アーケード版『リーグボウリング』は、1990年12月にアーケード(MVS)稼働開始、1991年7月1日にNeo Geo AES版が発売されたSNK制作のボウリングシミュレーションゲームです。ジャンルはスポーツ(ボウリング)で、最大4人までの同時対戦が可能です。
開発背景や技術的な挑戦
当時Neo Geoは格闘・アクション系が中心でしたが、本作は手軽に遊べるスポーツゲームとして異色の試みでした。8ポンドから15ポンドまでのボール選択、利き腕選択、回転やパワー調整といった細かな設定が可能で、簡単操作ながら実際のボウリング感を再現。MVS基板による明るくカートゥーン風のグラフィックとキャラクター演出が特徴でした。
プレイ体験
プレイヤーはレバーとAボタンで投球角度・回転・パワーを調整します。モードは「REGULATION」(通常ルール)、「FLASH」(ランダム加点)、「STRIKE 90」(ストライク90点固定)の3種類。10フレームを投げ終えた時点でスコアが確定し、対戦相手との順位を競います。画面は縦分割の2Pビューで、ローカル対戦・リンク対戦ともに盛り上がります。
評価と再評価
稼働当時は注目を集め、操作性や演出が評価される一方で、ゲームとしての奥深さには物足りなさを感じる声もありました。近年ではアーケードパーティーゲームとして再評価され、アーケードアーカイブスやスマホ移植などで新たなファンを獲得しています。
他ジャンル・文化への影響
Neo Geoとして唯一の本格ボウリング作品でありながら、手軽で大人数対戦を楽しめる設計は、後のスポーツ対戦ゲームやミニゲーム集に影響を与えました。また、パーティーゲームとしてのSNKラインナップの幅を広げる存在となりました。
リメイクでの進化
現代リメイクでは、オンラインによる4~8人対戦、実況字幕やスキル別ランキング機能、ボールカスタマイズやリアル物理演算による投球感向上が期待されます。さらに、アバター設定やチャレンジモードなどの要素も追加すると面白味が広がるでしょう。
まとめ
『リーグボウリング』は、アーケード黎明期において異色のパーティースポーツゲームとして存在感を示しました。操作性には癖がありますが、連続対戦による盛り上がりや手軽さは今でも十分通用します。手軽な対戦ゲームとして、そしてNeo Geoの多彩さを象徴するタイトルとして、今もユニークな価値を放ち続けています。
© SNK CORPORATION 1991