ザ・キング・オブ・ファイターズ99

アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ ’99』は、1999年7月にSNKが開発・稼動を開始した対戦格闘ゲームで、人気シリーズ「KOF」の第6作にあたります。対応プラットフォームはアーケードのNeo-Geo MVS基板で、当時のアーケードシーンにおいて大きな注目を集めました。ジャンルは2D対戦格闘ゲームでありながら、新主人公K’の登場や「ストライカー」システムの導入といった革新を打ち出し、従来のシリーズファンと新規プレイヤー双方に強い印象を与えた作品です。本作は「ネスツ編」と呼ばれる新たな物語の幕開けであり、シリーズの方向性を大きく変える重要な一作となりました。

開発背景や技術的な挑戦

『KOF ’99』の開発は、シリーズの新たな時代を築くことを目的に行われました。1994年から続いた「オロチ編」が『KOF ’97』で完結し、『’98』がシリーズ総決算的な「ドリームマッチ」として展開されたことを受け、SNKは新章の構築を迫られました。その結果として誕生したのが「ネスツ編」です。本作はその第1章にあたり、プレイヤーは草薙京や八神庵に代わって新主人公K’を中心とした物語を体験することになります。

技術的にも本作は挑戦的な試みを行っており、最大の特徴は「ストライカーシステム」の導入です。従来の3人チーム制から4人チーム制に変更され、4人目は通常戦わずサポート専用の「ストライカー」として参戦します。このシステムにより、試合の戦略性は飛躍的に向上しました。また、アーケード版のNeo-Geo基板の性能を最大限に引き出すためにスプライト処理やエフェクト演出も刷新され、より派手で緊張感のある対戦が表現されています。

さらに、本作ではキャラクターデザインやシナリオにも大幅な刷新が加えられました。従来の人気キャラクターを減らし、新キャラクターを多数投入するという決断は、シリーズファンの反応を考慮するとリスクの高いものでしたが、SNKはあえて挑戦し、シリーズを次のステージへと進めました。この開発方針自体が本作を特別な存在にしています。

プレイ体験

プレイヤーは試合開始前に4人のキャラクターを選び、そのうち3人が実際に戦い、1人がストライカーとしてサポートに回ります。ストライカーはボタン入力により呼び出せ、攻撃の補助、防御の支援、連続技の繋ぎなど多様な活用が可能です。この新システムは従来の格闘ゲームの戦術を大きく変化させ、単純な技量のぶつかり合いではなく、戦況判断やストライカーの投入タイミングが勝敗を左右する要素となりました。

操作性はこれまでのKOFシリーズの流れを継承しつつ、新キャラクターの技構成やバトルスタイルにより、新鮮さと奥深さを両立させています。K’の炎を宿したクールな必殺技、マキシマの重厚感ある攻撃、ウィップの鞭を使った遠距離戦法など、多彩なキャラクターが揃っており、プレイヤーの選択肢は大きく広がりました。従来からの人気キャラクターも一部参戦しているため、過去作からのプレイヤーも馴染みやすい構成になっています。

アーケードでの対戦は常に緊張感に満ちており、ストライカーを絡めた逆転劇やチーム編成の妙によって、毎回異なるドラマが生まれました。そのため、同じ組み合わせでも展開が異なり、繰り返し遊ぶ魅力がありました。

初期の評価と現在の再評価

稼働当時、『KOF ’99』は従来からのプレイヤーに強いインパクトを与えました。特にストライカーシステムの導入は賛否両論を巻き起こし、戦術性の広がりを評価する声がある一方で、従来のシンプルな3人チーム戦を好む層からは複雑化への不満も聞かれました。また、人気キャラクターである草薙京や八神庵がメインから外された点も、初期には大きな議論を呼びました。

しかし時間が経つにつれ、本作はシリーズにおける転換点として再評価されるようになりました。ストライカーシステムは試合の駆け引きを豊かにし、チーム戦の新しい楽しみ方を提示した点が高く評価されています。また、ネスツ編の始まりとして物語の重要性も強調され、現在では「挑戦的な意欲作」として肯定的に語られることが多くなっています。

他ジャンル・文化への影響

『KOF ’99』が導入したストライカーシステムは、その後の格闘ゲームに影響を与えました。アシストキャラクターを呼び出す形式は後年の他社格闘タイトルにも見られるようになり、戦術の多様化に貢献しました。また、ネスツ編のシナリオは従来よりもドラマ性を強調しており、キャラクター同士の関係性や組織的な陰謀など、物語要素が格闘ゲームの楽しみ方を広げる事例として注目されました。

さらに、本作はキャラクターのデザインや演出面で当時の若いプレイヤー層にも強く響き、アニメや同人作品といった二次創作活動にも影響を与えました。シリーズが単なる格闘ゲームにとどまらず、文化的な広がりを見せるきっかけの一つになったといえます。

リメイクでの進化

アーケード版そのものにリメイクは存在しませんが、『KOF ’99』は家庭用ハードへ多数移植され、各機種ごとに異なる追加要素が加えられました。Neo-Geo CD版ではロード時間の問題がありましたが、PlayStation版やDreamcast版ではアーケード版にないアレンジ要素が収録されました。特にDreamcast版は「Evolution」としてリリースされ、新モードや追加要素を盛り込んだ発展形となっています。

これらの移植やリメイク的な展開はアーケード版の基盤を崩すことなく、より幅広いプレイヤーに『KOF ’99』を体験させる役割を果たしました。結果として、本作はシリーズの歴史の中でも特に多様な形でプレイヤーに提供された作品となりました。

特別な存在である理由

『KOF ’99』は、シリーズの大きな転換点としての意味合いを持っています。主人公交代という大胆な試み、新システムの導入、物語の新章開始といった要素が重なり、単なる続編以上の重要性を帯びています。その革新性は当時のプレイヤーに強い印象を残し、今なおシリーズ史の中で語られる存在であり続けています。

また、人気キャラクターの排除や新規要素の導入といったリスクを恐れずに挑戦したSNKの姿勢そのものが、本作を特別なものにしています。保守的な方向に走るのではなく、あえて変革を選んだ姿勢が評価され、現在では挑戦の象徴として語られることも多いです。

まとめ

アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ ’99』は、シリーズの中でも特に挑戦的で意欲的な作品でした。新章ネスツ編の幕開け、新主人公の登場、そしてストライカーシステムの導入は、プレイヤーに新たな体験を提供し、同時にシリーズの歴史を大きく塗り替えました。初期には賛否が分かれたものの、現在ではその革新性が高く評価され、シリーズを語る上で欠かせない存在となっています。アーケードという舞台で多くのプレイヤーに衝撃と興奮を与えた本作は、今なお格闘ゲームの歴史に刻まれる特別な一作です。

攻略

プレイヤーは、4人のキャラクターで1つのチームを組み、相手チームのキャラクターを全員倒すことを目指します。この作品から「ストライカーシステム」という新たなルールが導入され、チーム編成が3人のメインキャラクターと1人のストライカー(援護キャラクター)という構成になりました。

ゲームは1対1の対戦形式で進み、先に相手の体力ゲージをゼロにした方がそのラウンドの勝者です。これを繰り返し、相手チームのメインキャラクター3人全員を倒すと勝利となります。ストライカーはラウンド中に呼び出して援護攻撃をさせることができますが、このシステムが戦略に新たな要素を加えています。

試合時間内に決着がつかない場合は、体力ゲージの残りが多い方が勝者です。自分のチームのメインキャラクター3人全員が相手に倒されるとゲームオーバーとなります。

ストーリー

アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ99』は、シリーズの新章「ネスツ編」の幕開けを告げる作品であり、従来のオロチ編から大きく物語が転換する作品です。舞台は1999年の格闘大会「KOF」で、謎の組織ネスツが裏で暗躍し、新世代のキャラクターたちが投入されます。特に主人公となる新キャラクター・K’は、草薙京の力を因子として組み込まれた改造人間であり、自身の存在に葛藤しながらも戦いへと身を投じます。物語は、ネスツによる京のクローン軍団や研究の存在が明らかになり、従来の主人公である京や庵に代わり、K’やマキシマといった新しい流れが表に出ることによって、KOFという大会そのものが次第に「格闘家の祭典」から「巨大組織の陰謀を巡る舞台」へと変質していく過程を描いています。従来のキャラクターたちも参加しながら、新旧が交差する世界観が構築され、プレイヤーは知らぬ間にネスツのシナリオに巻き込まれていくことになります。最終的に『KOF99』の大会は、ネスツの野望の一端が暴かれながらも核心には至らず、次作への布石として多くの謎を残して幕を閉じます。そのため本作は、格闘大会の華やかさの裏に潜むダークな陰謀や、科学によって弄ばれる人間の存在といった新しいテーマを持ち込み、KOFの物語性をさらに深めた重要な転換点となった作品なのです。

ゲームシステム

ストライカーシステム

『ザ・キング・オブ・ファイターズ99』最大の特徴は新たに導入されたストライカーシステムであり、プレイヤーは従来の3人制に加えて補助キャラクターを1人選択することで4人チームを構成し、戦闘中にゲージを消費して呼び出すことで援護攻撃を行うことができます。ストライカーは単なる攻撃補助だけでなく、連続技の起点や割り込み、戦局を変える要素として機能し、従来のKOFにはなかった多彩な駆け引きを生み出しました。

シフト制と四人編成

本作ではチーム編成が従来の3人から4人となり、そのうち一人がストライカー専任となる仕組みに変更されています。これにより従来の勝ち抜き戦の流れを維持しつつ、補助要素としての戦略性が強まり、試合ごとに誰をストライカーにするか、あるいは実戦要員にするかといった選択が重要な意味を持つようになりました。

アドヴァンストモードとエキストラモード

前作まで採用されていたモード選択は本作でも継承され、アドヴァンストモードではゲージをストックすることで超必殺技やキャンセルを多用する連携主体の戦いが可能となり、エキストラモードでは溜め動作によるパワーアップや体力減少による覚醒を利用した駆け引きが行えます。これによりプレイヤーは攻撃的な戦い方か、守備的な戦い方かを選び、ストライカーとの連携と合わせて自らのスタイルを確立することができました。

MAX発動とキャンセルシステム

ゲージを消費して発動するMAX状態は、キャラクターの攻撃力上昇と超必殺技の強化を可能とし、さらにキャンセルの幅を広げてコンボルートの多様化を実現しました。これにより試合の一瞬の駆け引きで逆転を狙う力が強まり、従来よりも爆発力のある展開が増えました。

クイック緊急回避

本作では従来の緊急回避に加えてクイック版が導入され、瞬間的に相手の攻撃をかわしつつ距離を詰める、あるいは攻防を切り替えるといった選択が可能となりました。このシステムはストライカーの呼び出しやキャンセルと組み合わせることで、よりテンポの速い攻防を生み出しました。

ゲーム全体のテンポと戦略性

以上のシステムの組み合わせにより、『KOF99』は従来以上にスピード感と戦術性を高めた作品となり、格闘大会の枠を超えた多彩な駆け引きが展開する新時代のKOFとしてシリーズの方向性を大きく切り開くことになりました。

キャラクター

K’

K’は『KOF99』にて初登場した本作の主人公であり、謎の組織ネスツによって草薙京の遺伝子を移植され、その力を制御できぬまま戦いに巻き込まれた青年です。所属は主人公チームで、クールで無愛想な性格ながら内面には人間らしい葛藤と反発心を抱えています。黒いジャケットと赤い手袋、銀髪のデザインが特徴で、従来の主人公である京とは正反対のダークヒーロー的存在として描かれます。必殺技は「アイン・トリガー」を起点にした派生技群で、火炎を拳から放ち、空中や地上で連携を作り出すことが可能です。また超必殺技「ヒートドライブ」や、炎を纏った強力な連続攻撃「チェーンドライブ」によって爆発力のあるフィニッシュを狙うことができます。K’は従来の正統派主人公像を崩し、科学によって生み出された改造人間としての悲哀を背負いつつ、それを打ち破る反抗心を表すキャラクターであり、以後のシリーズにおける新章を象徴する存在となりました。

区分技名コマンド備考
投げ技スポットパイル近距離で → or ← + C
投げ技ニーストライク近距離で → or ← + D
特殊技ワンインチ→ + ASC対応
特殊技ニーアサルト→ + B
必殺技アイントリガー↓↘→ + A or C
必殺技(派生)┣ セカンドシュートアイントリガー中に → + B
必殺技(派生)┗ セカンドシェルアイントリガー中に → + D
必殺技クロウバイツ→↓↘ + A or CSC対応
必殺技(派生)┗ 追加攻撃クロウバイツ(強)中に → + B or D
必殺技ミニッツスパイク←↙↓ + B or D空中可
必殺技ブラックアウト↓↙← + B or D
超必殺技チェーンドライブ↓↘→↓↘→ + A or Cゲージ1消費
超必殺技ヒートドライブ↓↘→↓↘→ + A or Cゲージ1消費

マキシマ

マキシマはカナダ出身のサイボーグ兵士であり、K’と行動を共にするパートナーとして登場します。彼の所属は主人公チームで、落ち着いた性格と豪快さを兼ね備え、感情的になりやすいK’を支える役割を果たします。デザイン面では厚い胸板を持つメカニカルスーツに身を包み、全身から重厚感を放つ姿が特徴的です。必殺技には「マキシマリベンジャー」や「バンカーバスター」といった突進系やパワー重視の技が揃い、特に相手を掴んで叩きつける投げ技は重量級らしい迫力があります。超必殺技は「マキシマリベンジャー」の強化版としての連続突進であり、一撃の破壊力が魅力です。ゲームシステム上ではストライカーとして呼び出した際の支援能力も強く、チーム全体の攻防に貢献します。彼の存在は単なる力自慢ではなく、人間らしい思考と機械的な身体の間で葛藤するサイボーグとしてのテーマ性もあり、K’との相棒関係によって物語の人間味を際立たせています。

区分技名コマンド備考
投げ技ダイナマイトドロップ近距離で → or ← + C
投げ技チョーキングバイス近距離で → or ← + D
特殊技モンゴリアン→ + ASC対応
特殊技M9型 マキシマ・ミサイル(試作)→↓↘ + C
必殺技M4型 ベイパーキャノン→↓↘ + A or CSC対応
必殺技SYSTEM 1: マキシマ・スクランブル↓↘→ + A
必殺技(派生)┣ ダブルボンバーSYSTEM 1中に ↓↘→ + A
必殺技(派生)┗ ブルドッグプレスダブルボンバー中に ↓↘→ + A
必殺技SYSTEM 2: マキシマ・スクランブル↓↘→ + C
必殺技(派生)┣ スカルクラッシュSYSTEM 2中に ↓↘→ + C
必殺技(派生)┗ セントーンプレススカルクラッシュ中に ↓ + B or D
必殺技M11型 デンジャラス・アーチ近距離で ←↙↓↘→ + B or D
超必殺技マキシマ・リベンジャー↓↘→ ↓↘→ + B or Dゲージ1消費
超必殺技バンカーバスター→↓↘→↓↘→ + A or Cゲージ1消費

二階堂紅丸

二階堂紅丸は『KOF99』において主人公チームの一員として参戦する日本出身の格闘家で、元々は草薙京と共にシリーズ初期から活躍してきた古参キャラクターです。所属は主人公チームで、K’やマキシマといった新世代の仲間たちと肩を並べる立場にあり、従来の仲間である京が不在の中、旧世代と新世代をつなぐ存在として重要な役割を担いました。キャラクターデザインは長身で金髪を逆立てたファッションモデル風のスタイルが特徴で、華やかで軽薄そうな外見ながらも内に強い格闘家としての自負を持ち、常に明るく社交的な言動でチームを盛り上げます。彼の戦闘スタイルは独自に編み出した「紅丸流格闘術」であり、中国拳法をベースに電撃を応用した技を操る点が最大の特徴です。必殺技には跳躍蹴りの「紅丸コレダー」や電撃を纏った「空円脚」、地上を滑るように突進する「紅丸・スラッシュ」などがあり、スピード感と華麗さを兼ね備えています。超必殺技「雷光拳」や「雷光烈破」は電撃を前方に放つ強力な技で、派手なエフェクトと共に試合の流れを変える力を持ちます。さらに「マックス雷光拳」では大規模な電撃を放ち、紅丸の個性を際立たせる演出が展開されます。物語面では軽妙な振る舞いでチームの潤滑油となりながらも、K’やマキシマといった新しい仲間たちに対して兄貴分のように振る舞い、従来のプレイヤーにとっても新章を橋渡しする安心感のあるキャラクターでした。紅丸は常に派手で華やかな存在感を放ち、実力とユーモアを併せ持ったキャラクターとして『KOF99』でも強烈な印象を残しています。

区分技名コマンド備考
投げ技キャッチアンドシュート近距離で → or ← + C
投げ技フロントスープレックス近距離で → or ← + D
投げ技スピニングニードロップ空中近距離で ↓(↑以外)+ C or D
特殊技フライングドリル空中で ↓ + D
特殊技ジャックナイフキック→ + B
必殺技雷靭拳→↓↘ + A or CSC対応
必殺技空中雷靭拳空中で →↓↘ + A or C
必殺技居合い蹴り↓↘→ + B or D
必殺技(派生)┗ 反動三段蹴り居合い蹴り中に ↑ + B or DSC対応
必殺技真空片手駒→↓↘ + A or CSC対応
超必殺技雷光拳↓↙← ↓↙← + A or Cゲージ1消費
超必殺技幻影ハリケーン↓↙← ↓↙← + B or Dゲージ1消費

矢吹真吾

矢吹真吾は『KOF99』において主人公チームの一員として登場するキャラクターで、草薙京を一方的に師と仰ぐ熱血高校生です。彼の所属は主人公チームであり、京が姿を消した状況下で自らの力を証明するために大会へ参加し、紅丸やK’、マキシマといった仲間と共に新世代の戦いに挑みます。キャラクターデザインは学生服をアレンジしたジャケットとバンダナが特徴で、青春真っ盛りの明るく素直な性格が反映された姿となっています。必殺技は京の草薙流古武術を模倣した「荒咬み」や「百八式・闇払い」を思わせる動きを持ちながらも、未熟さから威力や性能が抑えられているのが特徴です。代表的な技「真吾連打」は力任せの拳を何度も振り下ろす連続攻撃で、見た目の必死さがコミカルさを引き立てます。また、超必殺技「真吾烈火」は京の「大蛇薙」に憧れて編み出した渾身の一撃であり、不器用ながらも真剣さが感じられる技です。ストライカーとして登場した際には勢いよく突進する援護攻撃を行い、チームの流れを変えることができます。物語的には自分の未熟さを理解しつつも京に近づきたい一心で戦い続ける姿が描かれ、プレイヤーにとっては親しみやすさと笑いを提供する存在です。矢吹真吾はKOFシリーズにおける「未完成の格闘家」としての立場を確立し、『99』では新章におけるコミカルで人間味のある要素を担う重要なキャラクターとなっています。

区分技名コマンド備考
投げ技鉄釘近距離で → or ← + C
投げ技一刻背負い投げ(不完全)近距離で → or ← + D
特殊技外式・轟斧(カッコだけ)→ + B
必殺技百拾四式・荒咬み(未完成)↓↘→ + ASC対応
必殺技百拾五式・毒咬み(未完成)↓↘→ + CSC対応
必殺技百拾七式・鬼焼き(未完成)→↓↘ + A or C
必殺技弐百拾式・琴月(未完成)↓↙← + B or D
必殺技真吾キック↓↘→ + B or D
必殺技百壱拾八式・朧車(未完成)←↙↓↘→ + B or D
必殺技真吾轟叩製(オレ式・鉢研ぎ)近距離で ↓↘→ + B or DSC対応
超必殺技バーニングSHINGO↓↘→ ↓↘→ + A or Cゲージ1消費
超必殺技外式・駆け鳳燐↓↙← ↓↙← + A or Cゲージ1消費

テリー・ボガード

テリー・ボガードは『餓狼伝説』シリーズの主人公であり、KOFでも定番の参戦キャラクターです。餓狼チームに所属し、赤いキャップとジーンズ、ノースリーブジャケットのラフなデザインが特徴で、アメリカンヒーロー的な雰囲気を持ちます。必殺技は「バーンナックル」や「クラックシュート」といった突進技を主体とし、対空技「ライジングタックル」、遠距離からの「パワーウェーブ」など攻守のバランスが取れた性能です。超必殺技「パワーゲイザー」は地面を砕く大技であり、さらに「バスターウルフ」は本作で追加された代表的な技として人気を集めました。物語的にはKOFの主軸からは一歩下がりつつも、常に大会を盛り上げる存在として活躍し、格闘ゲームファンにとって欠かせない象徴的キャラクターです。

区分技名コマンド備考
投げ技グラスピングアッパー近距離で → or ← + C
投げ技バスタースルー近距離で → or ← + D
特殊技ハンマーパンチ→ + A
特殊技ライジングアッパー→ + C
必殺技パワーウェイブ↓↘→ + ASC対応
必殺技ラウンドウェイブ↓↘→ + CSC対応
必殺技バーンナックル↓↘→ + A or C
必殺技クラックシュート↓↙← + B or D
必殺技パワーチャージ←↙↓↘→ + B or D
必殺技(派生)┗ パワーダンクパワーチャージ中に →↓↘ + B or D
必殺技パワードライブ→↓↘ + A or CSC対応
必殺技パワーシュート↓↙← + B or DSC対応
必殺技ライジングタックルため ↑ + A or CSC対応
超必殺技パワーゲイザー↓↙←↙→ + A or Cゲージ1消費
超必殺技ハイアングルゲイザー↓↘→↓↘→ + B or Dゲージ1消費

アンディ・ボガード

アンディ・ボガードは『餓狼伝説』シリーズを代表するキャラクターのひとりであり、『KOF99』では兄のテリー・ボガード、親友のジョー・東と共に餓狼伝説チームに所属して参戦します。彼は兄テリーの豪快さとは対照的に、冷静で礼儀正しい性格を持ち、武道家らしい規律を重んじる姿勢が際立っています。キャラクターデザインは金髪を後ろで束ね、白い忍装束風の衣装に赤い帯を合わせたスタイルで、アメリカ出身でありながら東洋武術に傾倒した人物像が反映されています。戦闘スタイルは骨法を基盤に独自の武術を築き上げたもので、素早い動きと鋭い打撃を特徴としています。必殺技には突進系の「斬影拳」、空中から飛び込む「空破弾」、対空迎撃に優れる「昇龍弾」、飛び道具としての「飛翔拳」などバランスよく揃い、近距離から中距離まで幅広く対応できる性能を持ちます。超必殺技には強力な突進連撃「超裂破弾」や、斬影拳を強化した「斬影烈弾」があり、高速の連続攻撃で相手を圧倒します。『KOF99』ではネスツの陰謀に翻弄されながらも、兄や仲間を支える安定した戦力として存在感を発揮しました。また、恋人である不知火舞が女性格闘家チームに所属しているため直接同じチームでは戦いませんが、その関係性がストーリー面に彩りを加えています。アンディはテリーの陰で控えめながらも、常に堅実な戦いと誠実さを持って大会に挑むキャラクターであり、『KOF99』においても餓狼伝説チームの重要な柱として活躍しています。

区分技名コマンド備考
投げ技剛臨・改近距離で → or ← + C
投げ技抱え込み投げ近距離で → or ← + D
特殊技上げ面→ + A
特殊技上顎→ + B
必殺技飛翔拳↓↙← + ASC対応
必殺技激・飛翔拳↓↙← + CSC対応
必殺技斬影拳←↙↓↘→ + A or C
必殺技(派生)┗ 疾風横拳斬影拳ヒット中に ↓↘→ + A or CSC対応
必殺技昇龍弾→↓↘ + A or CSC対応
必殺技空破弾←↙↓↘→ + B or DSC対応
必殺技幻影不知火空中で ↓↙← + B or D
必殺技(派生)┣ 幻影不知火・上顎幻影不知火後に B or D
必殺技(派生)┗ 幻影不知火・下顎幻影不知火後に A or CSC対応
必殺技激壁背水掌近距離で ←↙↓↘→ + A or CSC対応
超必殺技超裂破弾↓↙← ↙↓↘→ + B or Dゲージ1消費
超必殺技斬影流星拳↓↙← ↙↓↘→ + A or Cゲージ1消費

ジョー・東

ジョー・東は『餓狼伝説』シリーズから参戦するムエタイの使い手で、『KOF99』では餓狼伝説チームの一員として登場します。所属はテリー・ボガード、アンディ・ボガードと同じチームであり、豪快で陽気な性格を持ち、チームのムードメーカーとしても機能します。キャラクターデザインは上半身裸にオレンジ色のムエタイパンツというシンプルかつ伝統的なスタイルで、バンダナやリストバンドを着用し、格闘家としての肉体美を前面に押し出した姿が特徴です。戦闘スタイルは本格的なムエタイをベースに、強烈な膝蹴りや肘打ちを主体とする近接戦闘が得意です。必殺技には、遠距離を制圧する「ハリケーンアッパー」、連続膝蹴りを浴びせる「スラッシュキック」、そして強烈な膝突進の「タイガーキック」などが揃い、スピードとパワーを兼ね備えた立ち回りが可能です。超必殺技「スクリューアッパー」では竜巻を纏った強力なアッパーを繰り出し、相手を大きく吹き飛ばす破壊力を持っています。物語面では、豪快さとユーモラスさでチームを盛り上げる存在であり、シリアスな雰囲気が増した『KOF99』においても明るさを保つ役割を果たしました。ストライカーとして登場した際には高速の飛び膝蹴りで支援し、仲間の攻撃に繋げる力を発揮します。ジョー・東は、ムエタイを象徴する豪快なファイターとして、戦闘とキャラクター性の両面で餓狼伝説チームを支える重要な存在となっています。

区分技名コマンド備考
投げ技ひざ地獄近距離で → or ← + C
投げ技レッグスルー近距離で → or ← + D
特殊技ローキック→ + B
特殊技スライディング↘ + B
必殺技ハリケーンアッパー←↙↓↘→ + A or CSC対応
必殺技スラッシュキック←↙↓↘→ + B or D
必殺技タイガーキック→↓↘ + B or DSC対応
必殺技黄金のカカト↓↙← + B or D
必殺技爆裂拳A or C 連打
必殺技(派生)┗ 爆裂フィニッシュ爆裂拳中に ↓↘→ + A or CSC対応
超必殺技スクリューアッパー↓↘→ ↓↘→ + A or Cゲージ1消費
超必殺技史上最強のローキック↓↘→ ↓↘→ + B or Dゲージ1消費
超必殺技爆裂ハリケーンタイガーカカト↓↘→↘↓↙← + A or Cゲージ1消費

不知火舞

不知火舞は『餓狼伝説』シリーズから参戦する女性キャラクターで、『KOF99』では女性格闘家チームに所属して登場します。チームメンバーはキングとブルー・マリーであり、紅一点の枠を超えた華やかさと妖艶さを持ち、シリーズ全体を代表する存在です。キャラクターデザインは赤いくノ一装束をベースに、大きく広がる帯と扇子を持った姿が特徴で、セクシーで派手な演出はKOFシリーズの象徴的な要素のひとつとなっています。戦闘スタイルは不知火流忍術と舞踊を融合させた華麗かつトリッキーな格闘術で、必殺技には「必殺忍蜂」や「飛翔龍炎舞」といった素早い突進攻撃、「花蝶扇」による飛び道具、そして空中から急降下する「ムササビの舞」などが揃っています。超必殺技の「超必殺忍蜂」や「超飛翔龍炎舞」は爆発力に優れ、舞の華麗な動きを最大限に活かす演出がなされています。物語面では恋人であるアンディ・ボガードを追いかける一途な姿が描かれつつ、チーム内では奔放で明るい雰囲気を演出する存在として機能します。ストライカーとしても瞬時に現れて蹴りを叩き込むなど、攻撃的な支援能力を持っています。『KOF99』における不知火舞は、格闘大会を彩る華やかな存在であると同時に、ゲーム的にも操作性が高く、プレイヤーにとって扱いやすく魅力的なキャラクターとして位置づけられています。

区分技名コマンド備考
投げ技不知火剛臨近距離で → or ← + C
投げ技風車崩し近距離で → or ← + D
投げ技夢桜空中近距離で(↑以外)+ C or D
特殊技黒燕の舞→ + B
特殊技紅鶴の舞↘ + B
特殊技大輪風車落とし空中で ↓ + A
特殊技浮羽空中で → + B
特殊技山桜桃空中で ↘ + D
必殺技花蝶扇↓↘→ + A or CSC対応
必殺技龍炎舞↓↙← + A or CSC対応
必殺技小夜千鳥→↓↘ + B or D
必殺技必殺忍蜂←↙↓↘→ + B or D
必殺技ムササビの舞(空中)空中で ↓↙← + A or C
必殺技ムササビの舞↓ため↑+A or C
必殺技(派生)┣ 浮羽ムササビの舞後に ↓ + B or D
必殺技(派生)┣ 山桜桃ムササビの舞後に ↓ + A or C
必殺技(派生)┣ 桃花鳥つぶてムササビの舞後・近距離で ↓↙← + B or D
必殺技(派生)┗ ムササビの舞(空中)ムササビの舞後に ↓↙← + A or C
超必殺技水鳥の舞↓↘→ ↓↘→ + A or Cゲージ1消費
超必殺技鳳凰の舞↓↙← ↓↙← + A or Cゲージ1消費
超必殺技超必殺忍蜂↓↙← ↙↓↘→ + B or Dゲージ1消費

リョウ・サカザキ

リョウ・サカザキは「龍虎の拳」シリーズの主人公であり、極限流空手の正統な後継者として『KOF99』にも龍虎チームのリーダーとして登場します。道着を着崩した力強いデザインと真面目で一本気な性格が特徴で、格闘家としての王道を体現する存在です。必殺技は「虎煌拳」「龍虎乱舞」「虎咆哮拳」といった極限流空手の基本を重視した技が揃っており、飛び道具と近接打撃を組み合わせた万能型の戦闘スタイルを持ちます。特に「龍虎乱舞」はシリーズを象徴する超必殺技として知られ、連撃を浴びせる迫力ある演出は彼の代名詞です。物語面では妹のユリや親友のロバートと共に極限流の名を広めることを目的に参戦し、ネスツ編においても大きな陰謀の渦中に巻き込まれつつ、格闘家としての矜持を貫きます。彼はストライカーとしての支援性能も高く、攻防一体の活躍を見せることでチーム全体を支える役割を担いました。シリーズ全体では草薙京やテリーと同じく主人公格としての安定した立ち位置を持ち、『99』においても正統派の格闘家らしい存在感を放ち続けています。

ロバート・ガルシア

ロバート・ガルシアはイタリアの大富豪の御曹司であり、極限流空手の看板弟子としてリョウと共に戦うキャラクターです。『KOF99』では龍虎チームに所属し、洗練されたスーツ風の衣装と端正な顔立ちが特徴で、華やかさと格闘家らしさを兼ね備えたデザインです。彼の必殺技はリョウと共通する部分も多いですが、突進技「龍撃拳」や「前方宙返り蹴り」など機動力に優れた技が目立ち、スピードとテクニックで戦うスタイルを確立しています。超必殺技「天地覇煌拳」や「龍虎乱舞」も搭載されており、華やかな演出で魅せるキャラクターです。物語面では親友のリョウと共に極限流を支えつつ、ユリに対しては想いを寄せる一面も描かれるなど、格闘以外の人間関係に厚みを持たされています。ストライカーとしての役割も攻撃的で、チーム全体の火力を補強する存在でした。KOFシリーズにおけるロバートは、真面目なリョウとは対照的な社交的かつ洒落たキャラクターとして描かれ、龍虎チームのバランスを取る重要な役割を果たしています。

ユリ・サカザキ

ユリ・サカザキはリョウの妹であり、極限流空手を女性らしくアレンジした独自のスタイルを持つキャラクターです。『KOF99』では龍虎チームに参加し、元気で明るい性格とポップなデザインが魅力です。衣装は露出度の高い道着風コスチュームで、活発な女性格闘家としての印象を強めています。必殺技は「飛燕烈孔」や「百烈ビンタ」などの個性的な技が揃い、兄やロバートよりも軽快でコミカルなアクションを交えた戦闘スタイルが特徴です。超必殺技「超必殺オトナアッパー」や「覇王翔吼拳」を女性的なモーションで放つなど、極限流を継承しつつも自分らしいアレンジを施しています。物語的には兄とロバートを支える立場でありながら、自身も一人前の格闘家として認められることを目指す姿が描かれます。ストライカー時には軽快な援護を行い、攻防のバランスに貢献しました。ユリは従来の女性格闘家チームにも参加することが多く、明るく愛嬌のある性格でプレイヤーから高い人気を獲得しており、『99』においてもシリーズの華として活躍しました。

タクマ・サカザキ

タクマ・サカザキは「龍虎の拳」シリーズにおいて極限流空手の創始者であり、『KOF99』では龍虎の拳チームの大黒柱として登場します。所属は息子のリョウ・サカザキ、弟子であるロバート・ガルシア、そして娘のユリ・サカザキと共に結成される龍虎チームで、極限流の精神的支柱として強い存在感を放っています。キャラクターデザインは大柄で筋骨隆々の体格に白い空手道着を纏い、胸板を大きくはだけた力強い姿が特徴で、威厳と豪快さを兼ね備えています。彼の戦闘スタイルは極限流空手そのものであり、弟子や家族に継承される技の原点を示します。必殺技は遠距離攻撃の「覇王翔吼拳」、突進技の「虎煌拳」、対空に優れる「龍神脚」などが揃い、リョウやロバートの技のルーツとしての説得力を持っています。超必殺技では「覇王至高拳」が代表的で、渾身の力を込めた一撃で相手を圧倒します。また「真・極限流連舞拳」などの連続攻撃技も持ち、パワーと豪快さを前面に押し出した性能となっています。物語的には極限流の名を世界に広めることを目指しつつ、子どもたちの成長を見守る父親としての側面が描かれ、格闘大会に出場する理由も武道の名誉と誇りを背負うためであることが強調されます。ストライカーとしては力強い一撃で援護する役割を果たし、攻撃面で大きなインパクトを与えることができます。タクマは『KOF99』において龍虎の拳チームの象徴的存在であり、格闘家としての威厳と父としての情を併せ持つキャラクターとして、シリーズ全体においても重厚な存在感を放っています。

レオナ・ハイデルン

レオナ・ハイデルンは『KOF99』において怒チームに所属する女性兵士で、ハイデルンの養女として育てられた冷静沈着な戦士です。チームメイトはラルフ・ジョーンズとクラーク・スティルであり、特殊部隊としての任務と同時に、ネスツの陰謀に立ち向かう立場にあります。キャラクターデザインは青い髪をショートにまとめ、ミリタリー調のタイトな戦闘服を着用したシンプルかつ機能的な姿で、無駄のない動きや表情からも冷徹なプロフェッショナルらしさが際立っています。戦闘スタイルはハイデルン直伝の暗殺格闘術を基盤にしており、素早い身のこなしとナイフのように鋭い手刀を駆使した攻撃が特徴です。必殺技には「ボルテックランチャー」「ムーンスラッシャー」「Xキャリバー」といった技があり、飛び道具から対空、空中奇襲まで幅広く対応できるバランス型の性能を誇ります。超必殺技では「レオナブレード」が代表的で、強烈な切り裂きを伴う突進攻撃を繰り出し、一瞬で試合を決定づける威力を持ちます。さらに彼女の内面にはオロチの血が流れており、物語面では「オロチの血に覚醒する」という危険な一面が描かれ、冷静さの裏に潜む凶暴性が大きなテーマとなっています。ストライカーとしては素早く登場して手刀を浴びせる援護が可能で、仲間の攻撃を繋ぐ存在としても活躍しました。レオナは冷徹で感情を抑えた兵士でありながら、仲間との信頼関係や自らの宿命と向き合う姿がプレイヤーに強い印象を残し、『KOF99』においてもシリアスな物語性を担う重要なキャラクターとして位置づけられています。

ラルフ・ジョーンズ

ラルフ・ジョーンズは『KOF99』において怒チームに所属する歴戦の兵士で、クラーク・スティルやレオナと共に特殊部隊として参戦するキャラクターです。所属はハイデルンの指揮下にある部隊であり、戦場で鍛え上げられた肉体と経験を活かした豪快な戦闘スタイルを持っています。キャラクターデザインは赤い軍服をベースにしたジャケットとバンダナが特徴で、鍛え上げられた大胸筋と屈強な腕が彼の戦士としての力強さを強調しています。戦闘スタイルは軍人らしい打撃主体の格闘術で、必殺技には爆発を伴う「バルカンパンチ」、跳び上がりながら相手を掴む「バックブリーカー」、そして強烈なショルダータックルである「ガトリングアタック」などが揃っており、力強さと豪快さを前面に押し出した攻撃を展開します。超必殺技は「ギャラクティックファントム」が代表的で、強烈なパンチを一撃で叩き込む迫力ある技であり、彼の豪快なキャラクター性を体現しています。またストライカーとしては素早く駆け込んでの強打を放つため、コンボの中継や割り込みなど攻守において実用的です。物語的には陽気で面倒見が良く、クラークやレオナとの絆を深めながらチームを引っ張る兄貴分としての役割を果たし、戦場で培った経験を活かして仲間を導きます。レオナが抱えるオロチの血の問題についても心配しながら支える姿が描かれ、単なる豪腕キャラにとどまらず人間味のある一面も見せています。ラルフ・ジョーンズは『KOF99』において力強さと人情味を併せ持つ兵士として、怒チームの中核を担い続ける存在です。

クラーク・スティル

クラーク・スティルは『KOF99』において怒チームに所属する特殊部隊の兵士で、ラルフ・ジョーンズやレオナと共に行動するキャラクターです。所属はハイデルンの指揮下にある部隊で、冷静沈着な性格と無駄のない戦闘スタイルから「実戦のプロフェッショナル」として描かれています。キャラクターデザインは濃い青の軍服にサングラスをかけた硬派な姿で、寡黙で落ち着いた雰囲気がラルフの豪快さと対照的です。戦闘スタイルは投げ技とパワーを重視しており、必殺技には相手を掴んで地面に叩きつける「ナパームストレッチ」、空中から投げを決める「デスマウントドロップ」、突進から掴みに繋げる「フラッシュエルボー」など、投げ技主体の多彩な技が揃っています。超必殺技としては「アルゼンチンバックブリーカー」が代表的で、相手を背負って強烈に締め上げる迫力のある技で、彼の屈強な体格を最大限に活かしています。さらに「ウルトラアルゼンチンバックブリーカー」といった強化版もあり、一撃で試合を大きく動かす力を持っています。ストライカーとしては高速で飛び込み、掴み技で援護するためコンボの補強や奇襲に役立ちました。物語的にはラルフの右腕として行動し、常に冷静な判断を下してチームを支える役割を担っており、レオナが抱えるオロチの血の宿命に対しても冷静に見守り、彼女を守る仲間意識を示しています。クラーク・スティルは『KOF99』において豪快なラルフと対をなす存在として、冷静さと力強さを兼ね備えた兵士であり、怒チームの安定感を支える重要なキャラクターです。

ウィップ

ウィップは『KOF99』で初登場したキャラクターで、所属は怒チームとなり、ラルフ・ジョーンズ、クラーク・スティル、レオナと共に行動します。彼女はネスツに関連する過去を持つ兵士であり、組織の陰謀に巻き込まれる形で大会に参加することになりました。キャラクターデザインは深緑色の軍服風ジャケットに身を包み、長い赤茶色の髪をポニーテールにした凛とした姿が特徴的で、他の女性格闘家とは異なるミリタリー色の強い雰囲気を漂わせています。戦闘スタイルは名前の通り鞭を主武装としており、他の格闘家と違ってリーチの長さを活かした間合い管理が可能です。必殺技には鞭を前方に伸ばして相手を打ち払う「ソニックスロー」や、空中から振り下ろす「ストライクアーチ」、さらに連続鞭打ちで攻め立てる技などが揃っています。超必殺技「デザートイーグル」では鞭を駆使した連撃で相手を圧倒し、長距離からでも大きなダメージを狙うことができます。ストライカーとして登場した場合も鞭を使った高速の援護攻撃でコンボの補強やけん制に役立ち、チームの戦術幅を広げる役割を果たしました。物語的には冷静沈着で無駄口を叩かず任務を遂行する姿勢を見せながら、仲間との絆を通じて徐々に感情を表に出す場面も描かれています。ネスツの影と繋がる背景を抱えながら怒チームに身を置くことで、レオナやラルフ、クラークとの関係性に緊張感と新鮮さをもたらし、『KOF99』において新章のシリアスな物語を象徴する存在のひとりとなりました。

麻宮アテナ

麻宮アテナは『KOF99』においてサイコソルジャーチームのリーダーとして参戦するキャラクターで、チームメンバーは椎拳崇、チン・ゲンサイ、そして新加入の包と共に構成されています。彼女は代々続く超能力者の血を引く少女であり、アイドルとしての顔を持ちながらも、戦いでは真剣に仲間を導く精神的支柱として描かれています。キャラクターデザインはシリーズ恒例の制服風コスチュームを基盤に、ピンクや紫を基調とした明るい衣装とヘアバンドを組み合わせ、清純さと華やかさを兼ね備えています。戦闘スタイルは超能力「サイコパワー」を駆使したもので、飛び道具の「サイコボール」をはじめ、対空に優れる「サイコソード」、エネルギーを反射する「リフレクター」など幅広い技を持ち、攻防ともに隙の少ない万能型の性能を誇ります。超必殺技「シャイニングクリスタルビット」では複数のエネルギー球を周囲に展開し、攻撃と防御を両立させる戦術が可能で、見た目の派手さも相まって彼女の代表的な必殺技となっています。さらにMAX版では攻撃範囲と威力が強化され、試合を一気に有利に運ぶことができます。物語面では新世代キャラクターである包を迎え入れ、ケンスウやチンと共にチームをまとめるリーダー的役割を果たし、若手の成長を支える姿が強調されました。彼女はプレイヤーにとって初心者にも扱いやすく、上級者にも奥深さを提供する性能を持つことから、ゲームシステムの転換期である『KOF99』においてもシリーズを代表するヒロインとしての地位を確立し続けています。

椎拳崇

椎拳崇は『KOF99』においてサイコソルジャーチームのメンバーとして登場するキャラクターで、麻宮アテナや師匠のチン・ゲンサイ、新加入の包と共に大会へ参加します。所属はアテナを中心としたサイコソルジャーチームであり、アテナの良き相棒として彼女を支える立場にあります。キャラクターデザインは、快活な少年らしさと中国拳法家としての雰囲気を兼ね備えています。彼の戦闘スタイルは中国拳法に超能力を加えた独自のもので、スピーディーな攻撃と飛び道具を組み合わせたバランスの良い戦闘を得意とします。必殺技には中距離からの牽制に適した「龍顎砲」、突進技の「龍連打」、空中を駆け抜ける「龍顎撃」などがあり、リズミカルで勢いのある攻撃が特徴です。さらに超必殺技の「龍顎破弾」では巨大な気弾を放ち、試合の流れを一気に引き寄せることができます。ストライカーとして登場した際にも素早く相手を攻撃してコンボを補助できるため、チーム全体の攻撃性能を高める役割を果たしました。物語面ではアテナに強い憧れを抱きつつも、仲間として彼女を支える真摯な姿勢を見せ、包やチンと共に次世代のチームとしての成長を描いています。椎拳崇は明るく前向きな性格と中国拳法に根差した独自の技でプレイヤーに親しみやすさを与え、『KOF99』においてもサイコソルジャーチームの若き主力として存在感を放ち続けています。

鎮元斎

鎮元斎は『KOF99』においてサイコソルジャーチームに所属する古参キャラクターで、麻宮アテナや椎拳崇の師匠であり、新加入の包を含めたチーム全体を支える精神的存在です。彼のキャラクターデザインは小柄な老人の体格に長い白髭、さらに常に酒壺を手にした姿が特徴的で、仙人のような風貌とコミカルな仕草が強い印象を残します。戦闘スタイルは中国拳法と酔拳を組み合わせた独特なもので、酔ったふりをしながら相手を翻弄し、急に鋭い一撃を繰り出すといったトリッキーな動きが持ち味です。必殺技には「酔歩打」や「転身酔舞」といった予測不能な攻撃が揃い、相手のリズムを崩すことに長けています。加えて、飛び道具「爆弾酒」を吐き出して攻撃するなど、コミカルでありながら実戦的な技も持っています。超必殺技「超秘酔舞・大車輪」では酒気を帯びたまま回転しながら突進し、強力な連続攻撃を叩き込む豪快な技で、見た目のユーモラスさとは裏腹に破壊力を誇ります。ストライカーとして登場した際にも素早い奇襲で相手を崩し、コンボや連携の幅を広げることができました。物語面では師としてアテナや拳崇を導きつつ、包という新たな若手を迎えて世代交代の流れを象徴する役割を担い、ベテランとしての存在感を示しました。鎮元斎はコミカルさと老獪さを兼ね備えた稀有なキャラクターであり、『KOF99』においてもチームに安定感と独自の色を加える重要なファイターとして位置づけられています。

包(パオ)

包(パオ)は『KOF99』にて初登場した新世代キャラクターで、麻宮アテナをリーダーとするサイコソルジャーチームに所属しています。仲間はアテナ、椎拳崇、チン・ゲンサイであり、アテナチームに新たな息吹をもたらす存在として加わりました。性格は幼さと純粋さを持ち合わせており、見た目の不思議さと相まってチーム内ではマスコット的な立ち位置を担います。戦闘スタイルは念動力を駆使した体当たりやエネルギー技が主体で、通常の打撃よりも特殊な挙動を見せる技が多いのが特徴です。必殺技には自身を弾丸のように飛ばす「転球爆」や、身体を回転させながら突進する技、さらには跳ね回りながら攻撃するトリッキーな技が揃っており、相手にとっては対応の難しい独特の戦い方を展開します。超必殺技「念動力爆発」では全身をエネルギー体のように変化させて突進し、強烈な一撃を与えることが可能で、見た目のインパクトも大きい技です。ストライカーとして登場する際も小柄な体を活かした高速の奇襲攻撃を行い、仲間のコンボを繋げる役割を担いました。物語的には新世代を象徴するキャラクターとしてアテナに導かれ、サイコソルジャーチームの中で元気さと無邪気さを振りまく存在となり、ネスツ編の始まりにおいてプレイヤーに新鮮さを提供しました。包は従来のKOFキャラクターにはない個性派として、『KOF99』のチーム構成に新しい風を吹き込む重要な役割を果たしています。

キング

キングは『KOF99』において女性格闘家チームのリーダーとして登場するキャラクターで、チームメンバーは不知火舞とブルー・マリーで構成されています。彼女は「龍虎の拳」シリーズから参戦している古参キャラクターの一人で、元バーテンダーという異色の経歴を持ちながら、今ではムエタイの使い手として女性格闘家チームをまとめ上げています。キャラクターデザインはショートカットの金髪と中性的な容姿が特徴で、スラックスにベストを合わせたシンプルかつスタイリッシュな衣装が落ち着いた大人の女性らしさを強調しています。他の女性キャラクターの華やかさやセクシーさに対して、キングはクールで理知的な印象を与える存在としてチームの軸を担っています。戦闘スタイルはムエタイをベースにしており、長いリーチを活かした蹴り技と飛び道具を組み合わせたバランス型の性能を持っています。必殺技には牽制力の高い「ベノムストライク」や空中戦に強い「トルネードキック」、素早い連続蹴りで攻め立てる「ダブルストライク」などがあり、遠距離から近距離まで幅広い対応力を発揮します。超必殺技「サプライズローズ」は華麗な連続蹴りを決めた後にバラを投げるという演出で、彼女の優雅さと格闘家としての強さを同時に表現した代表的な技です。ストライカーとして登場した際には即座に飛び蹴りを繰り出すことで仲間を援護でき、試合の流れを変える一手となります。物語面では女性格闘家チームを冷静にまとめ上げ、舞やマリーの個性を活かしながらバランスを取る役割を果たし、『KOF99』においても信頼と安定感を象徴するキャラクターとして大きな存在感を示しました。

ブルー・マリー

ブルー・マリーは『餓狼伝説』シリーズからの参戦キャラクターで、『KOF99』ではキング、不知火舞と共に女性格闘家チームを結成して登場します。彼女は元秘密捜査官という経歴を持ち、冷静でプロフェッショナルな一面と、仲間を大切にする優しさを兼ね備えた人物です。キャラクターデザインは金髪のショートカットに赤いライダース風トップスとジーンズを合わせたカジュアルかつスポーティーな姿で、他の女性格闘家が華やかさやセクシーさを前面に出しているのに対し、マリーは実用的で力強い女性として描かれています。戦闘スタイルはロシア武術サンボを基盤にしており、関節技や投げ技を得意とするのが最大の特徴です。必殺技には相手を掴んで叩きつける「マリースパイダー」、空中からの強烈なスープレックス「スピンフォール」、そして素早い蹴りと投げを組み合わせた「バーチカルアロー」などがあり、近接戦闘で高い威力を発揮します。超必殺技「マリータイフーン」は強烈なスープレックスを連続で叩き込む豪快な大技で、彼女のパワフルな格闘スタイルを象徴するものです。さらにMAX版では威力が増し、一気に勝負を決める力を持ちます。ストライカーとしても高速のタックルや投げで相手を崩す支援が可能で、コンボの補助や切り返しに役立ちました。物語面ではネスツの陰謀に巻き込まれる世界で、調査官としての冷静さを保ちながらも仲間と共に戦う姿が描かれ、特に女性格闘家チームではキングの冷静さや舞の奔放さとの対比によってチームのバランスを取る役割を果たしています。ブルー・マリーは『KOF99』において、実力派でありながらも人間味を備えた女性格闘家として存在感を放ち、シリーズの多様性を支える重要なキャラクターです。

藤堂香澄

藤堂香澄は『KOF99』において女性格闘家チームの一員として参戦するキャラクターで、所属はキングやブルー・マリーと共に結成されたチームです。彼女は「龍虎の拳外伝」で初登場したキャラクターであり、藤堂流古武術を継承する若き女性武道家として描かれています。キャラクターデザインは白と紫を基調とした巫女装束風の道着に、前髪を短く整えた清楚な容姿が特徴で、同じく藤堂流を継ぐ父・藤堂竜白の娘としての血統を強く感じさせます。戦闘スタイルは藤堂流古武術を基盤にしており、打撃と投げを組み合わせた実戦的な格闘術が中心です。必殺技には掌底で相手を弾き飛ばす「裏投げ掌」や、飛び道具の「気功拳」、さらに相手の攻撃を見切って反撃する当て身技などが揃っており、防御的な対応力と切り返しに優れています。超必殺技の「無双乱舞」では連続攻撃を叩き込み、彼女の武道家としての力強さを表現しています。ゲーム的にはリーチが短めで扱いはやや難しいものの、当て身を駆使することで相手の動きを制限し、心理的な駆け引きを優位に進めることが可能です。物語的には父の名を背負いながらも自らの力で道を切り拓こうとする姿勢が描かれ、女性格闘家チームに参加することで、格闘大会の中で自分の存在を確立しようと奮闘します。藤堂香澄は派手さや華やかさよりも実直さと技の深みで勝負するキャラクターであり、『KOF99』において女性格闘家チームに新鮮な個性を加える存在となっています。

リー・シャンフェイ

リー・シャンフェイは『KOF99』にて初登場した新キャラクターで、女性格闘家チームの一員として参戦します。所属はキングや不知火舞と同じ女性格闘家チームであり、シリーズに新風を吹き込む存在としてプレイヤーに強い印象を与えました。キャラクターデザインは中国出身らしいチャイナドレス風の赤い衣装をベースに、露出度が高く活発なイメージを前面に押し出したスタイルで、黒髪のツインテールと元気な表情がトレードマークです。性格は明るく快活で天真爛漫、チームの中でもムードメーカーとして描かれています。戦闘スタイルは中国拳法を基盤にしつつ、体を大きく使った軽快でトリッキーな動きが特徴です。必殺技には「炎弧拳」や「炎翔脚」といった炎を纏う拳や蹴り技があり、近接戦での連続攻撃と跳躍を絡めた攻撃を得意とします。特に高速の突進から派生するコンボ性能に優れており、テクニカルで華麗な立ち回りが可能です。超必殺技「炎凰脚」は炎を纏った連続蹴りを繰り出す大技であり、演出面でも派手さが際立ちます。ストライカーとしては素早く飛び込んでコンボに繋げる攻撃を行い、攻守両面でチームをサポートできる性能を持っています。物語面では新世代の女性格闘家として舞やキングと対等に渡り合いながら、自分の存在をアピールしていく姿が描かれ、『KOF99』の新章を象徴するキャラクターのひとりとなりました。シャンフェイはシリーズ全体を通してみても、この作品特有のフレッシュさと躍動感を象徴するキャラクターとして記憶に残る存在です。

キム・カッファン

キム・カッファンは『KOF99』において韓国チームのリーダーとして登場し、チャン・コーハン、チョイ・ボンゲと共に参戦するキャラクターです。彼は自らを正義の体現者と信じ、犯罪者であるチャンとチョイを更生させるため監視しながら大会へ出場させており、チーム内では教官兼保護者のような役割を担っています。キャラクターデザインは白いテコンドーの道着に青い帯を締め、短髪に真面目な表情を浮かべた姿が特徴で、その潔癖で厳格な性格を象徴しています。戦闘スタイルは韓国の国技であるテコンドーをベースにしており、鋭く素早い蹴り技を中心としたスピード感ある格闘術が持ち味です。必殺技には飛び蹴りの「飛燕斬」、相手を切り裂くような回し蹴り「半月斬」、連続蹴りを繰り出す「強連打脚」などがあり、いずれも迅速でリーチが長く、攻守両面で使いやすい性能を誇ります。超必殺技「鳳凰脚」は高速の連続蹴りで相手を圧倒する代表的な大技で、MAX版ではさらに攻撃範囲と威力が増して強烈なフィニッシュ力を発揮します。物語的には自らの正義を信じ、チームメイトを導く姿が描かれますが、その真面目すぎる性格から周囲を振り回す一面もあり、コミカルなやりとりを生む要素ともなっています。ストライカーとしても素早く登場して蹴りを叩き込み、仲間のコンボに繋ぐ能力を持ちました。キム・カッファンは正義と規律を貫く格闘家として『KOF99』においても存在感を放ち、彼の理想と情熱はチーム全体の個性を際立たせる要素となっています。

チャン・コーハン

チャン・コーハンは『KOF99』において韓国チームに所属するキャラクターで、チームメイトはキム・カッファンとチョイ・ボンゲです。彼は元囚人であり、キムの更生計画に従って大会に参加しているという設定を持ちます。キャラクターデザインは全身を覆う囚人服と巨大な鉄球を武器として持つ姿が特徴で、巨体と圧倒的な筋肉質な体格がコミカルでありながらも迫力を伴う印象を与えます。戦闘スタイルは鉄球を利用した豪快な打撃が中心で、他の格闘家のように繊細な体術ではなく、パワーと範囲で相手を制圧する戦い方が魅力です。必殺技には鉄球を振り回しながら攻撃する「鉄球大回転」、画面を覆う勢いで突進する「鉄球突進」などがあり、特にリーチの長さと範囲攻撃に優れるため相手の動きを縛ることができます。超必殺技「鉄球大車輪」では巨体を活かした圧倒的な突進力で相手を吹き飛ばし、一撃で戦況を変えるパワーを見せます。ストライカーとしても鉄球を振り回して登場し、コンボ補助や割り込みに役立つ性能を持ち、韓国チームの戦術に厚みを加えました。物語面では粗暴で力任せな性格ながら、キムに頭が上がらず更生させられている立場が描かれ、同じ囚人仲間であるチョイとの掛け合いがコミカルさを演出します。『KOF99』におけるチャン・コーハンは、その豪快な鉄球攻撃と愛嬌のあるキャラクター性でプレイヤーに強い印象を与え、パワー型キャラクターの代表格として存在感を発揮しています。

チョイ・ボンゲ

チョイ・ボンゲは『KOF99』において韓国チーム、いわゆるサウスタウン改心チームに所属するキャラクターで、キム・カッファン、チャン・コーハンと共に参戦します。彼は元囚人であり、凶悪犯として収監されていたところをキムに矯正の名目で引き連れられ、無理やり大会に参加させられている立場です。キャラクターデザインは小柄な体格に囚人服を纏い、鋭い鉤爪を両手に装備した独特な姿で、禿頭に細い目といった不気味で滑稽な風貌はシリーズの中でも異彩を放っています。戦闘スタイルは中国拳法をベースにしながら、鉤爪を駆使した獣じみた連続攻撃や素早い動きが特徴で、俊敏性とトリッキーさを兼ね備えています。必殺技には地面を滑るように高速で移動して攻撃する「旋風爪」、連続で爪を振り回す「百裂爪」、空中から急降下して相手を切り裂く「飛翔爪」などがあり、奇襲性に優れた技が多く揃っています。超必殺技「夢幻殺爪」では画面内を縦横無尽に飛び回りながら相手を斬り刻み、一瞬で戦況をひっくり返す爆発力を発揮します。ストライカーとしても俊敏に飛び込み、爪による素早い連撃で援護を行うため、相手の意識をかく乱する効果がありました。物語面では小悪党らしくずる賢い性格で、常に自由を求めながらも結局はキムに抑え込まれる存在として描かれ、チャンと共にコミカルなやり取りを担うことが多いです。『KOF99』におけるチョイ・ボンゲは、陰鬱でシリアスなネスツ編においてもユーモアを与える役割を果たしつつ、独自の素早さと奇襲力でバトル面でも存在感を発揮するキャラクターとなっています。

クリザリッド

クリザリッドは『KOF99』における最終ボスとして登場するキャラクターで、所属は謎の組織ネスツにして、新章「ネスツ編」を象徴する重要な存在です。彼は組織の尖兵としてKOF大会を裏から操り、主人公チームや各格闘家たちを試す立場で描かれます。キャラクターデザインは黒いロングコートに身を包んだ端正で冷徹な外見が特徴で、オールバックの銀髪や端整な顔立ちにより、ボスとしての威厳と冷酷さを強調しています。戦闘スタイルは特殊な改造によって強化された肉体と超人的な能力を駆使しており、必殺技には自身の分身を生み出す「ディールスライサー」や、突進力のある「カタパルトアタック」、さらにエネルギーを纏った強烈な打撃技など、通常キャラクターを凌駕する性能を誇ります。特に彼の分身技は試合のテンポを大きく乱す要素となり、プレイヤーにとっては攻略上の大きな壁となりました。超必殺技としては「ジェノサイドカッター」に似た大技や強力な連撃技を持ち、ラウンドを瞬時に終わらせる爆発力を秘めています。物語面では自らを「真のKOFの主催者」と称し、主人公たちを翻弄する立場にあり、草薙京のクローンやK’との因縁も浮き彫りになります。彼の正体は「最初に作られたK’の複製体」とされ、オリジナルと同じくネスツの実験による存在であることが後に示唆されます。冷酷な性格とボスとしての威圧感、さらにプレイヤーに強烈なインパクトを与える戦闘スタイルによって、クリザリッドは『KOF99』の物語を締めくくるにふさわしい強敵として描かれ、新章の幕開けを強烈に印象づける存在となりました。

裏技

特定の条件を満たすことで隠しキャラクターや乱入イベントが発生します。この記事では CPU京・庵の乱入条件 や、 隠しキャラクター(草薙 京・八神 庵)の出現方法 を紹介します。

CPU京 or 庵の乱入条件

通常の8チームからスタートし、一度もコンティニューせずに進めると、ステージ6でCPUが乱入してきます。条件は バトルビリティ(戦闘力評価値) によって変化します。

  • 200〜279 … 八神 庵が乱入
  • 280以上 … 草薙 京が乱入

勝利ポーズの選択方法

ラウンド勝利時に以下のボタンを押しっぱなしにすると、使用キャラクターごとに対応する勝利ポーズが出せます。

  • 弱パンチ
  • 弱キック
  • 強パンチ

隠しキャラクターの出現方法

条件を満たすと、草薙 京や八神 庵をプレイヤーが使用可能になります。以下に手順をまとめます。

草薙 京の出し方
  1. チームエディットで K’、マキシマ、紅丸、真吾、ウィップ、京-1、京-2 の中から3人以上を選ぶ
  2. そのチームで1回以上勝利(対CPU戦・対人戦どちらでも可)
  3. キャラ選択画面で「?」にカーソルを合わせ、スタートボタンを押しながら← → ↑ ← ↓ → の順に入力
八神 庵の出し方
  1. チームエディットで レオナ、アテナ、包、リー・シャンフェイ、香澄、キム、ジョンの中から3人以上を選ぶ
  2. そのチームで1回以上勝利(対CPU戦・対人戦どちらでも可)
  3. キャラ選択画面で「?」にカーソルを合わせ、スタートボタンを押しながら→ ← ↑ → ↓ ← の順に入力

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