日本の焼鳥は、鶏のさまざまな部位を使用し、それぞれ独特の味わいや食感を楽しむことができます。以下に、主な部位とその特徴をご紹介します。
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焼鳥の主な部位と特徴
日本の焼鳥は、定番の部位から希少部位、さらには野菜串まで含めると、その種類は60種類以上にのぼります。 本記事では、これら多彩な焼鳥の中から、特に代表的な部位を厳選してご紹介します。各部位の特徴や味わいを知ることで、焼鳥の奥深さをより一層お楽しみいただけることでしょう。
もも肉
鶏の脚の付け根から先までの部位で、脂肪を多く含み、コクのある味わいが特徴です。ジューシーで柔らかな食感が人気で、焼鳥の定番メニューとして親しまれています。
むね肉
胸の部位で、脂肪が少なくさっぱりとした味わいが特徴です。ヘルシー志向の方に好まれ、しっとりとした食感を楽しめます。
ささみ
むね肉の内側に位置する部位で、淡白で柔らかな味わいが特徴です。脂肪分が少なく、わさびや梅肉などの薬味と合わせることで、さまざまな味の変化を楽しめます。
せせり
首周りの筋肉質な部位で、適度な脂身と弾力のある食感が魅力です。噛むほどに旨味が広がり、焼鳥通に人気の部位です。
砂肝
鶏の胃にあたる部位で、コリコリとした独特の食感が特徴です。脂肪が少なく、塩焼きでレモンを絞ってさっぱりといただくのが一般的です。
レバー
肝臓の部位で、濃厚な味わいと滑らかな食感が特徴です。ビタミンや鉄分が豊富で、栄養価が高い部位として知られています。
ハツ
心臓の部位で、もちもちとした食感と独特の風味があります。新鮮なものは臭みが少なく、塩焼きで素材の味を楽しむのがおすすめです。
ぼんじり
尾骨周辺の部位で、脂がのっておりジューシーな味わいが特徴です。焼くと香ばしさが増し、濃厚な旨味を堪能できます。
手羽先
翼の先端部分で、皮はパリッと、中はジューシーな肉質が魅力です。骨付きのまま提供されることが多く、手で持ってかぶりつくスタイルが一般的です。
なんこつ
胸骨の先にある軟骨部分で、コリコリとした食感が特徴です。脂肪が少なく、食感を楽しむために塩焼きで提供されることが多いです。
皮
鶏の皮膚部分で、脂肪分が多く、パリッとした食感とジューシーな味わいが特徴です。タレで甘辛く味付けされることが多く、人気の高い部位です。
ふりそで
手羽元と胸肉の間に位置する部位で、適度な脂肪と柔らかな肉質が特徴です。ジューシーで旨味が強く、希少部位として知られています。
そり
骨盤の内側にある部位で、独特の弾力と風味が特徴です。フランス語で「愚か者はそれを残す」という意味の「ソリレス」に由来し、美味しさから希少部位とされています。
えんがわ
胃の外側の部位で、砂肝の壁の部分を指します。コリコリとした食感と旨味があり、塩胡椒で焼き上げることが一般的です。
おたふく
胸腺やリンパ腺の部位で、表面はとろける脂、中は歯ごたえのある食感が特徴です。一品で二度楽しめる面白い部位です。
さえずり
気管部分で、軟骨とは違うコリコリとした弾力のある食感が特徴です。珍しい部位として提供されることがあります。
白子
精巣の部位で、とてもクリーミーで舌触りが良いのが特徴です。タレで食べるのがおすすめの部位です。
背肝
肝臓の一部で、ざらっとした舌触りと濃厚な味わいが特徴です。レバーに似た風味を持ちます。
かんむり
鶏のトサカ部分で、コラーゲンたっぷりのもっちりとした食感が特徴です。見た目は鶏の頭そのもので、焼くとギョーザのようにも見えてきます。
もみじ
鶏の足先、特に爪先部分を指す部位です。その形状が紅葉の葉に似ていることから、この名が付けられました。見た目はややグロテスクですが、コラーゲンが豊富で、煮込むとプルプルとした食感が楽しめます。主にスープの出汁を取る際に使用されることが多く、焼鳥屋で提供されることは稀です。しかし、一部の専門店では串焼きとして提供され、独特の食感と旨味を味わうことができます。
Japanese Name | English Name | Description |
---|---|---|
もも (Momo) | Thigh | The upper leg meat of the chicken, known for its juicy and rich flavor. |
むね肉 (Mune-niku) | Breast | The breast meat, characterized by its lean and tender texture. |
ささみ (Sasami) | Tenderloin | Inner breast fillet, prized for its delicate taste and softness. |
せせり (Seseri) | Neck | Neck meat, offering a balance of tenderness and slight chewiness. |
砂肝 (Sunagimo) | Gizzard | A muscular stomach part, providing a crunchy and unique texture. |
レバー (Rebā) | Liver | The liver, offering a rich and creamy flavor profile. |
ハツ (Hatsu) | Heart | The heart, known for its firm texture and distinctive taste. |
ぼんじり (Bonjiri) | Tail | The tail part, fatty and flavorful, often appreciated for its juiciness. |
手羽先 (Tebasaki) | Wing | The wing section, combining crispy skin with tender meat. |
なんこつ (Nankotsu) | Cartilage | Cartilage, enjoyed for its crunchy texture. |
皮 (Kawa) | Skin | Chicken skin, grilled to achieve a crispy and savory bite. |
ふりそで (Furisode) | Shoulder | The shoulder area, tender with a balanced fat content. |
そり (Sori) | Oyster | A small, flavorful part near the thigh, considered a delicacy. |
えんがわ (Engawa) | Skirt | The diaphragm muscle, offering a unique texture and taste. |
おたふく (Otafuku) | Thymus | The thymus gland, tender and rich in flavor. |
さえずり (Saezuri) | Trachea | The trachea, providing a distinct crunchy texture. |
白子 (Shirako) | Soft Roe | The sperm sac, known for its creamy and delicate taste. |
背肝 (Segimo) | Kidney | The kidney, offering a rich and slightly gamey flavor. |
かんむり (Kanmuri) | Comb | The comb, gelatinous with a unique texture. |
もみじ (Momiji) | Feet | Chicken feet, high in collagen, often simmered to achieve a tender texture. |
焼鳥の味付け
焼鳥の味付けは主に「塩」と「タレ」の2種類があります。塩は素材の旨味を引き立て、シンプルながら奥深い味わいを楽しめます。タレは醤油やみりんをベースにした甘辛い味付けで、香ばしさが増し、ご飯やお酒との相性も抜群です。また、わさびや柚子胡椒、梅肉などを添えて風味を変えることもあります。
焼鳥の歴史
日本で初めて焼鳥が作られたのは江戸時代で、当時はキジ肉が使用されていました。その後、昭和30年代にアメリカから安価な若鶏が輸入されるようになり、焼鳥は庶民の味として全国に広まりました。現在では、地域ごとに独自のスタイルや味付けが存在し、日本の食文化の一部として定着しています。
焼鳥の楽しみ方
焼鳥は部位ごとの味わいや食感の違いを楽しむことが醍醐味です。定番の部位から希少部位まで、多様なメニューを試して自分好みの味を見つけてみてはいかがでしょうか。また、塩やタレ、薬味などの組み合わせで味のバリエーションも広がります。お店ごとのオリジナルメニューや地域特有の焼鳥も存在するため、食べ歩きを通じて焼鳥の奥深さを堪能するのも一興です。
以上のように、焼鳥は多彩な部位と味付けで私たちを楽しませてくれます。その歴史や文化を知ることで、さらに味わい深く感じられることでしょう。