『パーティーメール』ネオジオポケット版で近くの仲間との文字による無線通信を楽しむ

『パーティーメール』は、ネオジオポケット同士で文章を送り合うコミュニケーションソフトです。ADKが開発し、SNKが1999年12月22日に発売しました。一般的なゲームのように敵を倒したり得点を競ったりするのではなく、携帯機を連絡道具として使う発想が中心です。別売りの無線ユニットを本体へ接続すると、近くにいる利用者との通信が可能になります。携帯電話のメールやインターネット接続とは異なり、対応機器を持つ相手と同じ場所で使うためのソフトです。

利用時は相手を確認し、ネオジオポケットの画面上で文章を作成して送信します。受け取った側は内容を読み、同じ操作で返事を作れます。会話を声に出しにくい場所や、少し離れた相手へ短い言葉を届ける場面を想定した仕組みです。文字入力にはスティックとボタンを使うため、現在のスマートフォンほど速く打てません。長文を一度に作るより、要点を短くまとめて何度か送る方がやり取りを進めやすくなります。

無線通信を使うには、通信する人数分の本体、ソフト、無線ユニットが必要です。遠くの相手へ送る通信網は用意されておらず、周囲に対応機器を持つ人がいなければ中心機能を活用できません。一方で、ケーブルをつながずに文章を送受信できる点は、当時の携帯ゲーム機として特徴的でした。通信可能な距離や安定性は周囲の環境に左右されるため、相手との間に障害物が少ない場所で使うとやり取りを続けやすくなります。

本作の面白さは、ゲーム専用機を簡易的な携帯通信端末へ変える試みにあります。単独で長時間遊ぶ内容ではなく、必要な機器と相手がそろって初めて役割を発揮します。現在では無線ユニットを含む環境を準備する難しさがありますが、1990年代末に携帯機で文章を交換しようとした発想を体験できます。対戦や協力とは異なる形で、人とつながることを目的にした珍しいネオジオポケット作品です。

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