アーケード版『インター・ステラ』CGとLDが生んだ革新的3Dシューティング体験の全貌

アーケードゲーム『インター・ステラ』(Inter Stellar)は、1983年に船井電機グループであった大東音響がパイオニアおよび学研の協力を得て製作し、フナイ(船井電気の関連会社)から発売されたレーザーディスク式3Dシューティングゲームです。プラットフォーム『アーケード』は、発売年1983年、メーカー船井電機、開発会社大東音響と学研、ジャンルはシューティングゲームであり、コックピット型筐体と5.1chサラウンドスピーカー、CG背景演出が特徴です。

開発背景や技術的な挑戦

当時としては珍しいコンピュータグラフィックスを背景映像として用いたLDゲームで、宇宙砂漠や氷の惑星、オーロラ空間といった多彩なシーンをCGで再現しました。CG制作は学研が担当し、船井電機は1983年9月のAMショーで本作を公開、同年12月1日に155万円という高額で発売されました。

プレイ体験

プレイヤーは「フェラルドランサー」と呼ばれる戦闘機を操縦し、敵機や地上基地をレーザーガンとバーン爆弾で撃破します。筐体には操縦桿とクラッチレバーが装備され、自機移動や斜め攻撃が可能です。LDの背景が3シーン進むごとにボーナス判定が入る仕様になっており、高得点を狙う楽しさもありました。

初期の評価と現在の再評価

当時はLDゲームが注目を浴びていた時期で、特にCG背景のインパクトは大きく、アメリカでも注目されました。初期は演出重視との評価もありましたが、近年ではその技術先取り性や演出美の再評価が進み、インターステラはLDシューティングの先駆者として高く評価されています。

他ジャンル・文化への影響

LDゲーム黎明期の本作は『アストロンベルト』などと並び、アーケードゲーム業界に映像演出の新たな潮流をもたらしました。特にCG+LDという組み合わせは後のLD作品やFMVゲームの発展に繋がっています。

リメイクでの進化

現代にリメイクするなら、フルHD/4KリアルタイムCGでの環境再構築やVR/AR対応、オンライン協力/対戦モードの追加が想定されます。また、新規シナリオや分岐ルートを加えれば、現代のユーザーにも刺さる作品になると考えます。

まとめ

『インター・ステラ』は、船井電機と学研が共同で制作し、LD+CG+サラウンドという新たな演出手法を導入したシューティングゲームです。当時は演出豪華さが注目されましたが、今日ではその先見性と技術的挑戦を再評価されるべき作品です。

© FUNAI DENKI CO., LTD. 1983