アーケード『忍者くん阿修羅の章』は、1987年にUPLが開発・販売した2Dアクションゲームです。プレイヤーは忍者くんとなり、「阿修羅」と呼ばれる強大な敵を倒すため、全16シーンに渡る冒険に挑みます。高難度の壁ジャンプや多彩な武器、忍術を駆使するスタイルが特徴で、即死要素を多く含んだ本格派アーケードアクションとして当時評価されました。
開発背景や技術的な挑戦
本作は『忍者くん魔城の冒険』(1984年)の続編としてUPLが再び手掛けました。Z80とYM2203音源を採用し、滑らかなスクロールと迫力あるサウンドを実現しています。また、高低差のあるステージ構成や即死トラップなど、プレイヤーの腕を試す設計が随所に散りばめられ、アーケード基板の性能を引き出す工夫が施されています。
プレイ体験
ステージは壁への三角飛び、水中エリア、巨大キャラクターとの戦いなどバリエーション豊かな構成で展開します。特に壁ジャンプは習得が難しく、プレイヤーのスキルが問われる要素でした。高速で繰り広げられるアクションと相まって、1コインクリアは熟練プレイヤーにとって名誉ある挑戦となっています。
初期の評価と現在の再評価
当時は操作性の高さと鮮やかなアクション性が評価されつつも、極端な難易度に対して賛否両論がありました。短時間でゲームが終わることを想定した店舗側の狙いもあったと言われています。
現在では、尖った難易度と緻密なアクション性が評価され、アーケードゲームの名作として再評価されています。また、近年のPS4やSwitch向け「アーケードアーカイブス」版移植によって、その魅力が再び注目されています。
他ジャンル・文化への影響
本作はシンプルな操作体系ながら、壁ジャンプや多彩な忍術といった複雑なアクションを盛り込みました。後のアクションゲームにおいても、技術要素を深めるゲームデザインに影響を与えています。また、即死トラップと高速アクションを組み合わせるスタイルは、後の高難度アクションゲーム文化の礎となりました。
リメイクでの進化
現代にリメイクされる場合、グラフィックの高解像度化や演出の強化、操作アシストやチェックポイントの導入、オンラインランキングや対戦モードの追加が期待されます。壁ジャンプや忍術のコンボ演出など、アクションの爽快感も大幅に向上する可能性があります。
まとめ
アーケード版『忍者くん阿修羅の章』は、高難度で手応えあるアクション性が評価された作品です。現代でもその特徴が再評価され、新世代のプレイヤーにも魅力が伝わっています。精度の高いアクションゲームを好むプレイヤーにとって、今なお挑戦しがいのある一作と言えるでしょう。
©1987 UPL

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