アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ ’94』3人チーム戦が生んだ革新性

アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ ’94』は、1994年8月にSNKが開発・稼働開始した対戦格闘ゲームです。ジャンルは対戦格闘であり、ネオジオMVSアーケード基板向けに制作されました。SNKの既存作品である『餓狼伝説』、『龍虎の拳』、さらには『怒』や『サイコソルジャー』など他シリーズのキャラクターを一堂に集めたクロスオーバー的な構成が特徴です。また、プレイヤーが3人構成のチームを操作する“3人チームバトルシステム”を導入し、当時の格闘ゲームとの差別化を図りました。

開発背景や技術的な挑戦

SNKは自社の人気格闘ゲーム群を横断的に活用することで、幅広いタイトルのファンを呼び込む新たなタイトルを模索していました。この構想の中心には、『餓狼伝説』など既存シリーズのキャラクターを共存させつつ、ゲーム性でも革新的な要素を導入する狙いがありました。その結実が3人チームバトルシステムであり、プレイヤーは複数のキャラクターからなる一組を操作する形式を採用しました。これにより、1対1の対戦に慣れたプレイヤーにも新鮮さを提供し、戦略性やチーム編成の楽しさを生み出しました。SNKのネオジオMVS基板の性能を活かし、多彩なキャラクターを滑らかに動かすことに技術的な挑戦が伴っていました。

プレイ体験

プレイヤーは予め設定されたチーム(国代表を模した構成)から選び、3人チームで連続対戦に挑みます。試合中にはチーム内のキャラクターが順番に登場し、多様な技とキャラクター性能を戦略的に使い分ける楽しさがあります。登場キャラクターは日本代表チームやイタリア代表チームなど各国のチームに分類され、それぞれ固有の魅力と個性が際立っていました。

初期の評価と現在の再評価

当初より、3対3チーム制という新規性とクロスオーバー的キャラクターの魅力で注目され、シリーズ展開の原点として評価されました。発売直後から、その革新的なシステムはシリーズの象徴となり、継続的な制作につながりました。現在、その自由度とチーム戦の面白さは、シリーズ初期の革新として再評価されています。

他ジャンル・文化への影響

KOF’94は、格闘ゲームのクロスオーバー展開を示した先駆けであり、その後のシリーズや他社タイトルにも影響を与えました。「チーム戦」というフォーマットは以後のシリーズに継承され、格闘ゲーム全体におけるチーム戦への関心を高めるきっかけとなりました。

リメイクでの進化

アーケード版そのもののリメイクではありませんが、2004年にPlayStation 2向けに発売された『The King of Fighters ’94 Re-Bout』では、グラフィックスが刷新され、オンラインプレイやチーム編集、ルガール・バーンシュタインをプレイヤブル化するなど、様々な機能追加が行われました。

特別な存在である理由

KOF’94は、SNKの多彩な世界観とキャラクターを集結させ、ゲームシステムに革新性を持たせた初の作品として、シリーズの基盤を築きました。3人チーム制という独自性とキャラクターネームバリューの融合により、シリーズを代表する存在であり続けています。

まとめ

アーケード版KOF’94は、SNKが自社の人気キャラクター群を融合し、チーム戦という革新的なシステムを通じて格闘ゲームの新たな可能性を切り開いた作品です。当時の技術とアイディアが結実し、シリーズの礎となった点が最大の魅力です。キャラクターやシステムの魅力を通じて、多くのプレイヤーに長く愛され続けている特別なタイトルです。

攻略

プレイヤーは、アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ94』において、各国の代表チームから選ばれた3人1組の格闘家を操り、世界中のライバルと激闘を繰り広げていきます。本作はSNKの人気格闘ゲームのキャラクターたちが一堂に会したクロスオーバー作品であり、『餓狼伝説』『龍虎の拳』『怒』『サイコソルジャー』などのシリーズからファイターが参戦する点が最大の特徴です。プレイヤーの目的は、与えられたチームを操作し、トーナメント形式で勝ち進んで最終的にラスボス「ルガール・バーンシュタイン」を倒し、世界最強の座を証明することです。

ゲームのルールとしては、他の対戦格闘ゲームと異なり、本作では3人1組のチームバトルが採用されています。各ラウンド開始時に自動的にキャラクターの順番が決まり、体力ゲージがゼロになったキャラクターはその時点で敗退し、次の仲間が登場します。相手チームの3人をすべて撃破すると1ラウンドを獲得し、試合に勝利します。1人のキャラクターで複数の相手を連続して倒すことも可能ですが、逆に味方が次々に倒されてしまうこともあり、チーム全体の戦力管理が重要な戦略要素になります。操作はレバーと4つのボタンを駆使し、パンチやキック、必殺技、投げ技などを組み合わせることで戦況を有利に進めていきます。

ゲームオーバーの条件は、操作チームの3人全員が敗北し、体力ゲージをすべて失った時点で訪れます。CPU戦では負けてもコンティニューを選べば再挑戦が可能ですが、対人戦においては相手が勝利を収めた時点でその試合は終了します。したがって、プレイヤーは単に個々の操作技術を高めるだけでなく、3人の特性を理解して有利な組み合わせや戦略を練る必要があります。『KOF94』は、従来の1対1の格闘ゲームに新しいチームバトルの概念を持ち込み、以降のシリーズの礎を築いた歴史的な作品となっています。

ストーリー設定

プレイヤーは、アーケード版『ザ・キング・オブ・ファイターズ94』において、格闘家たちが集う特別な大会「キング・オブ・ファイターズ」に挑むことになります。本作は従来のSNK格闘ゲームの人気キャラクターを一堂に集めたクロスオーバー作品であり、龍虎の拳や餓狼伝説、怒、サイコソルジャーといった異なる世界の格闘家たちが、夢の共演を果たす舞台となっています。物語の中心には、謎の主催者ルガール・バーンシュタインが存在し、彼は表向きは世界規模の格闘大会を開く慈善的な人物のように装っていますが、実際には強者を集め、自らの力を誇示するための策略として大会を仕掛けています。ルガールは世界的な武器商人でもあり、冷酷で野心に満ちた支配者として描かれており、参加者たちは知らず知らずのうちに彼の野望に巻き込まれていくのです。各国代表チームという形式は、それまでの格闘ゲームにはなかった斬新な設定で、日本、アメリカ、ブラジル、イギリス、中国、韓国といった多様な地域のファイターが国や信念を背負って戦います。プレイヤーが操作するのは三人一組のチーム制であり、それぞれの背景には友情やライバル関係、復讐や誇りといった人間的な動機が存在します。ストーリーはゲームを進めるごとに徐々に明らかになり、最終的にはルガールとの死闘に至る構成です。単なる格闘大会ではなく、異なる世界のキャラクターが交わることで、従来の作品群の枠を越えた一つの壮大な世界観を築き上げ、後のシリーズに続く「チームバトル」の基盤を確立したのが『KOF94』の大きな特徴です。

ゲームシステム

チームバトルと順番選択

本作は1対1のラウンド制ではなく3人1組のチームが順に戦う方式で、試合前に出場順を選び、相手を倒したキャラクターは次の相手と続けて戦い、各ラウンド間に少量の体力が回復し、いずれかのチームの3人全員が敗北すると試合終了となります。

固定チーム制とチーム編集不可

『KOF’94』のアーケード版では8つの国別チームから1つを選ぶ方式であり、続編と異なり任意の3名でチームを編集することはできず、あらかじめ用意された固定チームで挑戦する設計です。

4ボタン攻撃と吹き飛ばし

攻撃はA弱P・B弱K・C強P・D強Kの4ボタンで構成され、CとDの同時押しで相手を大きく退かせる「ブロウバックアタック」を繰り出せるため、間合いのリセットや起点作りに活用できます。

回避(ドッジ)と無敵時間

A+B同時押しの「回避」は約39フレームの完全無敵で攻撃をすり抜けられ、復帰硬直がなく連続入力も可能ですが、投げにだけは負けるため読み合いが重要になります。

防御攻撃(ディフェンシブアタック)

ガード中(近接ガード発生時を含む)に前+Aまたは前+Bで上半身無敵の防御攻撃が出せ、ダメージは0でキャンセルも不可ながら、飛び道具の一部を避けつつ差し返す用途で機能します。

ガードキャンセル特殊

MAX中に限りガード中から必殺技コマンドを入力すると即座にガード硬直をキャンセルして反撃でき、攻め継続に対する切り返し手段として強力に働きます。

パワーゲージの充填とMAX

ゲージは被弾やガードで増えるほかABC同時押しの溜めで能動的に蓄積でき、満了でMAX状態になると与ダメージが約1.5倍になり、溜めで突入した場合は約15秒、被弾・ガードでの突入は約5秒継続し、MAX中はガードキャンセル特殊が使い放題となります。

超必殺技(DM/SDM)の条件

ゲージMAX時または体力ゲージ点滅の瀕死時に「超必殺技(DM)」が発動でき、瀕死条件のみなら無制限で使用可能で、両条件を同時に満たすと威力が上がる「SDM」となり発動後にゲージが空になります。

ダッシュとジャンプバリエーション

前後の素早い移動は66ダッシュ・44バックステップで行い、多くは浮き上がる挙動のため必殺技での追随が可能で、6→9(または4→7)といった短時間入力で水平方向に大きく伸びるスーパージャンプも実装されています。

投げ・ホールドの仕様

近距離での4/6+CまたはDで出る通常投げはガード不可で投げ抜けも存在せず、同発生時は1P側が優先される一方、通常投げはコマンド投げに必ず負け、キャラによっては空中投げや連打で抜けられるホールドも備わります。

チップダメージとブロッキング

通常技にはチップダメージがなく、必殺技のみ本来威力の4分の1がガード削りとして適用され、空中ガードは不可で画面どこでも近接ガードが発生するのが本作の防御系仕様です。

挑発とメーター干渉

遠距離での挑発は相手のパワーゲージを即時に削る効果があり、演出途中の24フレーム以降はほぼ自由行動に移れるため、ゲージ管理の駆け引きにも作用します。

チームアシスト

自キャラが気絶中や掴まれている際に背後の控えメンバー付近でABCD同時押しを行うと援護攻撃が飛び出して状況を打開でき、CPUも使用するため位置取りと発動タイミングの管理が求められます。

入力遅延と入力バッファ

本作は入力が実効に移るまで1フレームの遅延と、通常技に3フレームの入力受付猶予が設けられており、体感と表示の差を理解した上でのコマンド精度がコンボ成否を分けます。

チャージキャンセル(上級テクニック)

連係中の小技からABCの溜めにキャンセルして解放することで本来つながらない強攻撃や掃腿につなげる独自リンクを作るテクニックが存在し、一部の必殺技は強弱を相互に変形させて性質を引き継ぐ特殊挙動も確認されています。

キャラクター

テリー・ボガード

テリーは餓狼伝説チームの中心人物で、赤いキャップとジーンズ姿がトレードマークです。必殺技は「パワーウェーブ」「バスターウルフ」など遠距離と近距離を両立した豪快なファイトスタイルで、明朗快活な兄貴分的キャラクター性を持ちます。

アンディ・ボガード

餓狼伝説チーム。アンディはテリーの弟で、金髪と白い忍装束風の衣装が特徴です。必殺技「斬影拳」「飛翔拳」を駆使し、冷静沈着な戦闘スタイルを展開します。兄とは対照的に真面目でストイックな性格であり、忍術を取り入れた格闘術を身に付けています。

ジョー・東

餓狼伝説チーム。ジョーはムエタイの使い手で、上半身裸に短パンという格闘家然とした姿です。必殺技は「ハリケーンアッパー」や「タイガーキック」で、豪快かつスピーディーな技を繰り出します。陽気でお調子者な性格がチームの雰囲気を盛り上げる役割を担っています。

麻宮アテナ

アテナはサイコソルジャーチームのアイドル的存在で、セーラー服風の衣装と紫髪が特徴です。超能力を操り「サイコボール」や「サイコソード」など多彩な必殺技を持ち、飛び道具・対空ともに優秀です。明るく正義感の強い性格はチームの中心であり、SNKを代表するヒロインとして人気を集めます。

椎拳崇

拳崇はサイコソルジャーチームの若き拳法家で、短パン姿に赤いバンダナを巻いたデザインです。軽快な蹴り技や突進技を主体とし、「飛燕疾風脚」「龍顎砲」などスピードを活かした必殺技を駆使します。明るくお調子者な性格で、師匠である鎮元斎との掛け合いがストーリーを彩ります。

鎮元斎

鎮はサイコソルジャーチームの高齢の拳法家で、酔拳を操るコミカルなキャラクターです。酒瓶を片手に戦う独特のモーションと「酔歩」「必殺酔舞・爆烈拳」などの必殺技が特徴です。飄々とした性格ながら底知れぬ強さを秘め、アテナや拳崇を指導する師匠として物語に深みを与えています。

草薙京

草薙京は主人公チームに所属する主人公で、炎を操る草薙一族の後継者です。白い学ラン風の衣装と赤いヘッドバンドが特徴的で、若々しい熱血漢として描かれています。必殺技は炎を纏った「百八式・闇払い」や「鬼焼き」など攻守のバランスが良く、遠距離・近距離どちらにも対応可能です。喧嘩殺法に草薙流古武術を組み合わせた独自の格闘術で戦い、紅丸や大門との友情を軸にチームを牽引します。

二階堂紅丸

紅丸は主人公チームのムードメーカーで、金髪オールバックに華やかな衣装というファッション性の高いデザインです。電撃を操る特殊能力を持ち、「雷靭拳」「超電磁蹴」などスピードと派手さを兼ね備えた必殺技を駆使します。軽快な口調や女好きな性格が特徴で、軽薄に見えながらも高い戦闘センスを誇り、京の良きライバルかつ仲間としてストーリーに深みを与えています。

大門五郎

大門は主人公チームの重量級キャラクターで、柔道着姿が印象的です。必殺技「地雷震」や「裏投げ」を代表とする投げ技主体のファイトスタイルで、接近戦における制圧力が高いキャラクターです。寡黙で実直な性格は京や紅丸を支える精神的支柱となり、チームの安定感を演出します。パワフルなデザインと戦闘スタイルにより、他チームとの個性差を強く印象づけています。

ヘビィ・D!

ヘビィ・D!はアメリカンスポーツチームのボクサーで、タンクトップ姿と筋肉質な体格が特徴です。パンチ主体の必殺技「D.スマッシュ」「マシンガン・ブロー」を駆使し、スピードとパワーを兼ね備えた攻撃を繰り出します。明るく陽気な性格で、観客を楽しませるショーマン気質を持ち、格闘スタイルは実直なボクシングをベースとしています。

ラッキー・グローバー

ラッキーは長身バスケットボール選手という異色のキャラクターで、ユニフォーム姿で参戦します。必殺技はバスケットボールを飛び道具として投げる「デス・ダンク」や長いリーチを活かしたキック技で、独創的な戦闘スタイルを展開します。コミカルなデザインながらリーチの長さを活かす実力派で、アメリカンスポーツチームの個性を強く印象づけています。

ブライアン・バトラー

ブライアンはアメリカンフットボール選手で、ヘルメットと防具を纏った屈強な外見です。タックルを主体にした攻撃が特徴で、「フライングタックル」や「パワーチャージ」など重量感のある必殺技を放ちます。豪快な性格とチームスポーツ出身らしい連携意識を備え、アメリカンスポーツチームの重戦車的存在として活躍します。

キム・カッファン

キムは韓国チームのリーダーで、青い道着を纏った正義感の強いテコンドー使いです。必殺技「飛燕斬」「鳳凰脚」など鋭い蹴り技を中心とした攻撃を得意とし、悪を許さぬ熱血漢として描かれます。チーム内では指導者的立場で、メンバーを更生させる役割を持ちます。

チャン・コーハン

チャンは巨漢の囚人キャラクターで、鉄球を武器に豪快な攻撃を繰り出します。必殺技「鉄球スイング」などのリーチと威力を兼ね備えた攻撃が特徴で、野性的で荒々しい性格を持ちます。キムに更生を迫られる立場にあり、コミカルさと凶暴さを兼ね備えています。韓国チーム所属。

チョイ・ボンゲ

チョイは小柄で爪を装備したキャラクターで、ホラー映画の人物を思わせるデザインです。素早い動きと引っかき攻撃を主体にし、「飛び爪」や「旋風爪」で相手を翻弄します。狂気じみた性格ながら、チャン同様にキムに更生を求められる立場で、チームの個性を強く印象づけています。韓国チーム所属。

ハイデルン

ハイデルンは怒チームのリーダーで、軍服姿に片眼鏡を掛けた冷徹な傭兵です。必殺技「クロスカッター」や吸収投げ「ネック・ローリング」など特殊な軍用格闘術を駆使し、チームを統率します。かつての戦争で家族を失い、冷酷さと哀愁を併せ持つキャラクター性がデザインに反映されています。

ラルフ・ジョーンズ

ラルフは怒チーム所属の豪放磊落な兵士で、赤いバンダナと迷彩ズボンが特徴的です。パンチ主体の豪快な戦闘スタイルで「ガラガンパンチ」などの突進攻撃を得意とします。ハードボイルドな軍人ながら仲間思いで明るい性格を持ち、シリーズを通じて人気の高いキャラクターです。

クラーク・スティル

クラークはラルフと行動を共にする冷静沈着な兵士で、サングラスと軍服姿が特徴です。投げ技主体で「フランケンシュタイナー」や「サムライボム」といったプロレス風のパワフルな技を使用します。ラルフとのコンビネーションが強調され、怒シリーズから続くバディ的関係性が魅力です。怒チーム所属。

ユリ・サカザキ

女性格闘家チーム所属。ユリは「龍虎の拳」から参戦する若き格闘家で、白い道着にポニーテールが特徴です。必殺技は「虎煌拳」や「百烈ビンタ」など明るく元気な性格を反映したものが多く、格闘スタイルは極限流空手をベースとしています。兄リョウへの憧れや対抗心もストーリー上で描かれます。

不知火舞

女性格闘家チーム所属。舞はくノ一の血を引く女性キャラクターで、赤い忍装束と扇子が特徴的です。「必殺忍蜂」「花蝶扇」などの技を持ち、スピードと華やかさを兼ね備えた戦闘を展開します。明るく奔放な性格と大胆なデザインで強いインパクトを残すキャラクターです。

キング

キングはタキシード風の衣装を着た女性格闘家で、ムエタイをベースにした格闘スタイルを持ちます。必殺技は「ベノムストライク」「トルネードキック」など遠距離牽制に優れ、冷静で知的な雰囲気がデザインに反映されています。女性格闘家チームのリーダー格として存在感を放ちます。

リョウ・サカザキ

リョウ・サカザキは龍虎の拳チームに所属する極限流空手の正統継承者で、白い空手着に身を包んだオーソドックスな格闘家です。代表的な必殺技には「虎煌拳」や「龍虎乱舞」があり、近距離戦の強さとコンボ性能に優れています。真面目で実直な性格で、妹ユリや仲間を守る強い責任感を背負いながら、チームのリーダーとして堂々と戦いに挑みます。

ロバート・ガルシア

ロバート・ガルシアは龍虎の拳チームに所属するイタリアの名門出身の格闘家で、リョウの親友にしてライバルでもあります。オールバックの黒髪とスーツ風の衣装という洒落たデザインが特徴的で、必殺技「龍撃拳」や「飛燕疾風脚」など華麗な蹴り技を得意とします。社交的で陽気な性格ながらも実力は確かで、リョウと並び立つ存在としてチームの攻撃的な役割を担っています。

タクマ・サカザキ

タクマ・サカザキは龍虎の拳チームに所属する極限流空手の創始者であり、リョウとユリの父親です。頑健な体格と面布を纏った厳格なデザインが特徴で、「覇王至高拳」や「龍虎乱舞」といった強力な必殺技を操ります。頑固で厳格な性格ながら家族思いの一面を持ち、威圧感と圧倒的な格闘技術によってチームの大黒柱として存在感を放ちます。

ルガール・バーンシュタイン

ルガールは本作の最終ボスで、白いスーツに眼帯を付けた世界的な武器商人です。冷酷で野望に満ちた性格で、強者を集めて支配するため「KOF」大会を主催します。必殺技は「カイザーウェーブ」「ギガンティックプレッシャー」など規格外の威力を誇り、圧倒的な存在感でプレイヤーを苦しめます。彼のデザインは貴族的な優雅さと残虐さを兼ね備え、シリーズを象徴する強大なボスキャラクターとして後世に語り継がれています。

マチュア

マチュアはルガールの秘書的存在で、クールなスーツ姿の女性キャラクターです。本作ではプレイヤー操作不可ですが、以後のシリーズでオロチ一族に属する存在として描かれます。冷静沈着な性格と妖艶なデザインが特徴で、ルガールの側近として物語に深みを加えます。

バイス

バイスもまたルガールの部下で、強気で残忍な性格を持つ女性キャラクターです。マチュアと共にルガールを補佐し、後にオロチ編で本格的に登場する布石となる存在です。豪胆な性格と迫力あるビジュアルが悪役チームの印象を強めています。

©1994 SNK