きます。初期上位のシャープやデータウエストから、流通サービスや成人向けブランドへ重心が移りました。
1993年から1994年はブラザー工業 タケル18件、電波新聞社12件が目立ちます。市場全体が縮小する中でも、独自の供給経路と継続的な移植・商品化が作品数を支えました。
対象層で異なる発売元
| 区分 | 主な発売元と収録本数 |
|---|---|
| 一般向け | ブラザー工業 タケル35件、電波新聞社28件、光栄21件、シャープ17件、データウエスト13件 |
| 成人向け | アリスソフト22件、フェアリーテール20件、エルフ18件、ディーオー15件、バーディーソフト11件 |
対象層によって発売元の顔ぶれは明確に分かれます。一般向けはシミュレーションや移植作品を得意とする企業、成人向けは美少女作品を継続的に展開したブランドが上位です。X68000市場は、異なる企業群が同じハード上で並走していました。
メーカー集計の注意点
発売元不明は19件、開発元不明は2件です。社名はリストの表記をそのまま使用しており、ブランド名、法人名、表記変更を同一企業へ統合していません。企業グループ単位で再集計すると順位が変わる可能性があります。

